今週末開かれた国際祭り、英語で言う Festival of Nations に行ってきた。今回はそこで撮った写真を掲載。
会場の Tower Grove Park。
駐車場の関係で早めについた我々を迎えてくれたこのゲート。朝10時の時点ではまだ人が少なかったが、1時間もすると大量の人が世界各国の食事を楽しみに来ていた。
クルド人のブース。ここでその存在をしっかりアピールしていた。
イラン人のブース。政治的には微妙な関係も文化交流はしっかり続く。
東アフリカにあるエリトリア。ここもアメリカとは微妙な関係が続くが、多くの参加者の興味を引いていた。
ロシアのブースでは多くのマトリョーシュカが売られていた。
今回我々がブランチとして食べたのは、焼きそば(日本)、鯛焼き(日本)、ジャイロ(ギリシャ)、焼き鳥(ベトナム)、そしてかき氷(アメリカ)だった。
2015年08月
新しい大学で秋学期を迎え、私の授業も始まった。今学期教えるのは国際関係学の入門。学生の多くは大学一年生である。
既に2度授業をした。学生は少し緊張しているようだが、2度目の授業では多少はリラックスしてきたのか挙手も多く、残りの授業の時間が少なくなるほど質問をしていた。これから徐々に学生間による議論を入れていこうと思っている。
その授業では学生の興味を向上させるべく、授業の一環として私が撮った北朝鮮の写真を見せてみた。すると学生は文字通り目を丸くして、それまで下を向いてノートを取っていた生徒もずっとスクリーンを見つめていた。
"Oh my God" という中々シブいリアクションも一部の生徒からあったので効果はあったのだと思う。
下の写真に見れる、国境付近のDMZを訪れた際、その付近がどれほど緊張している状態だったかを説明すると、一人の学生が挙手し、質問してきた。
「先生、そんなところ行って怖くなかったんですか?」
。。。
軍隊では絶対聞けない言葉である。
以下、今回使った写真を数枚掲載する。転載は禁止させて頂く。
既に2度授業をした。学生は少し緊張しているようだが、2度目の授業では多少はリラックスしてきたのか挙手も多く、残りの授業の時間が少なくなるほど質問をしていた。これから徐々に学生間による議論を入れていこうと思っている。
その授業では学生の興味を向上させるべく、授業の一環として私が撮った北朝鮮の写真を見せてみた。すると学生は文字通り目を丸くして、それまで下を向いてノートを取っていた生徒もずっとスクリーンを見つめていた。
"Oh my God" という中々シブいリアクションも一部の生徒からあったので効果はあったのだと思う。
下の写真に見れる、国境付近のDMZを訪れた際、その付近がどれほど緊張している状態だったかを説明すると、一人の学生が挙手し、質問してきた。
「先生、そんなところ行って怖くなかったんですか?」
。。。
軍隊では絶対聞けない言葉である。
以下、今回使った写真を数枚掲載する。転載は禁止させて頂く。
今回5年ぶりに就職活動をしてみて思ったことが幾つかあった。過去のエントリーでも似たようなことを書いていると思うが、重複する部分があれば補足や強化する意味で取って頂きたい。
近い将来アメリカで政治学に挑戦してみようと思っている方、もしくは既に入学しており、これから研究トピックを決めようと思っている方に読んで頂きたい。
幾つか大切だと思う点を挙げる。
1.現在のアメリカ政治学会において、日本関係のトピックは研究内容としては残念ながらできれば避けるべきだと感じる。日本問題の専門家を教員として求める大学の数は、同じアジアでも中国・インド関連の専門家の数よりも圧倒的に少なく、アメリカでの就職に際し極めて不利な状況を作り出す。日本人の研究者は一般的に語学の問題があるため(また、最初からそう思われているため)、日本専門家のポジションがあったとしても、日本語を多少話すアメリカ人の研究者にその仕事を持っていかれる。
この傾向はここ数年ずっと続いている。アメリカのトップレベルの大学の博士課程を、優秀な教授に指導してもらって卒業したのにも関わらず、主な研究内容が日本関係でしかないために、アメリカでの就職に失敗し、仕方なく日本に戻る場合が多い。研究テーマの選び方はもちろん、自分の学問的興味に従うのが一番だと思っているが、日本関係のトピックは正直薦めない。
また、将来的に日本政治の研究者になり日本での就職を考えているのなら、わざわざアメリカに来る必要もないと思う。最初から日本での大学教授に弟子入りし、そこから登ってゆくほうが現実的である。
2.一方で比較政治、特にアジアの地域に固執したい場合は、中国、インド、もしくは北朝鮮を混ぜるべきだと思う。他の重要なアジア地域を専門とする研究者としてなら、その事例の一つに日本を混ぜることも可能だと思う。
3.アメリカで就職する日本人の大学研究者を見ると、その多くが日本に関連しない分野を選んでいる。統計学、アフリカ、アジア・中国、国際政治経済などが主な例である。
4.研究手法もトピックを選ぶ段階で大切な要素で、就職活動の際はこれが至る所で威力を発揮する。私の友人を含む、海外で活躍する日本人研究者のほとんどが統計・計量系の手法を用いており、質的手法を使う人間はほとんどいない。例外ももちろんあるが、総合的に見て計量系の研究の方が出版できやすく、就職活動の際に大学側に魅力的に感じられやすい。アメリカの政治学会内では幾つかの対抗勢力もあるが、計量系の研究が圧倒しており、このトレンドは今後も続くように思える。
近い将来アメリカで政治学に挑戦してみようと思っている方、もしくは既に入学しており、これから研究トピックを決めようと思っている方に読んで頂きたい。
幾つか大切だと思う点を挙げる。
1.現在のアメリカ政治学会において、日本関係のトピックは研究内容としては残念ながらできれば避けるべきだと感じる。日本問題の専門家を教員として求める大学の数は、同じアジアでも中国・インド関連の専門家の数よりも圧倒的に少なく、アメリカでの就職に際し極めて不利な状況を作り出す。日本人の研究者は一般的に語学の問題があるため(また、最初からそう思われているため)、日本専門家のポジションがあったとしても、日本語を多少話すアメリカ人の研究者にその仕事を持っていかれる。
この傾向はここ数年ずっと続いている。アメリカのトップレベルの大学の博士課程を、優秀な教授に指導してもらって卒業したのにも関わらず、主な研究内容が日本関係でしかないために、アメリカでの就職に失敗し、仕方なく日本に戻る場合が多い。研究テーマの選び方はもちろん、自分の学問的興味に従うのが一番だと思っているが、日本関係のトピックは正直薦めない。
また、将来的に日本政治の研究者になり日本での就職を考えているのなら、わざわざアメリカに来る必要もないと思う。最初から日本での大学教授に弟子入りし、そこから登ってゆくほうが現実的である。
2.一方で比較政治、特にアジアの地域に固執したい場合は、中国、インド、もしくは北朝鮮を混ぜるべきだと思う。他の重要なアジア地域を専門とする研究者としてなら、その事例の一つに日本を混ぜることも可能だと思う。
3.アメリカで就職する日本人の大学研究者を見ると、その多くが日本に関連しない分野を選んでいる。統計学、アフリカ、アジア・中国、国際政治経済などが主な例である。
4.研究手法もトピックを選ぶ段階で大切な要素で、就職活動の際はこれが至る所で威力を発揮する。私の友人を含む、海外で活躍する日本人研究者のほとんどが統計・計量系の手法を用いており、質的手法を使う人間はほとんどいない。例外ももちろんあるが、総合的に見て計量系の研究の方が出版できやすく、就職活動の際に大学側に魅力的に感じられやすい。アメリカの政治学会内では幾つかの対抗勢力もあるが、計量系の研究が圧倒しており、このトレンドは今後も続くように思える。
JBプレスに、今月のコラムが掲載されました。興味のある方は是非どうぞ。
中国に丸裸にされた米国政府の人事データ
大型ハッキング事件勃発、サイバー戦争は始まっているのか?
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44535
中国に丸裸にされた米国政府の人事データ
大型ハッキング事件勃発、サイバー戦争は始まっているのか?
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44535
時事通信社の e-World の8月号に論文が掲載されました。興味のある方は是非どうぞ。
http://www.jiji.com/service/e-world/
米の対イスラム国戦略を解剖する
政治・軍事面で限界露呈
米空軍戦争大学助教授・片桐 範之
http://www.jiji.com/service/e-world/
米の対イスラム国戦略を解剖する
政治・軍事面で限界露呈
米空軍戦争大学助教授・片桐 範之
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