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前回に続いてシリーズ第3弾。過去ログは

最近気になる世界の国々

最近気になる世界の国々2

を参照のこと。

1.コソボ

先週日曜、予定通り独立宣言を貫いたコソボ。その一方的な動きはセルビア側の反対運動を起こし、独立を承認したアメリカの大使館をインフェルノへ導いた(写真)。西洋国家の多くは首都プリシュティナの独立を承認するも、独立運動の連鎖反応を恐れるロシアは反対。これを機に、世界各地で独立を目指す政治指導者は「コソボ・モデル」の採用を検討を開始。パレスチナのアッバス氏は独立宣言を思考中。そして国民主義の波は中東だけに収まらず、グルジアのアブハジア、ナゴルノ・カラバク、そしてもちろんチェチェンなどでも一方的な独立宣言の噂が立ち始めた。世界政治のドミノ論。

2.パキスタン

先週の議会選挙で大敗を喫したムシャラフ大統領、自身の進退問題には発展しないだろうが、ここ数年の国内・外交政策の不人気を痛感せずにはいられない。今回の圧勝で議会内での多数派を得た野党側は、少しずつお互い歩み寄って連立の動きあり。ただその長期的な安定性には不安が残る。一方で対テロ戦争の一環としては南西部のワジリスタンを中心に不安定が続く。

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3.アメリカ

水曜夜、従来の衛星軌道から離れてしまい地球に不時着する可能性のあった人口衛星に対して、イージス機能搭載した米海軍駆逐艦レーク・イリーがスタンダード・ミサイル3を発射し衛星の破壊に見事に成功。思想的な平和主義者は、この例に見る軍事兵器の「平和利用」を認識すべし。

もちろん重要な問題は残っている。有害物質を含む燃料タンクの破壊を確認するには時間を要するのと同時に、アメリカ主導のミサイル防衛計画に反対する中国は即反発。ポーランドやチェコ共和国へのミサイル防衛配備に反対するロシアの動きが遅いのは正直意外。

4.キューバ

今週政界からの引退を宣言したコマンダンテ・カストロ。その引退は単にキューバ国内の政治・軍事指導の変化を表すだけではなく、影響は西半球全体(北米、中米、南米)に及ぶ。キューバの「心と魂」を勝ち取るべくライバル意識を散らし始めたのは隣国アメリカと、最近南米で急進的に目立ち始めたベネズエラのチャべス大統領。

写真

http://www.msnbc.msn.com/id/23277147/

http://www.usatoday.com/news/washington/2008-02-19-satellite_N.htm