Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2016年10月

クリスマスが近づいてきた

ハロウィーンで盛り上がるなか、近所の店ではクリスマスの準備を始めていた。セントルイスで紅葉が始まったと報じたのはたったの5日前だった。

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テロリズムや「イスラム国」を研究している方へ

去年私が出版した論文「ISIL, Insurgent Strategies for Statehood, and the Challenge for Security Studies」がオンラインで閲覧可能になりました。

先着50名と限定されているので、申し訳ございませんがテロリズムやイスラム国を研究している方で、以下の論文に興味のある方のみでお願いします。

ここから読めます。

セントルイスも紅葉が始まった

近所を歩くと紅葉が始まっている。最高気温も20度ほどで過ごしやすい時期である。

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アメリカではサイバー安全保障の問題をこう教える

今週の大学院の「戦争、平和、政治」のゼミではサイバー問題を扱った。休憩を挟んだ2時間半の議論でも13人のゼミ生は疲れを見せなかった。それほど重要な内容であったのは彼らも理解をしていたし、翌日の金曜日にアメリカ国内で起きた大規模なサイバー攻撃を見れば明らかでもある。

もちろん2時間半の授業だけでサイバー問題全体を教えることはできない。従って文献を選ぶ際には相当気をつけた。私が米軍時代に使っていた教材を果たすことも考えたが、セントルイス大学のような民間の大学で必要なのは部分的に選ばれた専門教材ではない。サイバー安全保障を政治学・国際関係学の一環として取り入れ、広く多角的な視点から理解させることが必要である。

従ってまず最初にクラウゼウィッツの戦争論の防衛と攻撃の部分を徹底的に読ませ、サイバー空間ではなぜ、どのように攻撃側が優位に立つのかを説明した。そして offense defense theory を用いて、攻撃側が優位に立つときなぜ、そしてどのように国家間の戦争の可能性が高まるのか、ということを説明した。200年前に書かれたクラウゼウィッツの戦争論は防衛側が優位にあると述べるが、それがサイバー空間ではどう違うかなど説明すると、ゼミ生はよく理解していた。

それが終われば議論の時間である。Thomas Rid が主張する、「サイバー戦争は起きない」という点をゼミ生の間で議論させた。彼の研究は国際関係学の中でも意見が割れるため、授業でも使いやすい。同時に一定の専門家の意見も必要であるため、Singer and Friedman の Cybersecurity and Cyberwar も一部を抜粋して読ませた。私の大学では安全保障の授業の数が少なく、残念ながら多くの生徒にとってサイバー問題を扱うのは初めてのことだったが、この種の文献を使うことでそれに対するプレッシャーも緩和することがある程度できたのではないかと感じている。

「誰がなぜトランプ候補に投票するのか?」@治安フォーラム

10201315_580844d029efc連載している治安フォーラムの最新号にて拙稿が掲載されました。タイトルは「誰がなぜトランプ候補に投票するのか?」です。

2ヶ月前に執筆した原稿ですが、今回の大統領選討論会といい、関連する部分があると思います。トランプ候補を支持するアメリカ人がなぜここまで多いのか、彼らはどのような理由で支持するのか、彼らの共通点は何かなど、アメリカの政党、人種、教育レベル、そして米軍の傾向などについて書いています。

また、今回の大統領選が日本にどのような意味をもたらすのか、在日米軍との関係は、などにも言及しています。

興味のある方はぜひどうぞ。
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