Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部准教授及び国際関係学科主任。専門はサイバー、国際安全保障。航空自衛隊幹部学校客員研究員(2016-18)

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2009年12月

ソマリア論文

080623_somalia_78282559ここフィリーは今週後半から急激に気温が下がって、今日は日中の最高気温が0℃。寒くて大学に行く気がせず、自宅で温まりながら仕事。

仕事の内容は今日もソマリア。この論文のおかげで、最近は「アフリカの角」情勢に詳しくなってきた。英ソ戦争から始まってソマリア内戦、今年のソマリア政情、エチオピア、エリトリアとの関係、ソマリア沖の海賊の状況など。

来週は半ばの休みを利用してニューヨークに遊びに行ってきます。

けれどもその前に、アメリカ政治学会の提案書提出の締め切りが15日。ネタは一つ決まっているけれどもう一つ選ぶのに苦労している。

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イメージ。http://www.foreignpolicy.com/images/080623_somalia_78282559.jpg

口頭試験は2月8日!

冬物のジャケットが必要なこの頃。今日、近くのデパートでシッブイのを見つけた。明日からこれ着ていくのが楽しみだね。

博士課程最後の砦、口答試験の日程が定まった。2月8日午前10時。私の論文委員会委員長のエイブリーからゴーサインが出た。これで半年後にはドクターに!

博士論文終了後の生活は? 

j9012博士論文終了後の生活は? なんて質問、実際終わるまで考えた事はなかった。

先日書いた通り別の論文が幾つか残っているし、口頭での試験が2月にあるため、論文の内容を忘れるわけにもいかない。また、博士論文は今後の発展させるべきプロジェクトなので、関連書物には注意しているし、今後も自分の議論をどう進めようか考えている。一方で、あるジャーナルから私の書評用の本が一冊送られてきたから、2月ごろまでには800字ほどの論文を一本用意したい。ちなみにその本は、

How Terrorism Ends: Understanding the Decline and Demise of Terrorist Campaigns
Audrey Kurth Cronin

忙しいのは変わらないが、先週末よりもずっと落ち着いた気分がする。この3年間ずっと持ち続けていた(楽しかったけれど)重荷が部分的になくなり、前よりよく寝れるようになった。喫茶店にも行けるようになったし、ご飯も美味しく感じられるようになった。リラックスしながら今後の研究内容を考えて行きたい。

国境はこう渡る6:ロンドンからブリュッセルへ

2001年夏のとある日、ロンドンからのユーロスターでブリュッセルへ向かっていた。第二次世界大戦でドイツ軍に占領されていた地域をひたすら走る。

ヨーロッパ横断のバックパック旅行の最中だった。当時の私は自分の限界を知ることを漠然と拒み、その限界が許す限り自分を試そうとしていた。コーナーに追い込まれた自分がどんな力を発揮するのか知りたかった。ただ単に外国文化に興味があっただけでなく、自分の能力に興味があった。

従ってその夜の宿泊先の予約はしていなかった。列車はドーバー海峡をはるか前に通り越し、終点のブリュッセルまではあと数分で到着する。時間は夜10時過ぎ。初めてのブリュッセルで、手持ちのガイドブックで特に街を調べてもいなかった。フランドル語を解さないため、フランス語でやり繰りするしかない。言葉の面倒くささを感じながら押し寄せる危機感と戦う。

ブリュッセルに到着し簡単な入国審査を終え、半分パニクりながら駅を後にし、ホテルを探して街を歩き回った。

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参照。ヨーロッパの都市を歩いて思う

軍事大学から論文の優秀賞を頂き!

今日昼、バージニア州にある、バージニア軍事大学(VMI)からメールがあって、その大学が毎年主催している冷戦時代の安全保障の論文コンテストで、私の論文が今年の優秀賞を受賞したとの連絡を受けた。やりぃ!

ぶっちゃけ言うと1年以上前に応募していたこの論文、なんで今年になって受賞したのかはよく分かりません。いずれにせよ良い評価を頂いて嬉しく思います。

ついに博士論文が完成!

記念すべき12月1日、ようやく博士論文が完成した。大学の図書館で最終的に点検してから印刷して教授陣に提出。ドラフトを提出してから3年超。研究も執筆も大変だったがやっていて本当に楽しかった。このトピックを選んで、そしてそのパズルを解こうと頑張って、そして素晴らしい教授陣に支えられて終わらせる事ができた。これからは2月に予定している口頭でのディフェンス、そして最終的にまとめ上げて正式に提出するのが4月。それまでは気を抜けないが、前よりもずっと楽になる。

論文の長さは、11フォントのサイズで約500?。それに追加のデータを合わせると550?ほど。印刷するのも大変だったが、これからそれを読む教授陣も大変だろう。

これで少し一段落つくわけだが、仕事は増えるばかり。仮合格しているジャーナルにマラヤ戦争の最終版の論文を提出しなくてはならないし、来年上旬にはある安保系のジャーナルにて、ソマリアの軍事活動に関する論文が発表される予定のため、それも3週間以内で終わらせねばならない。加えてこれまた安保・テロ系のイギリスの雑誌に、The New Counterinsurgency Era という本の私の書評が発表される。

日本帰国まで1ヶ月を切った。帰んの結構楽しみ。
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