一日早ぇっつーの!
2010年03月
言うまでもなく、軍事系の後輩のオフィスの張り紙。
部屋に入ると、戦闘機や軍艦のポスターなどが満載。
金曜日は今年の受験合格者を学部に招いてのオープン・ハウス。25倍の競争を勝ち抜いた精鋭と話すのは毎年楽しい。
今年も4・5人と話した。毎年思うのだが、年が経つにつれて生徒のやる気や能力の高さがより強く感じられる。同時に、ほとんどの場合が他の大学からのオファーを武器にこちら側の反応やこちら側との相性の良さを計っている。私の入学した7年前にはあまり縁のない力学だった。
午後6時に始まった大学院生主催の夕食会に、授業を終えてクタクタになりながらも参加した。その4・5人の prospect students(もしくは admits)を迎えるべく参加したこちらの大学院生は20人強。彼らは多少の緊張も手伝ってか、盛り上がって大笑いを続ける20人以上の現役生の海に埋もれてしまっている。ビールにワインにインド料理にオードブルなどたいそうに準備をして備えた会場はもはや、オープン・ハウスというよりも学部内での飲み会に近かった。
久しぶりだねこのブログも。最近は趣味の国際系・諜報系の映画を結構観てる。先日書いたハート・ロッカーに、シリアナ、バベルに Bourne Supremacy に Bourne Ultimatum(最初以外全て2度目→趣味丸出し)。全ていい作品だった。もしもアカデミックのキャリアが失敗するなら旅行ジャーナリスト、もしも生まれ変わるならばジェイソン・ボーンのように諜報活動に加わりたいと実は切実に思ってます。そしてぶっちゃけ書くと、1980年代に書かれたボーン・シリーズのオリジナルの原書を読んでみようって実は企んでもいます。
つい最近まで、すんごいプレッシャーのかかる仕事に従事していた。髪の毛は抜けてないけど、少し白髪が増えてしまった。毎朝起きて、職場に行く途中に、かなりのエネルギーを注入しないといけないほど、時には幻滅になったり億劫になったりする、人生で初めてだけれど最後にしたい、辛い経験を味わっていた。そんな毎朝、せめて音楽という手段を借りてでも、頭の中にメンタルな麻薬を叩き入れる必要があった。そんなときに聴いていたのが、この1曲。昔このブログでも紹介した、
ATB "In Love With The DJ"
これをアイポッドで大音響で聴いて、地下鉄でも歩道でも、ウェスト・フィリーでもセンター・シティでも、顔を縦に振りまくって歩いてますわ。
今年夏に開かれるアメリカ政治学会。会場はワシントンDC。今年も対反乱軍戦略の論文の提案書合格の通知が来たのだが、それと同時にパネル・チェアとパネル・ディスカッサントの役の通知もきた。
ディスカッサントの役は2年前、ボストンでしたときに、やりがいはあるのだが、これほど大変な仕事はそう多くはないと強く実感した。チェアの仕事は初めて。ディスカッサントの役割と比べると圧倒的に楽なのだがそれなりのステータスのいる仕事。いわゆる newly minded Ph.D. の私なんかに大役を任せて大丈夫なのだろうか。
ただ今年はスケジュールの予定で、学会参加は無理そうな予感。学会に提案書を出した時点では大丈夫だと思っていたけれど、人生方向が結構変わるからね。けれども学会開催中の週末に私の番が来れば大丈夫!
ただそんな事に注目して欲しくはない。この映画はどこにでもあるグループワークに存在する人間関係やその問題を、バグダッドの爆発物処理班という限られた背景で示している、他には多くはない類の良い映画である。私が普段から注目している政治問題の存在は最小限に留められながらも、その映像や話の方向など興味深い点が多く、2時間の間やみつきになってしまった。もちろん、戦争ならではのシーンも多く、国際政治や安全保障問題に興味のある方にとっては必須の作品であるとも思う。
従ってこの映画に関しては、その監督の個人的な背景などよりも、その映画の内容に注目すべきだと思う。
シンガポール行きの計画が舞い込んできた。ひょっとしたら今月末か来月上旬、太平洋を飛び越えて世界有数の「都市国家」へ。去年マレーシアに行ったときはスケジュールの都合でシンガポールへは行けなかったし。招待もんだしこっちもメッチャ楽しみ。
アカデミー賞から今年9つのノミネートを受けた映画、The Hurt Locker を観た。舞台はイラク戦争真っ只中の2004年のバグダッド。主人公は米陸軍のEOD (Explosive Ordnance Disposal、爆発物処理) ユニットに配属されたチームリーダー。
内容はもちろん省くが、この映画の特徴は、戦争とはいえ政治からできるだけ切り離されたいわゆる「戦術」「作戦」レベルでの技術と人間観の精神的葛藤が細かく表現されていること。私にとっては興味のある題材だったし、当時のバグダッドの状況を間接的にだがより深く理解することができてよかった。ただ、爆発物処理班の人間がいきなりスナイパー役になったりと、少し映画ならではの独立性が許容されすぎていたのではないかとも思うが、結果として満足のゆく作品だった。
同じ「戦術」「作戦」レベルの戦争映画では例えば The Black Hawk Down も挙げられるが、この映画は人間関係さえも切り離された、ひたすら軍事面に焦点を置かれた作品であるため、比較的な視点からも、The Hurt Locker は良かったと思う。今後イラク戦争に関する映画がどう発展するのかは分からないが、現時点では must see として扱われるべき一本だと思う。
ふと、コロンビア時代からの友人のマイクを思い出した。彼はイラクのIED処理をトピックに博士論文を書いた。連絡してみよう。
5月の卒業式の後の帰国をとても楽しみにしている。例年に比べてやや短い夏休みになるかも知れないが、密度の濃い、楽しい休暇にしたい。今までできなかった日本国内の旅行をしたいと思っているし、中学の同窓会もいつも通りやりたいし、家族や友人との時間も大切にしたい。また、今まで忙し過ぎて会えなかった人々とも会いたいし、再会もしたい。
そして同時に、今夏ほど自由に過ごせる期間はもうしばらくやってこないのかも知れないと心の中で準備もしている。少しずつだけれど予定を入れ始めよう。