Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2012年12月

フロリダと今回の選挙

今日から冬休みのバケーション。8時間半ほど車を飛ばしてやってきたのはフロリダ州はオーランド。ディズニーランド傍の米軍施設でのんびり過ごしてます。月曜日の予想最高気温は28度。暑い!

今回の衆議院選挙の結果は意外にも自民党の大勝に終わった。私の知り合いが何人か当選したようで良かった。そして何よりも嬉しいのは10年来の友人の小池さんが見事に当選したこと。自分で決めた夢を実現して喜んでいるだろうし、私もとても嬉しい。

ただ、全国レベルでの今回の選挙と今後の日本を考えるとあまり大きな期待は持てない。自民党の魅力と強さの結果というよりも、民主党の内部の問題と政策の失敗が今回の結果を招いた物と見ているからだ。もちろん政権交代含むこの種の変化は民主主義にはありえることだが、その変化と言うのは大まかに言う、昔の派閥主義自民党政治へのバックワード的な動きと、従来の日米同盟の再構築へ向けての外交政策のことであり、あまり魅力を感じない。外交政策の一部を見れば、韓国や中国が今回の結果を注目し、日本の強気の外交政策に対策を練っているようだが、今の自民党政権のリーダーシップの下、思われているような対韓・対中政策が実行できるのか疑問である。より考えられるのは領土・歴史問題等で強い立場を主張する前に、オバマ政権に抑制を促され逆に国益を損ねてしまうのではないかと思ってしまう。

ワシントン出張

IMAG0303今週の出張のまとめ。

ワシントンには火曜日の正午到着。そのままタクシーでホテルにチェックイン。スイートに通されてしばらく休憩。その後は徒歩で Westend Bistro に赴き遅めのランチ。サービスも良く満足してタクシーに乗り込み、久しぶりのワシントンを巡る。

今回はまず National Gallery of Art でヨーロッパ絵画を鑑賞。思えば私の両親も数年前ここに来て気にいっていたギャラリーだ。鑑賞が終わると目の前の(スミソニアン)モールに出、つい4年前まで毎日のようにソフトボールをしていたことを思い出しながら、アメリカ議会建物に向かって歩く。最初の写真は議会側から見たワシントン・モニュメント。

一度ホテルに戻り休憩し、6時半からは友人のミシェル・ラリー夫妻と寿司太郎にて夕食会。思えば2年前にもここで2人と夕食を取った。会話の弾んだ食事の後は夫妻宅に招かれ、短い間だったが楽しい時間を過ごした。その日は疲れきってホテルに戻り、就寝。

IMAG0306翌日は朝早く起床し朝食を取り(このホテルは全てルームサービスだった)、7時半過ぎに Fort McNair の国防大学に向かう。セキュリティを通り目的地の Eisenhower Hall に入り、会議の始まりを待っていると、キムと再会。海軍諜報部から最近議会の中国安全保障・経済委員会の分析官になった立派な元教え子。そんな話を聞いていると会議が開始(写真右)。

会議の内容はオフレコのためここには書かないが、午前の部の発表はとても良く多くを学んだ。ワシントンの専門家がアジアのピボットをどう見ているか、そして中国との軍事衝突の場合のシナリオなど、多くの情報を惜しむことなく話していた。

昼食は同僚のマイクとキムの3人で取り、昼食後は一人で大学キャンパス内を少し散歩。前回のエントリーに載せた、飛行中のオスプレーはここで見た。National War College の中に入るとその美しいインテリアに圧巻させられた。古い建物とフレッシュなクリスマスツリーが調和良くミックスされていた。

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IMAG0308その後は国防大学で働く友人のデイビッドのオフィスに赴き久しぶりの再会を楽しんだ。国防大学ではここ最近大きな変化が起きており、その対応に追われているようだ。ただデイビッドの研究もしっかり進んでいるようで、6年前のスワモス以来の友人との会話に花が咲いた。写真左は国防大学の中。その後は学会に戻り、今回の出張の目的を果たしたことを確認し、ホテルに戻った。

夜はペンタゴン・シティのモールに赴きしばしのショッピング。夕食はレバノン料理に挑戦。場所は Lebanese Taverna。ランド研究所時代の思い出の場所で中近東の肉料理とケバブを楽しんだ。その後は地下鉄と徒歩でジョージタウンに赴き再びショッピング。Dean and DeLuca でマグカップのお土産を購入。

翌朝は朝食の後は少し時間があったので、リンカーン・メモリアルまで散歩。映画フォレスト・ガンプで有名な、記念館前の池が完成しており、久しぶりにいい景色を楽しんだ。その後はホテルに戻り、チェックアウトを済ませ空港へ。ワシントン訪問が久しぶりだったので、今回の出張中にはワシントンに住む友人から何度か誘われたが忙しく時間を取ることができなかったのが残念。是非次の機会にと約束し、アトランタに向かった。

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ミーハー風おまけ

滞在中に見た共和党元大統領候補のニュート・ギングリッジ氏。夫人を連れた彼と目が合うと、向こうから声をかけてきた。

"Hello. How are you?"

ワシントンより帰宅・オスプレー

ワシントンの出張から帰宅。滞在中は文字通り走り回る大忙しの毎日だった。詳細は明日ここに執筆予定。今回はワシントンで見たものを2枚。

飛行中のオスプレー。
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リンカーン・メモリアルから見たワシントン・モニュメントと、かすかに見える議会建物。
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アジア・ピボットの会議@国防大学

今週水曜日にワシントンの国防大学で開かれるアジア・ピボットの会議に出席します。同じく参加予定の方で興味のある方はご連絡下さい。

東南アジアの農民政治

k9816政治学での農民政治、その中でも特に東南アジアの農民政治を語る上で必ず出てくるのが、イェール大教授の James C Scott。私の授業ではギアーツの作品と比較して扱う場合があるが、スコットの貢献は大きい。

今週のニューヨークタイムズでは彼の最新の作品に関する記事が載せられた。この記事やプリンストン出版会にある書評を読む限り、我々の一般的な現実社会との距離を感じるかもしれないが、国家と社会の関係、弱者の視点、そして東南アジアの長い歴史に関する彼の見方から学ぶ点は実に多い。
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