Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部准教授及び国際関係学科主任。専門はサイバー、国際安全保障。航空自衛隊幹部学校客員研究員(2016-18)

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研究者の方々へ、Global Studies Quarterly (https://academic.oup.com/isagsq) への寄稿を是非ご考慮下さい。副編集長として編集作業に携わっております。お気軽にお問い合わせください。日本の多くの大学がそうであるように、JUSTICE (https://contents.nii.ac.jp/justice) 所属大学の方々はオープンアクセス出版料金が免除されます。

2012年10月

ワシントンへの出張

国防大学で開かれる会議に出席するためワシントンDCへの出張が決まった。12月の11日から13日まで滞在する予定。久しぶりのワシントンなので予定をできるだけ詰め込みたい。

「アメリカの味」

ハロウィーンを前にした週末の今日は基地にて毎年恒例の Taste of America という、我が大学の生徒たちによるアメリカ料理の発表会が開かれた。大学の各セミナーの十数名が1チームとなり、アメリカ各地の郷土料理を持ち込み、ゲストに振舞うもの。今日は地元のテレビ局も取材に入り盛り上がった。

来週から新しく始まるゼミの生徒達とも少しずつ会話が始まり打ち解けるようになってきた。特に今年度の海外出張(日本と韓国)で一緒になる生徒たちやその家族との会話は弾む。一方で今回特に美味しいと感じた料理はエビやサーモンを含むシーフード。来年開かれる留学生たちによる料理の大会も楽しみにしている。

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論文が出版されました

IMAG0271アメリカ空軍の専門誌、Air and Space Power Journal (アフリカとフランス語圏版)の最新号にて拙稿が掲載されました。

言及されない日本と、訪問されている日本

今週月曜に行われた3度目の大統領選挙ディベート(外交問題が中心)で、「重要な同盟国」であるはずの日本が言及されなかったとの記事を幾つか読んだ。

ディベートを聞いていれば明らかなのだが、日本に関する言及がなかったというのは誤りで、イスラエル防衛と中東問題に関する議論で日本との同盟関係は一瞬だが質問の中に組み込まれていた。

ただそれより重要な問題は、この種のネタが未だに新聞記事になるという事である。アメリカ国内での日本の重要性に関する懸念がメディアの中にいかに浸透しているかが分かる。アメリカ、それも首都のワシントンで数ヶ月過ごした人間なら誰でも理解できようが、アメリカで(親米派の)日本人が望んでいるような話し方を見方をするのは親日タイプの研究者以外にはほぼ皆無であり、広い意味でのアメリカの防衛政策において日本は実はとても小さなアジェンダである事実こそを書くべきだと思う。民主党政権になり早数年、日米関係が自民党時代と比べてどれだけ変化したかはもう明らかな今、対米従属痛々しいレンズで日米関係を見るのはそろそろ止めるべきではないか。

面白いことに、一方で記事になるべき事が記事になっていない。同じ月曜日に野田首相らと会談しているはずのクリントン国務長官のチーム(ナイ、ハドリー、アーミテージ、スタインバーグ氏ら含む)の訪日の記事が、朝鮮日報(尖閣:米元高官団が日中訪問、対立の沈静化図る)とニューヨークタイムズ紙(In Asia Trip, U.S. Group Will Tackle Islands Feud)以外ほとんど見つからない。

重要なのは洗練された見識を用いて何が重要なのかは見極めそれを正確に一般市民に伝えることである。

早くもクリスマス・ツリー点灯

週末はゆっくり休んだので元気を出して今日から職場へ。今週は仕事が少ない週なので周りもゆっくりモード。少し早めに帰宅するとその足で地元の幾つかのディーラーシップに赴き新車を数台チェック。

その後はウォルマートでクリスマス・ツリーを購入。早速リビングルームで組み立てて少し早めのライトアップ。中央上部のハートの飾りは去年パリのノートルダム寺院で買った土産物。今後少しずつ飾りを付けてゆく予定。

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北西航路の開通とイランのサイバー攻撃

先週は珍しく体調を崩したため今週末は自宅にてゆっくり療養中。

今週読んだ記事で目に付いたのは、ここ最近イランからのサイバー攻撃が増えてきているとの事。国家機関が直接関与しているかの話はここでは別として、中国、ロシアなどからの攻撃はオープンソースで伝えられている。

もう一つは北極海で展開される安全保障の政治学(In a warming Arctic, U.S. faces new security and safety concerns)。北西航路の開通は国家間、特にロシア、カナダ、アメリカ、中国、そして Arctic Council 参加国にライバル関係が生じるのと同時に、世界流通の促進も促す。

米軍ももちろんこの変化には注目しており、私の授業を含めても幾つかのクラスでこの問題を提起し議論する。また、この記事に書かれている通り海軍戦争大学では戦争ゲームもしているという。空軍も一定の活動をしているようだが、私の大学でも今後この種の研究や授業が増えるかもしれない。

2度目の大統領選挙ディベート

大統領選挙のディベートが過熱してきている。昨夜開かれた2度目のディベートでは前回と違いオバマ大統領とロムニー元知事がお互いの指で指しあうなど一時白熱し、少しずつ「らしく」なってきた。

ただ前回に続いてオバマは限られた時間を使い詳細をしっかり話すことにより投票者の注目と理解を得ようとしている兆候が強かったのに対し、ロムニーは一般人が分かりやすい単語を多用し、より大きな態度をディスプレーすることにより彼らの「心と魂」を得ることに尽力していたように思える。前回とは違い、オバマの方はロムニーの意見に直接チャレンジしたり、質問者に近い視点で話しかけるように応えていたが、果たしてそれがどこまで投票者に浸透するかは今後次第だと思う。

ところで今回の選挙のジョークでよく聞かれていた言葉は「47%」であったが、今後数日の間は「binders full of women」になりそう。男女の雇用格差に関する質問に対するロムニー側の失言と取りかねない言葉だが、今後それが大統領選挙にどれだけ「スティック」するかが結果に影響するだろう。

北東アジアの授業

来年1月からの北東アジアの授業のシラバスが出来上がってきた。数年前に出版されたが未だにインパクトの大きい論文から最新のレポートまでふんだんに混ぜている。ここに来てから去年までは東南アジアを任されていたが今年からスイッチ。その分授業の準備が大変だが日米関係の理解には貢献していると思う。

それと同時にゼミの生徒らとミーティングを重ね、来年3月の日本滞在中での訪問先の検討も始めた。東京では防衛・外交関係の官庁を中心になるが、地方では去年とは趣を少し変え、京都や鎌倉、日光を勧めておいた。また、官庁で聞く話に特別な価値があるかは一定の疑問があるため、他にも東京では幾つかの研究機関や別のアレンジメントも推薦しておいた。最終的にどこになるかは生徒や大使館の決定になるが私もできるだけ貢献したい。

このブログの読者で他にお勧めの場所があったら是非メールで教えてください。

iPod の自動販売機

先日行ったアトランタのペリミター・モールにて。

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採点としゃぶしゃぶ

今週は採点の日が続いた。選択の授業の生徒達が提出した中間論文の採点は2日で終わらせ、今週末は修士論文を監督している生徒達のアウトラインの採点。皆頑張っているだろうが生徒間である程度の違いは生まれる。

土曜日は車の運転の練習も兼ねて基地に赴き簡単に仕事を済ませてから、しゃぶしゃぶ用の肉を購入して帰宅。数時間後にはこんな感じのディナー。あまりにも美味しくて食べすぎてしまった。

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