Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2008年11月

カブラルのゲリラ戦術と国際関係

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ギニア・ビサウでの独立戦争を研究するにあたってゲリラ指導者であったカブラルの役割は避けられない問題である。カブラルを読んでいて興味深い点が2つある。

.単なる農業技術者であった彼が徐々にゲリラ戦争に浸透し、時間を経て書いたゲリラ戦術の書物と、ゲリラ戦争を専門にした革命家の毛沢東、チェ・ゲバラ、そしてホーチミンジャプを比べると、彼の知識と思考は悲しくなるほどアマチュアリッシュである。特に毛沢東の場合は当時のゲリラ戦争の先駆者として頼る事のできる書物が圧倒的に限られていた事実を考慮すると、カブラルは彼の例からもっと多くの案を引き出せていたとも思う。

.ただそれでも、ゲリラ戦争の知識も経験もほとんどない状態で、最終的に軍事的に圧倒的に強かったポルトガル軍を10年以上の年月をかけて倒したのは、カブラルが取り入れたゲリラ戦争を中心とした政治・軍事政策の巧妙なミックスであった。そしてなぜそれができたか。もちろん答えは幾つかある。

冷戦中の国際関係において強かった非植民地化の概念や国連などの制度もアフリカ諸国の独立を促進したが、特に重要な要素の一つはカブラルがいかに先輩ゲリラ指導者から学んだかである。キューバ、中国、ソ連、アフリカ諸国を訪れ各々の経験を学び取り入れながらギニア独自の郷土に合ったゲリラ戦争を展開した。そしてカブラルの戦闘パターンを見てみると、面白い事に、毛沢東が50年近くも前に提唱していたモデルに限りなく近い戦争をしていた事もわかる。

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このように研究していて、カブラルだけでなく、私にとって学ぶ事も多い。ギニア戦争については以下の本を同時に読んでいる。

.Patrick Chabal, Amilcar Cabral
.Amilcar Cabral, Unity and Struggle
.Ronald Chilcote, Amilcar Cabral's Revolutionary Theory and Practice
.Richard Gibson, African Liberation Movements
.Basil Davidson, No Fist Is Big Enough to Hide the Sky

博論と日本政治の授業

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ギニア・ビサウ(の位置は左地図)のケースをネタに研究を始めて、この1週間で30?という自分でも驚異的なペースで論文を進めている。この時期は去年と同じく奨学金の応募の時期であり、今週後半の感謝祭の休みを利用して仕事をしている。今冬の日本で3週間の間はおそらくペースダウンするだろうから今のうちの「書き貯め」ね。

来週火曜、日本政治の授業を一コマだけだが担当することになった。日本の官僚制度について経済学部のK君と。楽しみ。

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このドッキリ集、メチャクチャ笑った。言葉と関係なく楽しめる事ができるよ。ぜひご覧あれ。

funny knight prank

地図:http://www.nationsonline.org/map_small/guinea_bissau_small_map.jpg

近影

同僚のエリック撮影。ac744910.jpg

雑感シリーズ(デートにゲイツに松井にエンヤにCIA)

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.明日は美女2人とデート。ワクワク

.ゲイツ国防長官の留任が決定。予想通り。ま妥当だろうね。

.松井のWBC不出場。分かってたでしょ? 彼無しでも侍ジャパンはメチャ強いんよ。ちなみに阪神の真弓監督、俺前からファンだったんよ知ってた?

.エンヤが紅白出場! 今年は観たるで聴いたるで!

.可愛がってる後輩のティム、博士課程にいながらペンタゴンの政策課に属しているのだけれど、同時にCIAでも分析官してるって白状しやがった。そんなん俺に言っていいの?

.来学期の私の担当は国際安全保障のクラスになった。2年ほど前に教えた授業。また生徒を持てて嬉しい。

.博士論文のケーススタディ、アンゴラからギニア・ビサウに変えました。

.第二次中間試験の結果が出た。私は47人を採点して平均点が82点のB?。計5人のTAの中で一番低かった…。政治学部の「鬼」として知られるティムとズラルのは87点。「大和王国からの天使」と呼ばれる私がなぜ…。少し厳しかったかなー。

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目を閉じて聴いてよ。
Don't Cry for Me Argentina (Remix)
http://www.youtube.com/watch?v=ZobVi2TWl1s

こういう機会はもっと増やすべき

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橋下知事、討論会でまた教員批判 「教育には競争必要」

教育討論  知事「努力や我慢も必要」

橋下知事の主張全て知ることは不可能だが読む限りは彼に同意する部分が多い。討論を通して彼と府民のギャップが縮まる事を願う。そして結果はどうあれこの公開討議は素晴らしい機会であり、全国でも実施されるべきだと思う。

参加者が羨ましい。大阪熱いな。
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