Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部で教えています。政治学部准教授、国際関係学科主任、そしてアジア学科主任。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。

ビンドマン中佐のインタビュー@アトランティック誌

このブログでも何度か言及したアレックス・ビンドマン元中佐の軍人としてのキャリアは最近終わったばかりだが、すでにアトランティック誌のインタビューに応えているようだ。



彼が大佐に昇進したかったという軍隊への未練は理解できるし、それがかなわなかったことに関して残念に思う。しかし自分のキャリアを犠牲にしてアメリカに対して行った行為は尊重できる。

文章後半に述べられている、トランプ大統領に関する考察は興味深い。プーチンがトランプの弱みを握っているという見方はワシントンを中心にして未だ残っている。ただ、プーチンがそれを使わなくてもトランプが親露派政策を継続されるという見方は皮肉だが、正しい見解だと思う。

ファーガソン@ミズーリ州

セントルイス市近郊のファーガソンを訪れた。ここ数年、人種差別問題に起因する暴動で有名な場所である。アメリカの人種差別の場所としてまず注目される場所のひとつである。

ここは犯罪率が高いが、防犯するための措置、そして人種問題を少しでも緩和するための措置も幾つか取られていた。ここは街中の信号機で見つけたデザイン。
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ファーガソン市警察署に書いてある壁絵。
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2020年度版秋の到来

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フェイスブックの衰退

コロナ渦の影響もあり、ここ最近フェイスブックを使わなくなってきている。このトレンドは少なくともアメリカ全体でのことだろうが、私の中でもここ数か月で始まった。

多くの人にとっては、フェイスブックのビジネスモデルに問題があるだろう。一般人のプライバシーを無断で侵害しての金儲けは多くの西洋人の肌に合わない。それは私にとっても問題だ。ただ、私にとっては、フェイスブックでの友人の多くが徐々にフェイスブック自体を使わなくなってきていることもある。また、フェイスブックのページを開けるとどうでもよい宣伝も多く、自分が見たい情報を得るのに時間がかかるようにもなってきている。

フェイスブックでの友人の数は700を超えているようだ。ペン時代の教え子で友人関係にある数は多いだろう。彼らとの関係を消したくないため、フェイスブック自体から撤退することはないだろう。が、近い将来、よりフェアで、透明性高く、やり易いフェイスブックが戻ってきてくれることを願う。それまではツイッターで静かにやってます。

Asian Survey 誌の論文合格率

Asian Survey 誌がフェイスブックのページで、過去1年間の当誌の論文合格率を明らかにしている。ツイッターなど他の媒体では出ていないようなので、ここに書く。

合格率:7%
デスク・リジェクト率:74%
査読にかかる平均日数:38日

当誌は良い専門誌だが、デスク・リジェクト率と合格率がこんなに高いとは知らなかった。数年前にここで論文を出版したが、そう考えると喜びが増す。


また、 査読にかかる平均日数が38日のみというのは素晴らしいと思う。

アメリカ空軍戦争大学にて

米軍時代の写真が送られてきたのでシェア。

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パネリストのメンバーからして2013・4年頃と思われる。私は左側の最前列。懐かしい。

昨日のゼミで起きたこと

昨日の安保ゼミでは、戦争における技術が議題だった。軍事技術について多角的に3時間生徒と議論するのである。

ゼミでは最初に当日の主点たるべき戦争と軍事技術の関係を説明し、すぐに議題に取り掛かった。まずは技術の変化が国際安全保障環境をどう形成しているのか。そして話を人工知能の軍事的役割に移し、現在知られている人口知能の可能性と限界について述べた。

その後、主要文献であるクラウゼウィッツに軍事技術の要素をまぜ、混乱する生徒に少しでも役立てようと、できるだけ簡単に説明した。

休憩を挟み、今度は無人飛行機を例に取り、ドローンが世界にどのような影響を与え、使用国の国益をどうかなえているのか、などについてまずは生徒の間で議論させ、ゼミ終了前の数十分を使って、私を交えてクラス全体で議論させた。

とても効果のある授業ができたと感じる。

少し面白かったのが、戦争におけるインテリジェンスの話をしていた時。生徒の一人が2003年のイラク戦争を例に挙げ、米国のインテリジェンスの失敗例として説明した。すると別の生徒が挙手し、それはインテリジェンスの失敗ではなく、インテリジェンスの政治化が失敗をもたらしたと述べた。インテリジェンスに関しては既に孫子やクライゼウィッツを用いて説明しているが、学期後半でも時間を使ってその役割を検証する。

安保ゼミのシラバス

今学期の安保ゼミのシラバスはこちらから。PDFです。


今週の Inside Higher Ed

今週の Inside Higher Ed には、重要な問題をカバーする記事が多かった。

まずは今年の夏学期のニュース。コロナの影響で、大学の夏学期の履修率が低下したようだ。簡単に想像つくことだが、その中でも特に黒人の大学生、短大生、そして男性の履修率に影響が大きかったとのこと。



全米の中には黒人が多数の大学が幾つかあるが、そこへのインパクトは大きかったはずだ。しかし男性の履修率の影響は少し以外だ。理由は、コロナで失職した男性の多くが、少なくとも短期的に大学に通うことが簡単に想像つくからである。

ただ、学生の種類に関わらず、コロナの影響で職員を一時的に強制休暇させたり解雇した大学も多いようだ。それはコロナ以前の財政状況やフットボールなどのスポーツ関係の収入への依存など、コロナの影響を直接受けたことも含め、様々な要素から成り立っている。以下の記事ではその幾つかが例として挙げられている。



最後の記事は、一方的な講義をする教員がもたらす教育上のリスクについて。講義をすること自体が「人種差別的だ」との見方にはあまり慣れていないが、教員が話し続けるだけで生徒からの議論や質問を遮るやり方には、教育方法として大きな問題が付きまとう。特に文系の学科ではそうだろう。



私はこの意見に基本的に同感する。それもあり、どの授業でも講義の部分はは最小限にし、生徒の参加を強く促す。個人意見の発表を含む、生徒による授業への直接参加には、授業の成績の30%のウェイトを乗せている。理想的には50%ほどにしたいくらいだ。

アンビエン

前回のゼミ(国際安全保障の授業)でドラッグの話になった。戦時中に兵隊に麻薬を与え戦闘能力を高めた歴史を元に、それを現代にあてはめ仮説として述べる生徒がいたからである。

そこで私が生徒にしたのは、米軍時代の体験談。ドラッグとはいってももちろんアメリカ政府認可の、合法のアンビエンである。面白いのが、教授の体験談になると、それまで下を向いていた生徒も顔を上げて話を聞いてくる。ハワイでの話をした。



上記のエントリーには書かなかったようだが、ヒッカム空軍基地を出る直前、私はアンビエンを服用していた。軍隊の使用で認められているピルである。

ヒッカムを飛び立った我々のミルエアー(mil-air)は、すぐに故障を起こした。この業界の方ならご存知だろうが、よくあることである。そこで我々の飛行機はヒッカムに急に戻ったのだが、私はアンビエンを飲んだ直後だったため、強烈な睡眠欲にかられていた。体全体に回るため、体の動きも鈍化していた。

しかし着陸後は荷物を自分で持ち、ターミナルに戻り、数時間後に出発予定の別の便に乗り換えなくてはならなくなった。アンビエンが最強に効きながら数時間待つのはかなりの試練だった。

という話をした。生徒に「アンビエンって知ってる」と聞くと、知らない生徒の方が多かったw。
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