Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

2017年01月

トランプに対して日本が取るべき態度

トランプ大統領が金曜日に署名した大統領令により、7カ国からの難民に入国制限が果たされることになった。トランプが就任してから僅か一週間でアメリカはここまで混乱している。日本のメディアでは残念ながら報道が遅れているが、こちらでは数時間おきに大きなイベントが重なって起きており、アメリカ国民そして難民関連諸国を悪い意味で刺激している。

ブルックリンの連邦地裁は大統領令の無効を宣言しホワイトハウスとの対決姿勢を鮮明にした。アメリカ自由人権協会はトランプ政権に対して訴訟を起こし、セントルイスを含むアメリカの国際空港では多くの人がデモを行っている。弁護士をしている私のかつての教え子や知り合いも、空港やワシントンで影響を受けた難民のサポートを行っている。

この混乱の中、日本のリーダーシップと意見はどこにあるのか? 安倍政権がトランプ政権の明らかな人権侵害と国際法(1951年ジュネーブ条約及び1964年議定書)違反の可能性に一言も発していないのは、日米同盟の維持、そして日本経済の保持の視点から理解ができる。しかしあまりにも中身が薄すぎないだろうか? イギリスのメイ首相はトランプとの会談直後からこの入国制限政策を批判した。ドイツのメルケルも土曜日にトランプに電話をし、政策を改めるよう忠告した。両国のように同盟関係にある日本の首相がトランプに向かって正論を言えないのはあまりにも悲しく、情けない。他国の人権侵害等、国内問題には何も言わずに黙々と投資をし続け評判を悪くしている中国と重なって見える。

日本が世界の主要国として立ち続けるためには、世界の規範を侵害する行動は率先して批判をし、他国に例を示しつつ引っ張ってゆかなくてはならない。日本は世界でも有数の安定した民主主義国家である。このような時こそ立ち上がるべきである。トランプの報復を恐れ、日米同盟の殻に閉じこもり続ける日本では戦後レジームからの脱却はできない。

若手同僚との飲み会にて

週末は学部の若手同僚らで飲みに行った。学部会議の直後から始まったため、話した内容は学部内のことやら学生のこと、アメリカ各地の政治問題等。私の学部は国際関係学よりもアメリカ政治学のほうが人数が多いため、こうして専門外の人と話をするのも面白い。

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Sinocism China Newsletter に掲載さる

1月26日付の Sinocism China Newsletter に米中関係に関する最新の研究論文が言及されています。参考のため。

今学期の授業が始まった

一ヵ月半の冬休みを終え、セントルイス大学では今学期の授業が始まった。今年は国際関係学の入門コースと大学院コースを1つずつ教えている。どちらも専門分野なので最小限の準備ですむ。

授業では早速トランプ政権の外交政策と国際関係への影響などを話した。学生の興味はいきなり最高潮に達している。それもそのはず、この大学の学生はほとんどがリベラル系のため、トランプの大統領就任をかなり問題視しており、もうとにかく色んなことを話したいのである。

なので初日の授業でもいきなりトランプの外交政策に対する危惧をぶちまけ、いかにアメリカの国際的な立場が危うくなるかを説いていた。

トランプ政権への危惧は学生だけに留まらない。私の同僚の数人は、先週末 Women's March on Washington に参加するためワシントンに飛行機で行っていた。私の元教え子の多くもワシントンやニューヨーク、フィリーなどでデモに参加した。政治活動の重要性、そしてこの国の政治への熱心さに感心する。

セントルイス日本人学校の新年会に参加した

セントルイス日本人学校の新年会に参加した。我々が会場に着いたときにはすでに和太鼓の演奏が披露されており、観客席も満員だった。凄い熱気。

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餅つき大会もあった。胴衣と「必勝」のハチマキをつけてのパフォーマンス。我々はお雑煮と大根餅を購入してその場で食べて帰途に着いた。

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