Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2009年08月

ドイツで100人程の大学教授が賄賂に関与か

一年以上前に伝えられたドイツの大学事情では、海外で取得した博士号の現地での有効性について少し書いた(「ドイツで使えない海外の博士号タイトル」)。

そして今日は別のニュースが回ってきた。ドイツではこの数年の間に、100人程の大学教授が、博士号授与の見返りとして学生からの賄賂に関与していたとの報道。賄賂に関わる博士課程のプログラムは幾つもに上り、関与した生徒数は数百人に上るようだ。

Germany: 100 professors suspected of Ph.D. bribes

知識の買収はモラルや研究の質、大学の評判などの点から許される行為ではないが、どの場合でも賄賂を考える時はそれが一部分を形成するシステム全体の視点から考慮する必要がある。給与面等の待遇により賄賂の状況は変化し、程度の違いもあろうがこの場合など既に制度化しているようにも思える。もちろん、本来の研究の面からは、知識の買収に関わる人間など認められない。

学会での就職面接のアポ・R&R

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政治学会開催まであと2週間。ただ今就活中のため、開催地で行われる就職先との面接のアポを入れているのだが、かなり苦戦している。

経済悪化の影響を受け、ポストの絶対数が今の時点で少ないためか。2年前のメールを見てみると、この時期には既に10校くらいからアプローチを受けていた自分。今年はこちらから連絡を入れて1校中堅大学のアポを取り付けたが、別の2校から見事に断られている。せっかく3日半もトロントにいる予定なのに…、暇やん

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ある安保系のジャーナルから連絡があり、私が提出していた論文が条件付きで再提出の「招待」を受けた。このR&R(revise & resubmit)と呼ばれるステイタス、時期的に重要なため肯定的に取るつもりだ。

同時に別のジャーナルからの返事を待っており、また、もう一本別の論文が完成するまであと2週間ほどか。

頑張ります。走る

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写真:ベトナムはディエン・ビエン・フーの激戦地エリアン4の塹壕を調査中。

マレーシアのアルバム

今回の出張の最後のアルバムはマレーシアから。

首都のクアラルンプールは極度の商業化のため興味深い写真が少ない。
従って今回は主にイポーから。先日書いた極楽洞の入口にて。
鍾乳洞の中に中国の宗教像が静かに置かれている想像を絶する空間。
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それだけで既に観光価値のある鍾乳洞に仏像がシブく溶け込んでいる。
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イポー旧市街の町並み。
これらの店の中でどんな生活が送られているのか不思議に思う。
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マレーシアのカレンダー。
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クアラルンプールで最も重要な場所の一つ、
独立広場(メルデカ・スクエア)。
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アプサと今年の博士課程新入生

トロントで開催されるアメリカ政治学会まで残り2週間ほど。自分の発表するスライドの完成が遅れている。博士論文よりも研究意欲が沸かないため、ここ数日は自分に鞭を打ちながら研究している。発表当日は、パネリストとしての口頭でのプレゼンではなく、私個人のポスター発表になったのが救いであろう。

今年の新入生のバイオが学部から送られてきた。見てみると例年より多い13人。みんな意思の強そうな自己紹介文を書いている。今回見て気付いた事は、新入生のほとんどが中堅レベルの大学を卒業している事である。上位と言えばスタンフォードとコーネルのみである。私の支持する、日本でいう「学歴ロンダ」にあたる現象はアメリカでも見ることができる。ただ、その多くの生徒が既に修士号を取得しての入学である。特に海外大学卒の新入生のほとんどが修士号を既に持っているというのは、前にも書いた通り、最近のアメリカの博士課程入試のトレンドにある程度反映されているのではないかと思う。

TISSへ論文提出・ペトラエウスの発言

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週末は、来月参加するデューク大の発表会で使う論文の準備に費やした。日曜夜、ようやく提出。その発表会のHPをふと見てみると私のバイオなどが掲載されていた。

その後は指導教官のエイブリーにも提出。現時点で最高の出来の論文を読んで頂いている。

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前回書いた The Gamble を読了。コブラ2には情報収集力や全体的な分析力などの面で及ばないが、読んでいて楽しかった。後半読んでいて特に興味を持った部分は、ペトラエウスが上司のファロンとの人間関係に上手く行かず苦しんでいた時に流れた、ファロンがペトラエウスを「臆病者」と呼んだという噂。それに関して質問を受けた時の彼の返答(234?)が、

If some fxxxxxx guy told me that, I would walk out of the office. I'd say, 'Here, you got it, take over.'

現役陸軍司令官のこの種のストレートな意見がそのまま引用され印刷される事は稀。

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写真:マレーシア空軍博物館で撮影した輸送機。
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