Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2008年02月

珍しく多忙

日曜にフィリーに来てから毎日が大忙し。睡眠時間6時間を切る夜もある。けれどそれもあと数時間で終わります。

土曜日のオフィスでパシャっとな

ddc88cf1.jpg
土曜日、毎週末恒例のアメフトのゲームでは数週間ぶりに大学での同僚で友人のウェンディと再会。新しい友達が何人かできた。その後は仕事場に戻り少し済ませて急いで帰宅、翌日日曜は午前5時起き(今さっき)でフィリーへ向かう。

今後10日ほどはワシントンから離れています。

写真:ゲームに行く直前。仕事場にて。

音楽ATB - Hold You
http://www.youtube.com/watch?v=g1mZsaROYro

最近気になる世界の国々3

cc8b773f.jpg
前回に続いてシリーズ第3弾。過去ログは

最近気になる世界の国々

最近気になる世界の国々2

を参照のこと。

1.コソボ

先週日曜、予定通り独立宣言を貫いたコソボ。その一方的な動きはセルビア側の反対運動を起こし、独立を承認したアメリカの大使館をインフェルノへ導いた(写真)。西洋国家の多くは首都プリシュティナの独立を承認するも、独立運動の連鎖反応を恐れるロシアは反対。これを機に、世界各地で独立を目指す政治指導者は「コソボ・モデル」の採用を検討を開始。パレスチナのアッバス氏は独立宣言を思考中。そして国民主義の波は中東だけに収まらず、グルジアのアブハジア、ナゴルノ・カラバク、そしてもちろんチェチェンなどでも一方的な独立宣言の噂が立ち始めた。世界政治のドミノ論。

2.パキスタン

先週の議会選挙で大敗を喫したムシャラフ大統領、自身の進退問題には発展しないだろうが、ここ数年の国内・外交政策の不人気を痛感せずにはいられない。今回の圧勝で議会内での多数派を得た野党側は、少しずつお互い歩み寄って連立の動きあり。ただその長期的な安定性には不安が残る。一方で対テロ戦争の一環としては南西部のワジリスタンを中心に不安定が続く。

b58dddad.jpg
3.アメリカ

水曜夜、従来の衛星軌道から離れてしまい地球に不時着する可能性のあった人口衛星に対して、イージス機能搭載した米海軍駆逐艦レーク・イリーがスタンダード・ミサイル3を発射し衛星の破壊に見事に成功。思想的な平和主義者は、この例に見る軍事兵器の「平和利用」を認識すべし。

もちろん重要な問題は残っている。有害物質を含む燃料タンクの破壊を確認するには時間を要するのと同時に、アメリカ主導のミサイル防衛計画に反対する中国は即反発。ポーランドやチェコ共和国へのミサイル防衛配備に反対するロシアの動きが遅いのは正直意外。

4.キューバ

今週政界からの引退を宣言したコマンダンテ・カストロ。その引退は単にキューバ国内の政治・軍事指導の変化を表すだけではなく、影響は西半球全体(北米、中米、南米)に及ぶ。キューバの「心と魂」を勝ち取るべくライバル意識を散らし始めたのは隣国アメリカと、最近南米で急進的に目立ち始めたベネズエラのチャべス大統領。

写真

http://www.msnbc.msn.com/id/23277147/

http://www.usatoday.com/news/washington/2008-02-19-satellite_N.htm

教え子との再会

昨日木曜日は仕事場の同僚2人と元同僚の4人で近くの日本料理屋「寿司太郎」で昼食を取った。4人ともアジア人という事もあり話題はほとんどがアジア系のネタ。例えばキョンシーとか、テンテンとか(知ってる?)。

午後6時、今年イギリスの大学院の幾つかに合格し、修士課程の奨学金まで勝ち取った元教え子と再会(参照:元生徒がイギリス大学院の奨学金獲得!)。この大健闘を讃えるためデュポン・サークル近くの地中海レストランでお祝いを兼ねてご馳走した。進学先をまだ決めかねていてそれに関して相談に乗ったが、恐らくロンドンに落ち着くと思う。この元生徒は若干22歳にして米政府のTS(トップシークレット)のクリアランスを持ち米海軍の諜報機関で働く強者。仕事も上手くいっているようだった。

フィリーでの夕食会

先月ある私立大学から教職のオファーを貰った先輩から、来週私がフィリーを訪れるのに際してグループで夕食会を開いてくれる事になった(参照:先輩に有名大学からオファー!)。何て嬉しい。あんなにプレッシャーに押されていた先輩を諦めずに励まし続けて良かった。お礼など考えてもいなかったが(こちらの学問はそういう世界ではない)、良い事っていうのはこうして連鎖すると思う。今週末フィリーに行くのが楽しみだ。

私は努力して苦労に立ち向かう人間に対してはサポートを惜しまない。6年前のワシントンの時も、去年春に東京での客員研究職を探していた時も(参照:夏の客員研究先が決まりました!)、多くの人間が苦労している私に目も向けなかったが(諦めるよう促す人間も多かった)、その中でもいつも必ず救いの手を差し伸べてくれる人が少なからず必ずいた。私もそんな素晴らしい人間の仲間入りができるよう、彼らの行為を手本にしてこの手助けのサイクルを後輩の代に伝えたい。
月別アーカイブ