Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部准教授及び国際関係学科主任。専門はサイバー、国際安全保障。航空自衛隊幹部学校客員研究員(2016-18)

経歴・学術論文等はこちら:https://researchmap.jp/katagirinoriyuki

ツイッターはこちら @norikatagiri1。

執筆、講演等の仕事の依頼は nori.katagiri@slu.edu までお願いします。

研究者の方々へ、Global Studies Quarterly (https://academic.oup.com/isagsq) への寄稿を是非ご考慮下さい。副編集長として編集作業に携わっております。お気軽にお問い合わせください。日本の多くの大学がそうであるように、JUSTICE (https://contents.nii.ac.jp/justice) 所属大学の方々はオープンアクセス出版料金が免除されます。

2011年10月

フロリダ州デスティン

忘れる前に、数日前書いたエントリーへの追加として、フロリダはデスティンの記録。

その日は快晴。車で3時間ほど行くとフロリダの沿岸地域に到着。普段あまり見ないヤシの木を見て少し興奮。そのまま今回の宿泊地のハールバート・フィールドの基地に入り、ホテルにチェックイン。下の写真にある、予約していたサウンドサイドのホテルが取れたのは嬉しかった。

CIMG0335

チェックインの後は東に向かい、30分ほどビーチ沿いをドライブすると今回の目的地のデスティンに到着。少し早めの夕食を取ってから、イルカのクルーズに乗り込み、2時間ほど沖に出て、イルカの群れに何度も遭遇。その中でも数匹は小さなジャンプをして我々観客を喜ばせる。

翌日はホテルをチェックインしてから基地の中を見て回る。マックスウェルと規模のサイズが近い。ただ米空軍の特殊作戦部隊の本部ということもあり、違いも多く、航空公園の展示物も特徴があって面白い。

その後はデスティンのレストランでブランチを取り、近くのショッピングモールで買い物をした後、帰途に着いた。帰り道は違うコースを取ってみると、アラバマ州南部に多い、綿花畑に囲まれた、まさに映画に出てくるような田舎道を淡々と行く面白い経験ができた。

今日はこれからアトランタへドライブ。

見たほうがいい米共和党大統領候補のTV宣伝

政治学者の間で噂になってる、ハーマン・ケイン大統領候補の宣伝。注目すべきは後半出てくるタバコに最後の微笑み、ビックリしたのと同時に面白かった。もちろん、この意見はアメリカ政府や国防総省には関係はありません。

Now is the time for action!

それとプラスで最近聴いてる曲。授業始める前に聴くと力が沸いてくる。

Intencity

授業のある日は

授業のある日は朝5時起床。コーヒー飲んでスライド作って使う文献に目を通す。今秋は忙しい…。ただこれが授業の成功のカギ。

授業の開始とリビア内戦

数日前から今年度の授業が始まった。今年は2つの授業を同時に教えていて大忙しの毎日が続いており、週末でさえも研究と授業の準備で時間が足りない。ただ担当する授業では両方ともユニークなキャラクター揃いで面白い。

私が担当するメインのゼミは15名ほどの軍人・民間人のミックスで構成され、生徒個々の専門分野も多岐に渡る。ヘリコプター・パイロットから特殊作戦部隊員、神父から工兵、さらには諜報活動員まで、彼らの様々な経験談や視点を織り交ぜながら授業を進めることになる。従って彼らのための授業の準備は相当のものであり時間を要する。去年の私は1年目とありこの時期の担当授業は1つだったが、今年は2つ。去年上手く行った分周りからの期待が高いようだが逆にその分プレッシャーも高く、毎回の準備に一層力が入る。

また、去年と同じように今年も大学院のソフトボールのコーチに就任することになった。ここ数週間は基地内のグラウンドで練習と練習試合をこなしてチームを強化し、来年4月に陸軍大学院で開かれる予定のトーナメント大会での活躍を目指す。

土曜日の昨日は時間を取り、Taste of America と呼ばれる、基地で開かれたアメリカ料理のビュッフェに参加してきた。定番のハンバーガーからホットドッグ、クラム・チャウダーからアラスカ・サーモンのマリネなどを、多くの軍人生徒や民間人と会話をしながら楽しんだ。来春にはここの留学生による料理大会も開かれる。それを楽しみにしながら夕方、帰途に着いた。

-----
話が変わるが、リビアの内戦が終息に向かっている。ここ数ヶ月のリビア政策を形成するオバマ政権の内情を描く論文が最近出版された(Inside Obama's War Room)。当ブログに掲載する情報は著者の私個人のものであり、必ずしもアメリカ政府や国防総省の意見を反映するわけではないため、この論文の正当性に関しては無関係だが、この論文から得られる新しい情報は多いため、興味がある人には強く勧める。

「アメリカ政治学博士課程の受験の仕方」を読み返して

博士課程を卒業して早1年半が経過。久しぶりに過去のエントリーを読んでみた。卒業を目前にした時期に書いた、「アメリカ政治学博士課程の受験の仕方」には私が当時思った、博士課程入学へのアイデアを幾つか書いてみた。

それを読み返して思ったのが、私の考えはまだ多くは変わっていないということ。入試に際して学校訪問をすることによってライバルに差をつける作戦の重要性は高く、この不況で入試状況がいかに悪化しているかを考えれば、その重要性は上がる一方だと信じている。もちろん生徒の訪問を好まない教授もいるだろうが、しっかり準備をして敬意を持って接すればうまくいくものである。さらに考えてみれば、実際に会ってみて感触を得る事自体が受験者にとっては大切な経験であるのと同時に、その面接で嫌われ入試で不利になることは稀であり、結果として失うものは少ない。今後数十年の自分の人生を向上させるチャンスを考えてみれば、1度の大学訪問にかかる数万円のコストなど微々たるものである。

受験し際して修士号や受験浪人はもちろん必要条件でもなく、一番重要なのは過去の成績であるとも思っている。また、大学を選ぶ際で考えることのひとつとして公立大学と私立大学の違いを簡単に書いた。もちろん公立大学のトップ校は5年ほどのマルチイヤー・パッケージを用意しているが、その数は比較的少ないうえ今回の不況で影響を受けており、また、数少ない公立のトップ校の奨学金はいずれにせよ私立大学のオファーと似たように得るのが難しい状況である。

アメリカの博士課程から離れて少し時間が経ったが、去年と同じく今年も昔の生徒に推薦状を書いてサポートしている。去年書いた2人の生徒は両方とも入学困難なロースクールに合格した。今年の生徒は政治学や国際関係学を目指している。すでに幾つかのアドバイスも渡したし、希望のプログラムに合格できるよう応援している。

共和党大統領候補の外交政策アドバイザーチーム

共和党大統領候補選出のディベートがヒートアップしている。ここ最近のアメリカ政治は内政と経済が中心だが、大統領選挙では外交政策も大きな役割も担う。

もう一週間以上前になるが、ワシントンポストがロムニー候補の外交政策のアドバイザーのチームメンバーについて記述した。

Mitt Romney Taps Foreign Policy, National Security Advisers

デューク大のフィーバー政治学教授のブログにも書かれているように、現時点では能力の高い著名な政治学者や有力な共和党員の名が多い。私の知り合いも何人かリストアップされている。

ただブッシュ前政権のメンバーを思い出せば分かるとおり、他の有力者の名前は見られない。前政権のアジア政策を担ったメンバーの数々、特に日本の外交政策エスタブリッシュメントが一般的に好む親日派のメンバーが良い例だ。現時点では彼らは今後の状況を見てゆくのか、もしくは他の候補を応援しているのか、もしくは一時的に政治と距離を置いているのか。考えられる理由はいくつかある。

テキサス州知事のペリー候補をアドバイスしているのはラムズフェルド元防衛長官らとの噂もある。というと多くは現状を見守っている状況か。

いずれにせよ今日のアメリカ政治は経済政策と内政が多くの重点を占めている模様。

フロリダ州のデスティンへの旅行

今週に入って風邪を引いてしまい更新ができなかった。

今回はフロリダ州のデスティンへの旅行。片道3時間のドライブも会話が弾むと楽しいものである。現地に着いたら海岸沿いをドライブしたり、イルカのクルージング船に乗って沖に出て海風に当たってみたり、現地のシーフードにも挑戦した。Mitchell's Fish Market でのランチは赤鯛が美味しかった。宿泊先はデスティン近くの空軍基地の宿泊施設にて。綺麗な内部でサービスも良く、さらに良心的な値段でとても満足した。

写真は空軍基地内に展示されている戦闘機。
CIMG0341[1]

ポルトガルのアルバム2

前々回のエントリーの続きはシントラから。

シントラ名物のひとつ、ムーア人の城に登ってシントラ宮殿を眺める。登りは急で大変だが頑張る価値はある。
61740183

シントラの中心地を構成する迷路のような情緒溢れる路地。場所も背景も全く違うが映画 Bourne Ultimatum のモロッコの場面を思い出した。
61740168

リスボンに戻って今度はべレムの塔を訪れた。塔の中も入れて最上階まで上った。そこからの景色も素晴らしい。
61740154

べレムの塔から徒歩10分ほどにある、ジェロニモ修道院。べレムの塔と一緒に世界遺産に登録されている。内部の教会は圧巻、そしてここには添付しないが、中庭もとても美しい。あのバスコ・ダ・ガマの墓もここにある。
61740138

今回の出張で最も出入りした研究所の Archivo Historico Ultramarino。資料を担当する人も仕事を的確にこなし、必要な書類を数分で出してくれ、さらに写真の撮影も簡単に許可がおりた。別のエントリーでも書いたが、特にかつての機密書類が開放され一般も読める状態になっている。
61740112

ポルトガルの国立博物館にて。ここでの研究も役立った。
61740094

3時間弱ほど電車に乗って北に向かうとポルトガル第二の都市ポルトに到着。ポルトの駅は数多くの壁絵で埋まっていて感動する。
61740069

ポルト中心部に多い狭い道。この街も世界遺産に登録されている。この街を訪れる目的はポルト大学にある資料を使うことだった。
61740055

ポルト中心を流れるドウロ川。こちら側はワイン製造で有名、そして対岸側がポルト中心部。
61740033

フロリダへのドライブ

授業開始まであと数日。今日は担当することになるゼミに赴き、戦略論の授業を1時間ほど観察した。新しく入った同僚の教員がとてもいい授業をしていた。

その後は今年の生徒のパトリックとランチ。今夏基地にできた日本食レストラン「サクラ」にて久しぶりに2人で話した。昇進、もひとつ昇進、そして更なる昇進が決まりそうな彼、楽しい話題も豊富で密度ある時間が過ごせた。コロラドの空軍アカデミーで教えていた彼から空軍の教育機関全般について学ぶことも多い。

そして彼の勧めもあり、今週末はフロリダの沿岸地方にドライブして、秋に差し掛かる季節のビーチを楽しんでくることにした。宿泊地は近辺の空軍基地にあるホテルが取れた。あとは彼が基地に話をつけてくれるとの事。楽しみで片道3時間ちょいのドライブも楽に思えそう。

ポルトガルのアルバム1

今回のエントリーには、先日のポルトガルで撮った写真の中から選んだものを添付します。

まずは首都のリスボン。泊まったホテルから地下鉄に乗って最初に降り、地上に出て数分後。街のあまりの美しさに思わず感嘆してしまった。ここはコメルシオ広場とロシオ広場の中間地点辺り。路面電車は有名な28番。
61740268

初日に食べたポルトガル名物のイワシ料理。油が乗ってて最高に美味しかった。リゾットのような米料理も美味しい。ガイドブックでも書いてあるが、一般的にポルトガル料理は日本人の口に合うと思う。
61740254

オリエンテという地区にあるショッピングモール。ブティック等の高級品店と各国レストランが並ぶ。地下には便利なスーパーもある。
61740225

リスボンから電車に乗って45分、シントラへ向かう時に使った駅にて。これは各駅電車の一般車両。61740224

シントラに到着。町全体が世界遺産に登録されている、その美しさに圧巻された素晴らしい観光都市。
61740206

シントラに多い、狭い階段を歩く。
61740203

シントラで最も有名な建物のひとつ、ペーナ宮殿。私の世代には分かるだろうがドラクエを思い出した。
61740198

続く。
月別アーカイブ