日本の温泉に関する記事を読んでいて思い出した。

今年の6月、三沢基地を訪問した際、地元の温泉に行って来た。その日は朝5時起きで新幹線で青森に入り、基地の方々との夕食が終わったのは午後9時半ごろ。疲れてはいたのだがこれだけはやりたかった。予め自分でどの温泉に行くか調べていて、食事の席で自衛隊の方に確認すると良い場所だとのこと。まだ開いてるよ、とのこと。

その日滞在していた1泊4千円のビジネス・ホテルに戻り、すぐに支度をして出発した。ホテルの部屋にあった手ぬぐいとバスタオルを片手に(石鹸やシャンプーは温泉で無料であると思っていた)、車もほとんど走っていない深夜の大通りを一人で歩いた。10分ほどで目的地の岡三沢温泉に到着。

そこで見た景色は私が少年の頃に行っていた銭湯の光景だった。20年以上ぶりに銭湯に戻ってきて感動した。私は少年時代の夏休みや冬休みを関西で過ごしており、近くにある幾つもの銭湯を日替わりで訪れていた。

金を払うカウンターのおばちゃんから、冷蔵庫のコーヒー牛乳。そして更衣室に入れば扇風機の前でプロ野球を見ながら涼むおっちゃん。私も入浴を済ませると、彼らに混ざって同じことをした。楽しい時間だった。アメリカではできない経験なので、嬉しい。

銭湯を出、帰り道の方向を確認すると、濡れた手ぬぐいとバスタオルを持って、そのビジネスホテルに戻っていった。

翌日は朝6時過ぎの電車に乗って、石巻に向かった。