Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2009年09月

政治学部の歓迎会

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ここ数日、学部内を走り回っていた毎日だったが今日金曜日は久しぶりのオフ。地元のデパートにて新しい洋服とベルトを購入。その後は指導教授のエイブリーから先日頂いたコメントを使って博士論文の理論の章をエディティング。また、結論の章で用いるイラク戦争の分析を進め書き込み、最後の事例である20世紀初頭のソマリア戦争(対イギリス)の研究を進める。

昨晩は我が学部の新入生の歓迎会が開かれた。13人の若い精鋭を暖かく迎え入れ、彼らと楽しい時間を過ごす事ができた。国際関係、比較政治、アメリカ政治、そして政治思想など専門分野は多岐に渡る。その中の一人は台湾系アメリカ人のジョーで、東アジアの国際安全保障を専門にする予定だとの事、従って私の研究興味とも近いという事で盛り上がった。私は今年で卒業がほぼ決まってしまったため1年のみの付き合いとなるが、それまでの10ヶ月の間でいい友人関係が築ければと思う。

写真:レニニズムが今も強く残るベトナムはハノイの革命博物館にて撮影。今年7月。

俺だよ、俺俺w

untitled.bmp一瞬チュートリアルの徳井に似てもなくないこの写真。

俺だよ、俺俺w

先日トロントでの学会で開かれたジャパンディナーにて、日本から来られた教授に撮って頂いた写真です。

NC発表会のホテルの写真

今回のエントリーは発表会で使ったホテルの写真。場所は Residence Inn Chapel Hill。部屋のサイズ、静けさ、心地よさも全て最高。加えて朝食も美味しかった。

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日本人初参加の安保会議から帰宅

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土曜夜、発表会から帰宅。

今回の発表会は人生でも限られるほど楽しい、自分のためになる大きな経験になった。

初日の金曜日は朝から政治学者と歴史学者が4人、一人ずつ交代で発表していった。友人のネギーンの発表は国際政治における核拡散の戦略に関わる、ゲーム理論を使った面白いものだった。午後は3人の新しい友人が発表。

夜は6時ごろから、ノースカロライナ大キャンパス近くのイタリアン・レストランにて参加者全員で夕食会。同じ立場の発表者や、今年の博士候補の目玉の一人であるポールやネギーンらと楽しい時間を過ごす事ができた。午後9時過ぎ、ホテルに到着。

翌日土曜の正午からは私の発表の出番。ホテルに到着するや否や準備を開始。先日我が学部で行った発表練習で後輩からもらった意見を元にパワーポイントを再構築しながら練習するのに時間がかかり、午前1時半、ようやく就寝。

土曜朝、4時起床。コーヒーを立て続けに3杯飲み、ひたすら発表の準備。30人ほどの観客を想像して、自分の部屋で一人で何度も何度も話し続ける。こんな隠れた猛練習など、ここに書かない限り誰も分からない。

午前9時、発表会の2日目が開始。今回新しく友人になったポールの発表はやはり高度なもので、恐らく今回一番質の高いものだったと思う。正午近く、私の出番が始まる。何度も練習していたのにも関わらず、最初の数分はなぜか緊張し、思っていた通りの口調で話せなかった。更に、予め準備していた結構重要なポイントもミスして話してしまい、少し後悔の残る発表になってしまった。更には、私の討議者の歴史学の教授からは非常に強い口調で研究内容を批判され、後ほど皆と話してみると、発表者7人の中でどうやら私が最も強く批評されたパネリストだったようである。

今回再び学んだことは、どんなに努力を重ね、人一倍頑張っても、その直後に結果が出ない場合があるという事である。私は自分が背負っている幾つかのハンディキャップを最小限に留めようと、他の人ができない努力を続けているが時にはそれがかなわない場合もある。ただ私のまだ短い人生の中で知っている事は、そんな努力も必ず後で返ってくるし、自分で気付かないかも知れないが、周りの人はそんな努力を密かに評価していたりするものでもある。

同時に実は、幾つかの進歩もあった。私を強く批判した教授には予想以上に上手く対応して質問に答えることができた。私もペンという素晴らしいプログラムの教授陣に質の高い教育とトレーニングを受けている。当然の事である。更に、前回後輩が助けてくれたこともあり、弱点だと思っていた質疑応答(30分間、参加者30人ほどを含む)の時間では予想以上に上手くできた。この博士論文はもう3度ほど公共の場で発表しているので、私が受ける質問にも幾つかのパターンがあるし、私もそれを想定して練習を続けている。これは少しずつだがそのうち、大きな自信に変わるだろう。

今回の発表会では新しい友人ができただけでなく、本当に多くのことを学んだ。実際に研究会やジョブトークに招待されるいわゆる本番では、今回よりももっと上手くやれるだろうという確信が、少しずつだが大きくなってゆくだろう。

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帰りの飛行機で同じだったポールとはいい友人関係が築けそうだ。将来のアメリカでの安全保障の研究の最先端を行くであろう彼と知り合え、そしてネギーンを含む、現在の我々の世代(年)のトップを走る優秀なみんなに一時的とは言え、追いつく事ができて嬉しく思う。

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http://www.pubpol.duke.edu/centers/tiss/programs/reports/nfreportsindex.php

このリストを見てみると、この発表会に参加した日本人の安全保障の研究者の名前は誰一人なかった。何度もここに書いている様に、私は世界に挑戦する日本人研究者の強いサポーターである。自分の名がここに初めて書かれることを誇りに思うのと同時に、これからも毎年のように、邦人が参加できるようになればと思う。

9年ぶりのカロライナ

夕方の飛行機でノースカロライナ州はチャペル・ヒルに到着。大学卒業以来のアメリカ南部、9年ぶりのカロライナである。チャペル・ヒルである。「礼拝堂のある丘」である。そしてもちろん、マイケル・ジョーダンである。

遅れた飛行機から降り、空港からタクシーで乗り付けると、そこは豪華なホテル。トロントに続いて再びスイート・ルームを与えられてウキウキしている。

ホテルに着くと今回の事務方の代表カロリンと、別の博士候補二人が私を待っていてくれ暖かく迎えてくれた。4人で軽く乾杯して私はようやくチェックイン。部屋で落ち着いてこのエントリーを書き入れている。

私の博士論文の研究で、他の大学から興味を持ってもらったのは今回が初めてで、自分のやって来たことが間違っていなかったと、ペン外部の人間から認められたのはとても嬉しい。この論文には今まで多くを犠牲にして本当に頑張って来たのであえて謙遜はしないが(自分の努力に失礼である)、その努力が実って外部から招聘されるのは格別な気持ちである。

せっかく持ってもらった期待、裏切らないよう頑張ろう。

カンファレンスは明日朝から始まります。
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