Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2013年09月

体調回復に向けて

喉がやられたまま金曜日は授業を敢行。風邪薬とコーヒーのコンボは体に恐らく良くなかったのだろうが何とか終わらせることができた。3時間のゼミが終わるとさすがに疲れたが、弁当を食べ、ゼミの最終日だったので提出された期末論文の採点にかかった。疲れた体を引きずり夕方帰宅。

週末も体調は良くならず、家で体を休ませた。採点の仕事は終わらせたが家事の手伝いはできず、ほぼすべて家族に助けられた。ありがたい。また明日からの仕事に備えているが、もっとも報道されている通り、議会の予算案未成立の危機があり、10月1日から再び強制休暇で自宅待機の可能性も残っている。

マスクをつけてアメリカを歩くとき

ワシントンから戻って数日、今週に入って珍しく喉をやられてしまった。体のほかの部分が健康なのが幸いで、悪化しないよう努めている。というわけで今日は午前中は病欠を取り、遅れて職場にマスクをしていったのだが、これが面白い反応を引き出した。

アメリカ、特に日本人の少ないこの地域ではマスクを付けて歩く人を見かけることはほとんどない。なので私の同僚も「今日ののりは一体どうしたんだ?」のような感じで私を凝視し、何が起こったのか聞き出してくる。なので普段よりも長い時間をかけて、状況を説明することになった。また、ただ単にすれ違う際でも、私の顔を普段よりもじっと見ながら、「ハイ」と言いながら歩き去るのである。

今年の3月、生徒を引率して訪れた東京で、宿泊先からバスでアメリカ大使館に向かった。ルース大使を含む国務省のカントリー・チームから日米関係のブリーフィングを受けるためである。日本について最初に迎えた朝だったので、生徒は初めて見る東京都心の様子をバスの中からじっくり見ていた。生徒の反応として面白かったのが、3月の気候のためか、マスクをして歩いている日本人が多かったのに驚いていた。日本の前の韓国を訪れた際はそんな光景は珍しいので、それと対照して日本での光景が印象的だったのであろう。

話は変わって出張のことだが、今年度はどうやら少し多く予算が付きそうで、日本と台湾のはずだった計画に韓国が加わることになった。可能であれば再び軍用機で移動し、ハワイに数泊してブリーフィングを受けてから、アジアに到着する予定。

学会のためトロントへ

国際関係学会からメールがあり、来年3月下旬にカナダのトロントで開かれる年次学会に参加することになった。先月シカゴで発表した世界文明の紛争に関する論文が合格したためである。

トロントに最後に訪れたのはちょうど4年前、アメリカ政治学会に出席するためであった。3月は下旬でも気温が低くコートが必要になるだろうが、トロントは交通も便利だし綺麗だし観光名所も多く、楽しい時間が過ごせると思う。出張になるが家族と一緒に観光もする予定で楽しみだ。

ケネディ駐日大使の誕生へ

木曜日は陸軍大佐のジミーと共に、次期駐日大使として指名されているキャロリン・ケネディ氏の上院外交委員会の指名承認公聴会に出席した。議会のハート・ビルに戻ってきたのは何年ぶりだろうか、ワシントンに住んでいた10年ほど前に何かの機会で入ったのを微かに覚えていた。

公聴会には早くから日本のメディアが多く集まり、会議室に入りほどなくすると佐々江駐米大使をはじめとする、大使館属の外務省職員が5人ほど前の席に陣取った。多くのカメラのフラッシュを浴びながら議会のスタファーや国務省の役人と会話をし、ケネディ氏の到着を待っていた。ケネディ氏の家族も数人席についていたが、彼らと直接会話する人間は必ずしも多くはなかった。開始時間の10時過ぎ、ケネディ氏が上院議員らと一緒に会議室に入ると写真のようにたくさんのシャッターが切られた。

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公聴会の内容は多くのメディアが伝えている通りだが、伝えられていない議題も多い。例えば、この種の議会での答弁の裏での政治的な動きや、答弁や質疑応答時の返答のニュアンス、答弁の中身の有無、そして上院議員の数名が佐々江大使の目の前で、そしてメディアの場で日本に対する期待や問題を述べたことなど、ネットや新聞では伝わらない側面をしっかり見て聴くことができた。また、尖閣諸島における国際法の役割や、ワイオミング州の炭酸ナトリウムと日本の問題も書かれていない。

今回の公聴会を通して、アメリカ側から日本へのメッセージも幾つか伝えられたと思う。議員からの意見の幾つかは、ケネディ氏ではなく佐々江大使本人の目を見て発せられたものもあり、ある種の外交劇場が、短い間ながらも披露された感がある。

軍人グループを「引率」する時

今日は朝早く起床し準備を整え、午前7時45分、ホテルのロビーで集合。集合時間に遅れてくる者がいたがやはり軍人ではなく民間人である。これは毎年恒例の海外出張で生徒らと一緒に旅行する際もわかるのだが、軍人はほぼ決まって約束時間の10分前に集合する。同僚の大佐に聞くと、5分前でもすでに遅いと思われるようだ。

遅刻者がいたのでグループは2つに分かれ、初陣の我々は私が引率するような形になった。地下鉄で厳つい顔をした(一方で心は優しいのが多い)中年の男のグループをラッシュアワーの中引率するのは簡単ではなかったが、やってみると結構楽しい。普段は軍服を着ている彼らのスーツ姿を見るも面白いものである。

今回の仕事の目的であるワークショップは時間通り始まり、アメリカ政府のほかの部署の役人数名と一緒に多くのブリーフィングを受けた。内容は割愛するが多くを学んだ。昼食は近くのユニオン駅にて。写真は食後に散歩しているときに撮ったもの。

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午後、仕事が終わるとその足でバスに乗りジョージタウンへ。頼まれていた買い物をし、今度はタクシーを捕まえバージニアのクラレンドンへ。そこでも頼まれていた買い物をこなし、今度は徒歩でコートハウスへ赴き、駅前のレストラン、Ray's the Steaks へ。約束の時間まで入口で待っていると、たまたま偶然、顔見知りの防衛省の部員数名が私の前を忙しそうに通り過ぎ、レストランの席についているのが目についた。その後約束の方が現れ一緒にワシントンでも最高級であろう美味しいステーキを頂いた。何よりも数か月ぶりの再会が嬉しかったのと、アメリカ生活や政治の話をしていてとても楽しかったのが良かった。

帰りはタクシーを飛ばしてホテルへ。翌日に備える。
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