マルチタスキングも最高を極めるここ数日、文字通り一つの事に集中するのが大変だ。注意が散乱する中、自分に鞭打ち脳にカフェインを注ぎ込み、少しでも博士論文を進めようとする。

そんな中、アフガニスタンの国連事務所の混乱に興味を持っている。大統領選挙がこの夏行われ、カルザイが大統領職に「再選」するであろうと見込まれて数週間、カルザイの応援団長として国際世論の形成に深く関わっていたのは、本来中立であるはずの国連事務所所長の Kai Eide。ノルウェーの現役外交官である。彼が深く関与したと噂される国連の醜態は少なくとも3つの問題点から派生する。

1.中立の立場を超えてカルザイの再選を応援、不当選挙の結果を無理やり正当化しようとしていると申しだされる。

2.Eide のこの姿勢に反対した、部下のガルブライス次長(元米外交官)は、事件の問題化を恐れた国連事務総長の潘基文から先月末、左遷を言い渡される。すぐさま親ガルブライス派の事務員3人も辞任。

3.Eide の非がほぼ明らかになりつつある今日、国連のアフガン事務所の推進力の低下は免れない。

結局カルザイに利用され、不必要に米国務省を怒らせ、国際社会からもその判断力の欠陥を批判されるのは国連本部なのである。就任以来一貫してその存在感、指揮能力の欠陥を指摘されている潘基文、彼が国連事務総長の職にあてがわれた理由はしょせん「今回はアジアの番」だからである。特に際立った能力を買われて就任したわけでもなく、東アジア出身である程度の実績が認められたからである。そんな「我々の」アジアの代表がこれでは情けない限りであるのだが、それよりも更に悲しいのが、彼よりも適任であったアジアの代表が他にいなかった事である。

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後日追加

10月11日、Eide の反撃がワシントンポスト紙上に掲載された。

U.N. Envoy: Accusations of Pro-Karzai Bias Are Untrue
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/10/11/AR2009101100157.html?hpid=topnews

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金曜午前中は事務の仕事を終わらせ、正午過ぎよりジムにてバスケ。去年卒業した先輩のマートンが就職先のオハイオから戻ってきており、近況を報告し合いながら一緒にワンゲーム。

その後は学部内をシブく徘徊しながら情報収集。今年度の博士課程の合格予定者の数や、入試委員会を構成する教授の名の聞き出しに成功する。今年は国際関係学を専攻する予定の受験者にはいい年になるだろう(ニヤリ)。

その後は博士論文を進め、来週の授業の準備。午後7時過ぎ、後輩のジュリアと我が学部が主催する一年生の歓迎パーティに参加。ペンの大学院生センターを借り切って30人ほどの参加者で乾杯。いつも通り楽しい時間になった。