Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部准教授及び国際関係学科主任。専門はサイバー、国際安全保障。航空自衛隊幹部学校客員研究員(2016-18)

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2008年06月

これくらいは載せてもいいはず

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ランドのソフトボール・チームの背番号。なぜ51番

同期と初顔合わせ

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昨日は同期と初めての顔合わせ。新しい人に会えて嬉しく思う。皆博士候補なのだが、その出身校もコロンビアからバークレー、ハーバード、プリンストン、ケンブリッジなど錚々(そうそう)たる大学である。

専門分野も私のような政治・軍事学だけでなく、国際関係学、心理学、歴史学、社会学など様々である。一方で共通して言える事は、皆一様に冗談抜きで美男美女なのである(また言ってるよこいつ)。

とは言っても、ランドに関してここで書ける事は非常に限られていることが判明。ビル内では写真を撮るのでさえ承認が必要なのである(ブログには恐らく掲載不可)。厳しいぜ、みんなに伝えたい事沢山あるのに。従って久しぶりの写真も仕事場外にて。

ランド初日:「のり、クリアランス(機密情報取扱許可)持っているか?」

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今日はランド研究所での一日目。流石は米空軍によって建てられた研究機関、仕事日の一番最初に聞かれたことは「のり、クリアランス(機密情報取扱許可)持っているか?」であった。

それもそのはず、直後に自分の個人情報が入ったIDバッジを渡され、ビル内のどこを歩いていようが、違う部屋に入るだけでいちいちそのバッジをカードリーダーに通さなければならないのである。今この瞬間にどこにいるか随時分かるのである。テロに関するセンシティブな情報満載の研究を私にさせながらそんな質問するもんだから面白いものである。

また、ここで私がする研究は米政府によって機密として守られることになった。論文書き直しの際に生まれるプリントのゴミでさえも、機密情報用のゴミ箱に捨てられ、鍵が掛けられる。私が苦労してお世話先を探していた去年の夏休み、自分の博士論文を売り込んだが日本の多くの学問や研究機関に無視された。私を優しく迎え入れてくれたのは何を隠そうRIPS(平和・安全保障研究所)だけである。私がしている研究の重要性をいつの日か多くの人に理解してもらいたいものである。

写真:ランド内から見る国防総省

Cheers for political science

Many Islamist groups have disparaged the notion of politics, considering it "a filthy activity of Satan," but understanding the politics of the enemy, Naji suggests, is a necessary evil. "We urge that the leaders work to master political science just as they would work to master military science."

--- Abu Bakr Naji, "The Management of Savagery," quoted in Lawrence Wright, "The Master Plan," The New Yorker, September 11, 2006.

炎天下37度のソフトボール

週末は一ヶ月ぶりのソフトボール。リーダーのエリンのチームに顔を出すと友人のライアン含む20人以上のメンバーが集合。最高気温37度の炎天下にも関わらずである。

2ヶ月ほど前のソフトボール大会の打ち上げで会った、ワシントンのリーグのコミッショナーを務めるデイビッドと再会。前回は彼には相手チームで滅多打ちにされたが今回は同じチームでプレーした。話していると彼のリーグに入るようやたらと勧めてくる。彼は左利きなのにも関わらず余裕でサードを守り(左利きは右方面を守る場合が多い)、かなりの強打者で、同年代なのに生意気にも私をも凌ぐイケメンなので、隣のショートを守っていた私もライバル心むき出しであったにっこり。いい友達にはなれそうだ。

ゲームは20対3の大勝。リードオフマン(一番バッター)であった私は5打数4安打で2本塁打6打点。天気と共に燃え尽きた。

テロ関係の記事を追加

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最近、中東のテロ関係のネタが多いこのブログ。あまりにランドの研究と直結してるんで。今回のエントリーも最近発見した「テログループがなぜテロを非難するか」についての記事。主な出所は水曜日分の Progress Report (購読無料)。

こんな研究始めたもんだから中東の政治と紛争史が最近良く分かるようになってきた。

The Unraveling: The jihadist revolt against bin Laden
Peter Bergen and Paul Cruickshank
http://www.tnr.com/politics/story.html?id=702bf6d5-a37a-4e3e-a491-fd72bf6a9da1

The New Face of Islam: A critique of radicalism is building within the heart of the Muslim world
Christopher Dickey and Owen Matthews
http://www.newsweek.com/id/139433

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参照:

テロ関連の文献の書評

テロ関連の文献の書評2

対反乱軍戦略の論文を提出:テロ関係のウェブサイト

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Enya - Wild Child
http://www.youtube.com/watch?v=EhhZSbSF2cE&NR=1

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イメージ:
http://media.komotv.com/images/080522_Iraq_soldiers.jpg

ワシントンに戻る・白髪人間・テログループによるテロ否認の原因

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一ヶ月の留守の後、ワシントンに戻ってきた。もう6月に入りこの街は夏模様に変わっていた。歩くと馴染みのあの夏の匂いがする。火曜日の昨日は仕事場の防衛情報センターに顔を出し、ジャニーン、ダニ、ロン、クアン、ヤンなどの友人数名と久しぶりの談笑。この時期は研究所も私を含む入れ替わりの時期なので少し忙しい。

今週私はここバージニアのアレクサンドリアからワシントンDCに引越しを済ませ、来週からのランドの仕事に備える。今夏ペンタゴンで勤務する後輩のティムもワシントン入りが済んでいるようで彼との再会も楽しみにしている。

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最近、白髪が少しずつ増えてきた。私にとって歳を取るのは良いことなので歓迎している。一方で、私の精神年齢も身体年齢に早く追いつく事を願う。

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先日書いた Wright 氏へのメール、本人から直接返事が返ってきた(原著はこちらから)。「なぜテログループが暴力否認の立場を取るか」という質問に対しては「主に(逮捕された後の)刑務所での経験とテロの成功率の低さ、そしてイスラム教の将来という意味での神学的な不透明性のトリオ」という興味深い答えをしていた。感謝の気持ちと共に丁寧に例を言っておいた。今後の研究の一環でまた連絡する場合もあろう。

アイルランドでの教職、国際関係学会@NYC

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1.アイルランドの大学から仕事のオファーが来そう。少し考える時間が必要だが嬉しい知らせである。

数ヶ月前に書いたとおり、私は日本、アメリカ、そしてヨーロッパ各地の教職の市場を見ている。ここ数年の間はアメリカ一辺倒の考え方が強かったが、将来の生活や自然、環境、住みやすさなどを考え始めた結果として多くの地域を見るようになった。

アイルランドは18歳の時にバックパックで数日間回っただけだが(ベルファストからダブリン)、とてもいい印象がある。経済も安定していて、社会保障制度も整い、自然に囲まれ、一般的に平和な国だとも思っている。今後の発展が楽しみだ。

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2.来年2月に開かれる国際関係学会での参加の連絡を受けた。内定の時期からは少し早いけれど今回も裏技使ったからね。正式に決まれば思い出のニューヨーク再訪となる。

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