Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部准教授及び国際関係学科主任。専門はサイバー、国際安全保障。航空自衛隊幹部学校客員研究員(2016-18)

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2010年09月

講演する様子

先日のベトナム・センターで開かれた学会での講演の様子。ある掲示板に添付されていた。

まずはテキサス工科大学の重役からお話。
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隣に座っているのはフェロー・パネリスト。
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次に私のパネル全体を仕切る助教授から紹介を受ける。
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質疑応答の最中。今回は珍しく自分の返事に面白くなって、応答の最中に笑ってしまった。
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東南アジアの講義とソフトボールの試合

一連の学会発表の忙しさから解放された今週は、我が学部の教授会に参加。来年教える「国際安保」と名づけられた授業のミーティング。東南アジアの政治を担当する私は、250名ほどの空軍大佐・中佐を相手に1時間ほど講義+質疑応答をすることになった。世界各国の軍隊から厳しい競争を経て選ばれた多くの将校を前に地域の現状と自分の考えを披露、そして守る機会を得て光栄に思う。

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そして私にとって最初のソフトボールの試合があった。水曜夜、町内の大型公園にてチームで集合。ダブルヘッダーの地元リーグ戦である。

一試合目の対戦相手は地元の若い農民で出来上がったチームで、巨大な体格のメンバーがほとんど。私は打順が7番で守りはピッチャー。私は四球無しのいいピッチングだったが攻守に渡り苦しみ、20対0の3回コールド負け。

二試合目は打って変わってお互い逆転を繰り返す大接戦。ドラマは最終回にやってきた。2点差で追いかけていた我々ホームチームの最後の打撃。1アウト満塁のチャンスに4番のトッドが左中間を割る逆転2塁打でサヨナラ勝ち(walk-off)。劇的な勝利にチームメイトも盛り上がり、少なくとも私にとっては今秋ソフトボールの最高の幕開けとなった。

軍事会議で論文を発表@テキサス工科大学

今週、テキサス工科大で開かれたアメリカ軍事戦略の会議に出席、論文を発表してきた。

旅行の楽しみは、初日の乗り継ぎのためストップオーバーしたテネシー州メンフィスでいきなり膨れ上がる。コロンビア大での私のTAとして知り合い、現在は米海軍のカウンターパートで教鞭を取っているスコットに遭遇。このブログでも数回登場している、私にとってはアメリカでの数少ない兄貴役である。乗り継ぎの飛行機を待つ間、最近のお互いの近況の話で盛り上がる。
 
テキサス州ラバックに到着したのは午後10時ごろ。空港から15分ほどシャトルで飛ばして宿泊先の Overton Hotel へ。チェックイン後はすぐに就寝。
 
水曜日6時に起床。8時過ぎに会議開始。スコット含む学者の発表を聴きながら数時間過ごす。午後、アフガニスタンとイラクの軍事状況のブリーフの後、テキサス工科大のキャンパスに歩いていき、まずは大学入試課に赴き知り合いに挨拶して談笑。その後、政治学部に赴き依頼されていた事務をこなす。

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夕方6時半からは参加者のためのリセプションに参加。当大学で日本政治を教える教授と知己を得る。夕食はテキサス自慢の大きなビーフステーキ。その夜は早めに退散し、翌日に控える自分の発表の準備をこなす。
 
木曜日午前5時起床。コーヒーを飲み込み自分の発表の練習を何度も繰り返し、質疑応答で予想される答えもほぼ完璧に用意する。8時半退役空軍大佐と今の私の基地に数年前勤務していた学者と一緒のパネル。100名ほどの聴衆を相手にマイクを使って20分ほど論文を発表。発表後、実は私の最大の武器である質疑応答もうまくこなし、十分満足してパネルを降りる事ができた。降りた直後からは興味を持ってくださった教授や退役軍人数名から良かったと話しかけられた。頑張った甲斐があった。

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その後は昼食を取り、学会関係者に挨拶を済ませ、午後2時、たまたま同じ飛行機だったスコットとシャトルに乗って帰りの空港に向かう。チェックインを済ませて地ビールのシャイナーで乾杯。私よりも数年年上の彼は、コロンビア時代の話から現在の状況、就職や個人的な話の内容までほぼ全て理解してくれ、そしてしっかり誠意を持ってまじめにアドバイスをくれるとても頼りになる人である。同時に、大学教授をしつつもこの1年間イラクで任務にあたっていた彼の体験談は面白い。知り合ってちょうど10年、こんな関係を今後も長く続けていきたい。

数時間のフライトの後、帰宅したのは午後10時近く。今回も良い経験になった。

ホテルの部屋からの眺め

今日、街中を結構歩いてみた。探していたサボテンは見つからなかったけど、テキサス北西部の建築様式と特徴ある植物に興味を奪われた。

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ホテルの部屋から。
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やって来ましたテキサス北西部!

今回の会議で滞在しているのはこんなホテル。内装が極めて整っているいいホテルだけど、特にロビーのインテリア・デザインのセンスがお気に入り。

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他の一流ホテルで最上段のようなメッセージを見ることはあまりない。

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こんな部屋に泊まっています。

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明日は銃の展示会に行かないか?

「のり、明日は銃の展示会に行かないか? ガン・ショー、ガン・ショーよ!」

と同僚にデカイ声で誘われ一瞬ニヤリとするも、すぐにその誘惑を断ち切り今週末は仕事に専念しているのりっぺです。

おかげで週半ばテキサスで開かれる軍事学会でのプレゼンの準備も順調に進み、1月からのゼミのシラバスも完成間近。このゼミのメンバー12人が先日決まり、来年彼らと東南アジアを旅行するのも楽しみ。

そして来月初日には我が大学の教授陣全員を前に、先日アメリカ政治学会で使った論文を発表する。私の学部だけでなく、隣の戦略・指揮学部と戦闘学部の教員を相手にするのは今回が初めてで、今までよりもより実践的な視点から意見とアドバイスを頂けると思うと楽しみだ。

最後に、今週から始まったソフトボール部の活動。初日はBP(バッティング・プラクティス)をメインに練習をした。その結果、私はピッチャーを守ることになり、打順は1番か2番。大学院では4番を打っていたが軍隊は流石にレベルが高い。今週から始まる地元のリーグ戦でも結構勝てる気がしてきたよ。

ATB - Intencity (trance)

アメリカ安全保障政策と軍事戦略の学会

来週、テキサス工科大学で開かれる、アメリカ安全保障政策と軍事戦略の学会で発表をする。約15分ほどのプレゼンだが、博士論文の内容に基づき、ゲリラ・グループなどの非国家主体がどう国家と戦争をするのかについて、外部で話すのは今回が初めて。当日参加予定の方がおられましたら是非ご連絡下さい。お会いしたいと思います。

US National Security Policy and Military Strategy: Understanding the Environment for Contemporary Warfare

%e5%86%99%e7%9c%9f[1]今回は珍しくりゅう君と仲の良い彼女も「おう、頑張れよ」って言ってくれているらしい。最近機嫌が良いらしい。嫌われないように頑張ろうと思う。

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アメリカの若手安保専門家が構成するネットワークから入会の招待が来た。毎年主要な学会にてパーティなどで交流を深めるとの事。喜んで返事をした。

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我が大学では明日からソフトボール部の活動が始まる。初日はメンバーの紹介と簡単な練習からだが、これから少しずつギアを入れて来月からのリーグ戦に備える予定。

今年のアメリカ政治学会に参加して

今年のアメリカ学会年次会議から先ほど帰宅。長く楽しい5日間だった。

初日は水曜日。ワシントンに到着し、夕方、諜報機関に勤務する元教え子と夕食を取った。場所はデュポン・サークル北のタイフーン。最近の東アジア情勢や政治系統の話で盛り上がる。

2日目午前6時起床。準備を整え学会参加のためマリオット・ホテルへ。学会登録を済ませ、8時よりラテン・アメリカ政治のパネルを聴きに行く。終了後、発表者の一人に近づき今年の我が大学での職に応募するよう励ます。

306565_3537357915ご存知の方もいるだろうが、今年は我が大学でラテンアメリカの専門家をサーチしており、この学会では可能性のある候補とコンタクトを持つだけでなく、独自にブースを設置し宣伝活動も実行した。

昼食は学部の同僚4人で近くの和食レストランにて。午後、例のブースを一人で守っていると、近くには国立防衛大学(NDU)のブースが。そこを守っているのが最近就職したばかりの友人デイビッド。核兵器とイラク戦争の専門家の彼とは去年トロントで昼食を取って以来の再会。二人で喜び会話も弾む。

夕方6時過ぎ、デュポン・サークル東にある2年前の下宿先へ。当時お世話になったミシェルとラリーに2年ぶりに再会。近くの「寿司太郎」にて昼食に続いて和食で盛り上がる。疲れてフラフラになって10時過ぎ、ホテル着。

3日目、同じく6時起床。8時よりラテン・アメリカのパネルを偵察し10時半、今年から博士課程に入学された日本人の方の相談を受ける。できる限り自分の経験に基づき1時間ほどアドバイスをした。正午より先日に続いてブースを守り、午後は流石に疲れも溜まってホテルの自室にてしばし休憩。

午後5時過ぎ、母校のブラウン国際政治センターのレセプションに参加。フォギー・ボトム北の McFadden's (リンク先は大音量に注意)にて。指導教官のエイブリー、エド、元同僚、後輩、そして別の大学から来た多くの国際関係学専門家と飲み交わして盛り上がる。

午後8時過ぎ、タクシーでマリオットに戻り、今度はアメリカ政治学会国際安全保障学の分科会レセプションに参加。ワインとチーズと多くの専門家のカンパニーに囲まれ楽しい小一時間を過ごす。非常に残念なことだが、アメリカの安保学を代表するこの分科会レセプションに参加した日本人は私と前述の学生のみであった。

4日目午前中は学会内を歩き回り、昼過ぎにはホテル近くの和食店にて食材を数点購入。ベルギー系レストランで昼食を取り、午後4時過ぎより私の論文の発表を控えていた為、その後はホテルの自室にこもって準備をした。

4時過ぎ、会場に到着し、10分ほどのプレゼンを程なくこなす。討論者からもパネル参加者からも鋭い質問を頂き、応答もできるだけ誠意を持って対処した。パネルも無事終了し、一息つこうかと思っていると、友人のアンドリューと偶然久しぶりに再会。2年ほど前にワシントンで昼食を取って以来だった。数分の短い時間だったが近況の交換などで盛り上がる。来年ケンブリッジ大学出版会から出る彼の博士論文も楽しみだ。

7時ごろ、今度は日本人政治学者の夕食会に参加。去年に続いて3回目である。去年仲良くなった方々と再会しただけでなく、同い年で(良かったねー)しっかり政治学のトレーニングのある方の知己を得ることができた。前述のパネルに参加して私の発表を聴いてくれていた彼とは、夕食の最中に個人的に話す機会があり、そこで今後の研究を改善できるよう、いくつか有益なコメントをくれた。同じ分野でやっていける日本人の政治学者と知り合うことができて嬉しく思うのと同時に、今後の彼の活躍に期待したいと思った。

20数名ほどの参加者があった1次会は2次会も好評で、10数名が夜遅くまで楽しんだ。私は疲れていたのもあって11時ごろホテルに戻った。

最終日は日曜日。目覚まし時計がなる前の6時過ぎ、起床。10分ほど歩いてデュポン・サークルに位置する Kramerbooks Afterwords Cafe and Grill にてブランチ。ここを訪れたのは7年ぶりで、昔を回想しながら1時間ほどリラックスすることができた。

その後はホテルをチェックアウトし空港へ。スムーズなフライトを楽しんで午後、自宅に到着。

Everybody's Changing-Keane
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