Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2013年04月

「世界を知る力」を読んで

寺島実郎氏の「世界を知る力」を読んだ。アメリカを通じてしか世界を見るのではなく、世界中に散らばるネットワークの視点から世界を学ぶべきという主旨に強く賛同する。この点はこのブログにも当てはまる。私の大学移行の教育や現在の職場の影響からか、このブログはその多くのエントリーでアメリカ中心の見方をしている部分が多いため、自省すべき点である。

また、寺島氏の豊富な海外経験がとても上手く語られており、読んでいて楽しい。特に我々にとって限られた情報しかない中東での体験談など有益な情報も多い。それらを読んでいて思い出したのが私の高校時代。当時はシドニー・シェルダンの作品に感化され海外渡航を夢見るようになり、和書では柘植久慶氏の作品にも影響を受け、少しずつ国際安全保障問題に目を向けるようになった。特に、「カタンガ」などという言葉を初めて見て驚いたのを覚えている。

ゼロ・ダーク・サーティ

金曜日の夜は自宅で映画鑑賞。今回観たのは前からずっと気になっていた「ゼロ・ダーク・サーティ」。ビンラディン殺害作戦までの成り行きを一人の女性諜報エージェントの視点から捉えた優秀な映画である。興味のある方は是非観て欲しい。

多くの戦争映画では女性からの視点は埋没しがちだが、これはまさにそれを上手く克服し、更にとても良い効果を出していると思え、その点を特に評価する。ここ数年のアフガン戦争やイラク戦争に関して映画化されていない作戦は多い。今後もこの種の映画が増えることを期待する。

来年は台湾と日本!

来年の海外出張の行き先は台湾と日本に内定した。理由は幾つかあるが、アメリカにとっての台湾の大切さと、今後の東シナ海、南シナ海の状況を考えると訪問するにはいい機会になると思う。

それでも授業では朝鮮半島の政治経済には数時間かける予定。

ばうーん。

ヒッカムと横田基地

IMAG0436先月の海外出張で得た新しい経験の一つに、いくつかの米軍基地のホテルに泊まるというのがあった。普段からしていることなのだが、今回は仕事で必要上そうだった。

行きはハワイのヒッカム空軍基地のロッヂ。ホノルル国際空港からバスで5分の場所に位置しとても便利だった。

左の写真にあるように、簡単なスイートになっており、キッチンからソファーのセット、そして別にベッドルームが用意されている。一人では十分過ぎるくらい大きな部屋だった。

ロッヂの前には2台のバンが我々のために用意されており、ワイキキ方面など行く際に自由に使うことができた。

IMAG0478今回は別に東京の横田基地にも宿泊した。

東京港区から高速で1時間ほど。その日は一日中基地内の部隊で色々ブリーフィングを受けたあと、ようやくチェックイン。

ここも素晴らしいサイズのスイートで、キッチン完備、風呂場もしっかりサービスされており、とても満足のゆく経験になった。

また、電気のコンセントは基本的にはそのままアメリカのが使用されている。恐らく日本のも可能ではないかと思う。

ただ一般的に部屋の内装は日本ではなくアメリカ風の造りになっている。

基地の外に出て数分歩くと駅前通があり西友やコンビニ、そして英語で書かれたレストランなどが並んでいる。

アジア政策担当者の入れ替わり

ペンタゴンにおけるアジア政策のトップに大きな変化が。リパート国防次官補(アジア太平洋担当)はヘーゲル国防長官の参謀長に就任し、ピーター・ラボイ国防次官補代理がしばらくの間アジア太平洋問題を担当することになるという。

リパート氏のヘーゲル氏との関係や過去の経験を考えると特に驚くべき変化ではないが、ピボットを売り出している真っ最中のこの時期にこの変化とは少し意外である。政策は今後も継続するであろうが、アジア太平洋諸国の反応を考える場合、そして今後の政策の効果を考慮する場合、少し微妙な人事でもある。

一方で、ラボイ氏の専門性、経験、ネットワークなど多くを考慮する場合、今後の期待を十分持てる人事であるとも言える。ヘーゲル氏がペンタゴン入りして数週間、いずれ変化を起こすなら早いうちが良いという見方も出来る。
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