金曜日の夜は久しぶりのムービーナイト。今回は観たのはここ数か月で物議を醸した「アメリカン・スナイパー」。

この映画から得る大きなポイントは、戦争中・後の軍人のケアの重要性とその難しさだった。確かに米軍の歴史で最も優れたスナイパーだったかもしれないが、家族との時間やクオリティで大きな犠牲を払っていた。それほど大変な仕事なのが良く分かる。

映画の中では、アメリカとイラクの間を何度も行き来して、職場と住処の違い、そしてそのバランスの維持の難しさなど、視聴者に充分伝わってくる。

映画を観た後のもう一つの感想は、アメリカ社会にとってより重要なのは、この映画が描写しなかった、主人公のクリスが殺される部分、そしてそのあとの対応ではないだろうか、という点である。

PTSDが大きな問題になって十年以上経ち、私も職場でも幾度となくその点を扱っている。米軍人の自殺率の高さ、退役軍人の社会復帰の至難、そして今週チャールストンで見られたような、銃が関わるアメリカ社会の悲劇など、本来我々が話さなくてはならない点は他にもまだ多く残っているのではないだろうか、そう思った。