Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部准教授及び国際関係学科主任。専門はサイバー、国際安全保障。航空自衛隊幹部学校客員研究員(2016-18)

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2009年02月

学部ゴシップ

今朝は5日ぶりに学部へ。午後指導教官のジェニファーのオフィスに呼ばれ、先週提出した論文の感想を伝えられる。今までは私が少し凹むほど(私にとっては珍しい)酷評されてきたが、彼女のコメントを重要視してしっかり取り入れてきた甲斐があってか、今回初めて書き方も内容も褒められた。今後の研究の指針を幾つか提案された後は少し話しがずれて雑談。

その後は別の指導教官のエイブリーからもコメントを頂く。最終的には76?になったこの長編をわずか1週間で読み上げ細かい点まで指摘して頂いて感謝の極みである。

その後は助教授1年生で、実はコロンビア時代にはクラスメートであったアレックスと談笑。奨学金応募についてのアドバイスなどを頂く。後は今年の大学院の受験についてアップデート。出願数は例年並で合格率は10数倍の見込み。他の大学院との競争を視野に入れている。

夕方、同期のマットとオフィスで談笑。他の同期の博論状況を多く聞かされたがそれにしても情報の多い事。聞く限りでは皆いろんな形で苦労している模様。残念ながら私も苦闘する一人だが、脱落する者から方向性を見失う者まで多いこの世界、やはり卒業率50%(希望先での就職率は更に低い)という大変さがしみじみ伝わってきた。

ニューヨークとダホメアン戦争

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日曜、起きてみると気温は既に10℃台後半。ジョギングに出かける正午過ぎには20℃を越していた。来週ニューヨークに行く時もこの気温が戻ってくればと思う。

来週の国際関係学会では14日、16日、18日とニューヨークにおります。友人のジャン・マルク、ジェニファー、コロンビア時代のキムらと会って昔話に花を咲かせて参ります。

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博士論文最後の事例選びに二転三転した今週末。スーダン、ニュージーランドと迷走した後はアフリカに戻ってベナンへ。1890年台にベナンとフランスが戦ったダホメアン戦争に注目して調べてみるといい感じ。関連資料も幾つか集まりそう。今回研究するまで一度も聞いた事のなかったダホメアン。今日本語でググってみたら検索に引っかからなかった。なら俺のが一番だ! 後に続く日本人は少ないだろうが…。

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イメージ
http://en.wikipedia.org/wiki/Second_Franco-Dahomean_War

スーダン(…と思いきや)

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苦闘したギニア・ビサウの章も無事終わり指導教官に提出し、今週からスーダンの章に取り掛かり始めた。今回の焦点は大英帝国とスーダン軍の間で繰り広げられた「マーディ戦争」。130年前の戦争に関する資料は簡単に集まるが、英訳されたアラビア語を覚えながら、一つ一つの戦闘シーンを詳しく理解しながら書き進めるのは大変な作業である。

基本的な知識を得るためにマーディ戦争のビデオは役に立つ。有益なサイトはこの2つのシリーズ。2番目にあるハルトゥームという映画は、平均的にだが面白い歴史物語。

British Empire -vs- Sudan, pt.1/5
http://www.youtube.com/watch?v=NAmtfy3BQwE&feature=related

Khartoum (1966) - Hicks Expedition Destroyed - 1 of 11Khartoum (1966) - Hicks Expedition Destroyed - 1 of 11
http://www.youtube.com/watch?v=RQHMa5NhJF8

英将軍ゴードンの死の直前を描いた有名な画
http://www.monthlyreview.org/mrzine/GeneralGordon.jpg 続きを読む

オペレーション・ムサシ

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オペレーション・ムサシ

そんな名前の軍事作戦初めて聞いた。にっこり 由来元は宮本武蔵らしい。

あのシー・シェパードが日本の捕鯨船に体当たりをしたとの報だが、その作戦名が「武蔵作戦」。右のイメージが作戦旗。しかも日本の捕鯨船をテロリスト呼ばわりしている。あまり政治的に有効な賢い手段だとは思えないな。

日本の商船などを守るためにソマリアに派遣される予定の海上自衛隊。今度は捕鯨船を守るために南極海へ出陣か!

学部ラウンジから見るフィリーの雪

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今朝起きると外は今年度で最も多い積雪。

大学まで時間がかかりそうだったのでいつもより余裕を持って自宅を出た。

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懐かしきバービーボーイズで一番気に入っている曲。37秒目の KONTA のダンスがシブ過ぎ。

BARBEEBOYS 目をとじておいでよhttp://www.youtube.com/watch?v=u5aU82H2Nso&feature=related

ワルい学者たち

来週だと思っていた国際関係学会は再来週。

学会の参加予定者や友人から少しずつ会議や飲み会の連絡が回ってきた。16日の月曜は私の発表日で、日帰りでフィリーに戻ろうと思っていたが、歴代のスワモス(コロンビア主催の夏季軍事講習)経験者らが集まって夕食会が入った。今回は今までのような同窓会ではなく年代の垣根を越えた集まりで楽しみ。

そして悪友のジャン・マーク(@オックス)からは毎年恒例になりつつあるクラブへのお誘いが。どうやら去年のサンフランシスコでの経験が相当気に入っているようで(そりゃそうだ)、今回はニューヨークで奴とオールナイトのクラビングの予感。

ギニア・ビサウの章提出まであと1日(キャー)走る 続きを読む

国務省政策課の重要ポストはこの人

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さっき知った…。

http://wws.princeton.edu/coverstories/slaughter_policyplanning/

クリントンとも近いプリンストン大ウィルソン・スクールのスローター教授。このポストは国務省の中でも学者肌が選ばれる、影響力のある重要なポスト。歴代の「政策企画本部長」のリストはここから。

ギニア・ビサウの章提出まであと2日走る 続きを読む

祝福・来週の国際関係学会

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祝福のメールはまだ続く。日本からも、そして10数人からの同僚と教授陣から。どうもありがとう。

さて、気づいたら今年の国際関係学会まであと1週間。私の発表は2月9日、ニューヨークのタイムズスクエアのホテルにて。思い出したらこのホテル、昔私を訪れた家族が泊まったホテルだった。そんな記念の場所で学会が開かれ、そこで発表できるなんて何て嬉しい。

発表の内容は、私のマイルド系イケメン面とは逆に対反乱軍戦略のシブい話。その週は月・水(教授のダリルとランチ)とNYにおりますので時間と興味のある方はぜひご一報下さい。

ギニア・ビサウの章提出まであと3日走る

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Counter-Insurgency Lesson Learning: Parallels, Prescience and the Past
Chair Kennedy-Pipe Caroline University of Sheffield

Mumford
Exit Strategies in Counter-Insurgency: Britain in Aden and the Lessons for Iraq

Reis
Classical Counterinsurgency: Useful Guide and Flawed Concept?

Katagiri
Why "Winning Hearts and Minds" is not Enough: Comparative Analysis of Political Development in Counterinsurgency Operations in Malaya and Indochina

Khor
The Malaysia 'Truly Asia' Counter-Insurgency Experience
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