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金曜は昼近くに家を出、いざ横須賀へ。1時前に防衛大学校到着。1ヶ月ぶりである。

今回招待して下さった私の高校時代の先輩のオフィスで軽く談笑した後はすぐにゼミの講義を始めた。

最初の授業は国際関係学科の学部生で、準備していたとおりイラク戦争とアフガン戦争の変遷について話した。

最後は日本の安保政策の提言で締めくくり。生徒からの質疑応答の時間になり、一番印象に残ったのが実はこの部分。日米安保の是非についての議論が盛り上がったのだが、前回の講義などを通して薄々感じていた、防大生の中に根強く残る自衛精神の欠陥を再度思い知らされた。米軍の助け無しではわが国の防衛は不可能と開き直って主張する生徒が数名みられ、あたかもそれが主流のような印象を受けたのだが、他国への安保面の依存は文字通りの衛の精神に真っ向から対立する概念である。もちろんこの多種多様な政治見解の世界、私は一通りの考えを広く認め、堅実な考慮と有効な証拠があればその主張も受け入れるようトレーニングを受けてはいるが、もしも我々一般人が多額の血税を通して支援している防大生が己の防衛能力に自信を持たないとすれば、そして有事の際に我々がまず最初に頼り、戦場の第一線で自己を犠牲にしながらも闘うべき存在の彼らがこうであれば、これは彼らの存在自体に疑問を投げつけかねない、大きな問題である。防衛大で日米関係、そして防衛論自体に関して、どのような教育が施されているのか強く疑問に思った。

短い休憩を挟んで今度は修士課程と博士課程の研究生を相手に講義。私にとって大学院生相手の講義は初めてで少し緊張したが、これがとても良い経験になった。今回のプレゼンでは私の博士論文からデータを部分的に引用し、少しレベルを上げた授業にして望んだが、30分ほどを予定していたプレゼンも終わってみれば、途中幾つかの質問を含め1時間近く要し、その後の質疑応答もいれれば最終的には2時間以上も議論をしていた。今回は大多数の現役自衛官を含む10名の研究生が顔を出してくれ、その大半がこのブログを予め読んで下さっていたとの事である。

研究生からの質問の多くは私がアメリカで経験する質問のレベルに相応する、非常に鋭く、同時に幅広い良い意見が多かった。私の博士論文への弱点もいとも簡単に見つけ出し、それを的確に指摘し問題化させるその姿勢と能力には少し驚かされたのと同時に、今後の論文執筆に役立つ良い機会であった事を確信した。また近い将来、このような機会に恵まれればと思う。

その後は大学敷地内を簡単にドライブして頂き、この写真を撮った。そして教授の車に乗せられ新宿の高級レストランにて夕食をご馳走して頂いた。私の高校時代の先輩という事もあり共通の話題も多く、人生の重要な問題に関しての指針も幾つか頂いた。感謝の念を忘れずお別れをし、夜遅く帰途に着いた。

専門分野を生かした母国へのサービス(本来の意味で)、こんな形で貢献できて私は幸せ者である。

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写真は防衛大敷地内にあるF?104戦闘機。