Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部准教授及び国際関係学科主任。専門はサイバー、国際安全保障。航空自衛隊幹部学校客員研究員(2016-18)

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2008年09月

旅行計画

過度の仕事で気分転換が必要。週末はニューヨークに行って旧友と再会してきます。再来週の週末は大学の秋休みを利用して何と海外旅行!

新学期の学部懇親会

土曜は午後6時から政治学部主催の新学期の院生懇親会。学部全体のパーティは2週間前にエイブリー宅にて行われているが、今回は院生だけの、院生による、院生のための飲み会。生徒会長に選ばれたばかりの後輩のアリソンが上手く陣頭指揮を取り食事や場所を確保してくれた。大学ビル全体を借り切って学部の金で飲み明かすのは気分がいい。

高学年になるにつれ同期の連中と顔を合わせる理由が減るためこんな貴重な機会は大切にしたい。昨日久しぶりに会ったのはヨルダンの研究旅行から帰国したばかりの同期のサラと同じく同期のメリディス、デイビッド、後輩(もはや先輩は数少なく)のロゼラ、アハメッド、ジュリア、マット、エリック、ティムら総勢20名近く。

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ロシアの伝統曲カリンカ。このカメラ目線で安倍首相を思い出した。

Kalinka
http://www.youtube.com/watch?v=ClG2IIh4I3c

東アジア研究会の発足

金曜午後4時、自分の授業が終わると図書館に直行しミーティングを指揮。実は昨日、我がペン大の博士候補による東アジア研究会の今学期初の集合をかけていた。

このグループは去年から政治学部内の有志4人で始まり、今年残った3人と新入生のハオチァンで運営を考えた結果、学部外にもメンバーシップを広げる事で一致。歴史学部のトミー、経済学部のK君らに声をかけて6・7名の参加者を想定していた初回、なんと12名の有志が集まってくれた。学部は政治学を超えて歴史、経済、東アジア文学、教育学から参加者が集まり、出身国は日本(2名)、中国(5)、韓国(1)、タイ(1)、そしてアメリカ(2)。

会議ではグループの趣旨を説明しメンバー内で今後の予定を話し合い、その後はK君に現行の博士論文(非常に面白いトピック)を簡単にプレゼンして頂いて大いに盛り上がった。予算も下りるようで少しずつ団体としてまとめ上げて行くことができると思う。ここ数年は自分の論文の研究もあり、東アジア系の団体からは距離を置いていた。ただコロンビア時代に率いていた東アジア安全保障勉強会の事を少し思い出した。

2時間の会終了後はメンバー数名と共にベトナム料理を食べにフィリーを横断。充実した一日だった。

ニューヨークへ行きたいかー!

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今は無きウルトラクイズのネタではなく真面目な話。

今年3月にサンフランシスコで開かれた国際関係学会。来年は2月にニューヨークで開かれる予定。今日学会から連絡があり、来年度の学会報告の合格を受けた。

今回の私のパネルはとても面白い。非対称戦争を様々な角度から分析するこのグループは発表者が全てイギリスの研究者。グループを率いているのはワリック大のマムフォード氏。彼とは一度共通の友人であるウォルターを通してメールで話したが、今回は彼が私をこのパネルに招き入れてくれた。研究内容が近いため今後数十年のあいだ何度も会うことになろう。今回の私の論文は、

Why "Winning Hearts and Minds" is not Enough:
Comparative Analysis of Political Development in Counterinsurgency Operations in Malaya and Indochina

当日は聴きにきてくれる人の度肝抜いたる。

アル・シャープトン元大統領候補

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アメリカの民主党指導者で元大統領候補の一人アル・シャープトン氏が来校した際のスピーチ。

テレビでのイメージとほぼ完全に一致した話し方だった。

麻生首相に願う外交政策

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今回の自民党の総裁選ではほとんど議論されずに終わった日本の外交問題。特に驚く事でもない。ただ、少し落ち着いたのであれば麻生新首相には冗談でもいいから「日米同盟は日本の安保のためには特に必要ない」と正論を言って欲しいと思う。

対テロ戦争のためといい、長期的なテロ対策とはほぼ無関係な南アジアへの自衛隊派兵など真剣に再考して頂きたいとも思う。テロとの「戦い」は軍事的な問題ではなく、特に政治的でもなく、どちらかというと心理的な要素が多いのである。かつて昔の政策空間での論文で私は現在の日本の政策に近い事を書いたが、ランドや博士論文の研究などを経て少しずつより効果的な考え方ができるようになってきた。

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話は変わって、少しずつだが、博士論文と並行して東アジアの研究を進めて論文も書きたいと思う。私にとっては言語的に有利な日本の安保問題を選びたいがその中で特にいい題材が見つからない。このブログを読んで下さっている政治学者の方で、英語での共同論文にご興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

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中3の冬、偏差値が足りずに親でさえ半分諦めていたため、ダメ元で受験した市川高校に合格した際に寄ったマクドナルドのジュークボックスでかけた曲。私の人生にはこのような「大どんでん返し」が数回あるが、市川合格も一生忘れない思い出の一つ。従ってその時記憶したこの曲もよく覚えている。もちろん、不可能である事が可能になるというのは私の現在の博士論文の基本的概念の一つ。

ZOO - choo choo Train
http://www.youtube.com/watch?v=i1XBhF5BPz0&feature=related

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イメージ:海上自衛隊
http://sankei-5m.iza.ne.jp/images/user/20071102/161317.jpg

この写真を見ろ!

ランド研究所が位置するペンタゴン・シティ・モールの特殊警察の訓練写真。
こんなん使えんか。
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11打点の学部デビュー

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休みのない週末と言えど今週から学部のソフトボールに入部したため日曜日にチームキャプテンのエリックに駆り出される。

正午ゲーム開始、相手チームの名は Fighting Addiction という事で医学部か薬学部のチームか。今日の私は政治学部ではデビュー日であり、守備はレフトで打順は4番。結果は4打数4安打で3本塁打、11打点と大暴れ。ゲームは15対9で見事勝利を飾った。

残念ながらこの一試合で今秋のソフトのスケジュールが終わりだが、春学期にはまたこのメンバーで挑戦したい。

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現在読んでいる本は数冊あるのだが、その内の一つは Noah Feldman の What We Owe Iraq。執筆中の対反乱軍戦略の論文に少し当てはまるイラク戦争に関する一冊なのだが、学問的要素は低く著者のイラクでの経験に基づく政策本。

徐々に秋到来

マルチタスクに終われる今週末、ランドのプロジェクトの締め切りを月曜に控え、休みもまともに取らず仕事をこなす。先週後半、今年から新たにペンにきた若手教授陣数名と話をしたのがよい刺激になった。以前よりも自分の博士論文に対する見方が厳しくなった分、今後はより気合を入れて書くことができるようになるだろう。

今週辺りから、ここフィリーは夜半を中心として冷え込むようになった。明け方には10℃を切る毎日で、普段のタオルケット一枚では寒さで目が覚めてしまう。来月からは少しずつ紅葉も始まり、1年ぶりに戻ってきたフィリーを秋を堪能したいね。

アメリカニストの友人と一戦

木曜午前6時起床。論文2本を進めて大学へ向かう。11時、教授のルディと久しぶりにサシで会話、今後の博士課程のアドバイスを頂く。正午過ぎ、エール大から来校したブリーランド教授の発表を公聴。発表の内容は国連安全保障理事会と国際通貨基金の関係について。2時半、今年から国際関係学科に交換で来ているUCLAの博士学生のフィルに自己紹介し30分ほど歓談。彼とは共通の友人が2人ほどいる。3時、教え子のリクエストに応えて近くのカフェにて会い、国際関係学の質問幾つかに答える。その後ジムに赴き一人でバスケ。半年以上フープをしていなかったので実は今週始めから密かに練習を始めた。

4時半、同僚で近い友人のステファンの博士論文の発表会があったので参加。19世紀のアメリカ建国の過程に関する研究だが、そこで出てくるキーワードの「帝国」と、19世紀のアメリカ内政と今世紀のアフガニスタンとイラク戦争を比較するところで問題があったので質疑応答の時間に質問。数回やりあったあとお開きになり、ステファンに応援の言葉を交わす。彼の指導教官のロジャースとも会い、私の博士論文で扱う事になるかもしれないフィリピン戦争に関して意見交換。その場でビール飲んでピザ食べてステファンにお別れを言って帰途に着く。
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