Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部で教えています。政治学部准教授、国際関係学科主任、そしてアジア学科主任。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。

時事「弾劾証言の将校が退役 トランプ氏の「いじめ、圧力」批判―米」

この中佐の議会証言はドイツに行く車の中で聴いていた。

米軍内のロシア・ウクライナの専門家として、アメリカの国益のために大切な資源を供給したはず。とても残念なニュース。


サイバー安保の専門誌での査読結果

サイバー安保の専門誌から連絡があり、数週間前に提出していた論文の査読結果が出たようだ。結果はR&R(修正後再投稿)で、査読側は出版を薦めているとのことである。

良いニュースだが、3人の査読者によって多くの問題が浮き彫りにされ、修正するにはしばらくの時間がかかりそうだ。

幸い大学の授業が始まるまで一ヶ月以上あるので、今後は数日の間この論文に取り掛かろうと思う。

ニューヨーク市立大学での大量解雇

コロナの影響で、ニューヨーク市立大学では2800名の臨時講師が解雇されたようだ。



大学が抱える臨時講師陣の25%にあたる数という。ニューヨークは特にコロナの影響が大きかった街であるため、その分さらに同情する。解雇された人はこの時期に健康保険を失うため尚更だ。

コロナのこの時期に人を解雇するのは道徳的な問題や健康面での不安が倍増するが、経済的な理由で大きな政治的決断をしやすくなることも背景にあろう。

数年前に私がプライベートで進路相談を受けていた日本人の学生は確かここの大学院に落ち着いたはずだが、大丈夫だか少し気になる。

スパイ小説 Damascus Cover

スパイ小説 Damascus Cover を読んでいる。



1977年に出版されたこの本は面白い。主人公はモサドのエリート・スパイなのだが、これが敵国の女性スパイに騙されたり、空港で自分の目の前で子供に大切な荷物を盗まれたりと、中々シブいミスの連発をしてくれる。

同時に、マルチ・リンガルの主人公が各国語を話しながら世界各国を回るため、読者の冒険心をくすぐる面も持ち合わせている。

舞台の多くがキプロス、イスラエル、シリアを含む中東であるため、この本では主人公がモスクに入ったりバザールで情報交換する場面がある。私も色々思い出した。

数年前、インドネシアのバタム島ではモスクに入り色々見させてもらった。イマムとも話をした。来日経験あるインドネシア人で、話が面白かった。





シリアの首都ダマスカスではバザールも出てくる。欧州では私も一人でアラブ人居住区のバザールに行くことがある。このブログでも書くように、ブリュッセルなどにも幾つかあり、普通に入って地元の人たちに囲まれながら食事をすることもある。

「暴露本」に関して考えること

トランプ政権が誕生し3年半も経過すると、様々な暴露本が出てくる。ボルトンの新書もその類に属する。



ボルトンのに限らず、このブログでは様々な暴露本を評価してきた。私の場合は授業でも数冊使っている。一般知識として有益な情報を得られる場合もある。

ただ、私がいまひとつ納得できないのが、ボルトンのように、一度情熱を持って政権入りする人間が、政権を離れた直後に暴露本を書き、そこで当時の不満をダラダラ書くことである。自分が選んだ職場やそこの人間をけなすのなら、なぜそもそも最初からその仕事を引き受けたのか、と思うのである。不満があろうがなぜ黙っていられないのだろうか、という点である。

数年前、ある日米の学会に出席した際、知日派アメリカ人が民主党政権をこき下ろすのを目にした。民主党与党時代(2009ー2012年)には政権に寄りすがり、閣僚を至る所で褒め称え、日米関係の絆を謳っていた人間である。そんな彼らも民主党政権が2012年に終われば態度を一変させ、当時は想像もできないほどの批判をするのでる。

ご存知の通り、このブログでは政党に関する意見を書かないし、大々的な評価もしない。それもあり、私は当時の民主党を別に高くも低くも評価するわけでもないが、この種の対応は道徳的にも、政策に関係する人間としても、あまり評価できない。

一度自分がスタンスを確定させるのであれば、それを一環するべきだ。逆も然りで、最初から支持しないのであれば、それを一環すべきである。

オンラインvsオンキャンパスの授業

コーネル大研究者による、意外な研究結果。



オンライン授業をする際のほうが、コロナに感染する学生の数が、オンキャンパスの授業をする場合よりも多いという。

理由は、オンキャンパスの場合はコロナ対策をより効果的に執行することができる、などを含んでいる。

いくつかの条件を満たさなければならないが、意外に面白い見解だ。

連載リスト@治安フォーラム

ここ数年に渡り連載させて頂いている治安フォーラムで、掲載された論文のリストはこちら。



2020年

6月
オランダ国防大学で語られた日本の軍事抑止力

5月
イランのゴドス軍司令官ソレイマニ将軍殺害の軍事的側面

3月
ドイツ東部のシナゴーグ・テロと、マックス・プランク研究所でのテロ研究会

2月
内部告発者の素顔:トランプ大統領の弾劾手続きを考察して

1月
首脳間の電話会議が許可なく公開されるとき

2019年

12月
ボルトン大統領補佐官の突然の失職劇

11月
悪化する米中関係とアメリカ学問の限られた政治影響力

10月
オックスフォード大学で開かれた非公式の「戦争」会議

9月
テロ関連地域から国際安全保障を考える

8月
米国防総省での重要人事が日本に意味すること

7月
自衛隊F35A戦闘機の墜落に世界はどう反応したか

6月
ロバート・ムラー捜査報告書は日米関係に何を意味するか

4月
イランとアメリカの防諜合戦:イランへのスパイ罪で起訴された元米空軍諜報員

3月
「恐怖の男」から読むトランプ政権のアジア政策

2月
横須賀地方総監部を訪問して

1月
アメリカでのプレゼンスを増やす韓国:ノリッチ大学の北朝鮮会議で目にしたこと

2018年

12月
日本のミサイル防衛:パトリオットミサイル部隊訓練を目にして

11月
ロシア軍諜報機関「GRU」がアメリカで大々的に報道された理由

10月
元米軍将官の新駐韓大使は日本の防衛に何を意味するのか

9月
マンスフィールド財団の「日米次世代ネットワーク」はどのようなものか?

8月
ブラックサイトとスパイと日本:世界におけるアメリカの諜報網

7月
Fireeye 社のサイバー報告書から読み取ること

6月
崩壊しつつあるトランプ政権が北朝鮮との交渉に辿り着くまで

5月
トランプ政権の核戦略が日本の防衛に意味すること

4月
日本の北朝鮮政策をアメリカはどう見ているのか?

3月
アメリカ国務省で起きている変化

2月
トランプ政権を脅かす「ロシアゲート」の捜査

1月
なぜトランプはここまで北朝鮮を挑発し続けるのか?

2017年

12月
トランプ政権の今、米軍で何が起きているのか?

11月
自衛隊派遣の際に考える民族・宗教問題 :ミャンマーとフィリピンを事例に

9月
アメリカの「中国の軍事力に関する年次報告書」に載らない重要なこと

8月
トランプのデゥテルテ外交は日本の防衛にどう有利に働くか

7月
アメリカのシリア空爆が日本に意味すること

6月
トランプ政権時における防衛省・自衛隊の更なる飛躍の機会

5月
「アメリカ第一主義」に対する日本の政策

4月
対イスラム国作戦が日本に意味すること

3月
トランプ政権の誕生が意味すること~アメリカの国内問題、アジア政策、そして日本の防衛政策

2016年

12月
中国による領海侵犯への対策

11月
誰がなぜトランプ候補に投票するのか?

9月
オバマ大統領訪日に見る日本へのメッセージ

8月
慎重論はびこる環境でドローンをどう考えるべきか?

7月
アメリカ大統領選挙と対日政策の行方

6月
アメリカでは安全保障の授業はどのように教えられているのか?

5月
テロに対する見方と日本の安全保障

4月
今年注目すべき3つの安全保障問題

2015年

12月
アメリカから見る日本の防衛と政策

4月
中国の軍事情勢と日本の対応

2014年

9月
中国軍機の異常接近は何を意味するのか?

8月
アメリカ空軍から見た日本の状況

イランで拘束されたエコノミスト(英)記者

少し前の記事だが、現地訪問予定の報道関係者は必読だと思う。

https://www.1843magazine.com/features/trapped-in-iran

グループではなく一人で訪問する場合は特に注目すべきのようだ。この記者はグループの場合は問題なかったようだが、一人で訪問すると最終日に拘束されている。

ちなみに以下の記事に抱き合わせで読みたい。


世界の死因データ2020年版

コロナ肺炎が世界でいかに蔓延し大きな死因の一つになっているかのデータを見つけた。



コロナの重要性はわかるし、我々一般市民にも分かりやすいビジュアルである。

ただ、これが完全なデータだかは疑問が残る。例えば癌や車の事故などはどの部門に入っているのだろうか。

パキスタンのパイロットの3分の1は偽造免許

パキスタン政府によると、パキスタンのエアライン操縦士の3分の1は偽造の免許を使っているとのこと。



パキスタンのエアラインに勤める860人のパイロットのうち、262名が試験を受けずに免許を取得しているという。非常に高い割合だ。

パキスタンでこの数なら、他の国でも蔓延している問題なのかもしれないと感じる。
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