今月行われたギャラップの世論調査で、アメリカ人の対外脅威のアンケートが行われた。ロシア、中国、イラン、北朝鮮の中で、どの国が最も脅威的であるか、というものである。

調査の結果は、半数以上のアメリカ人が北朝鮮を最大の脅威と見ているそうだ。日本でならともかく、こちらアメリカでも、最大の脅威はロシアのサイバー攻撃でも中国の軍事力でもなく、北朝鮮の軍事力なのだそうだ。

顕著な点は、この大きな変化は過去1年の間に起きていることである。つまりトランプ政権になり、北朝鮮からの脅威が増幅しているとの見方が強まったのである。

その原因には幾つかの要素がある。もちろん北朝鮮の核開発や長距離ミサイルの発展はアメリカ本土に脅威をもたらす。また、そもそもその脅威を増幅させたのはトランプ本人の威嚇声明などにも基づいているとも思う。どちらがどちらを起こしたか、という因果関係を証明するのは難しい。

しかしトランプ政権の言動にも多くの問題があるのは明らかである。そして今回のこの北朝鮮への見方も、トランプ政権の扇動が関係しているはずである。そして更に、トランプのこの扇動がアメリカ人の対外関係の見方に影響を与えているのは、あまり良い発展とは言えない。

加えて、アメリカに対する脅威は国家以外にも存在する。アルカイダやイスラム国、ロシアのファンシー・ベアからアノニマスまで、様々な脅威が存在する。それらを包括的に考慮すれば、より複雑な対外分析ができるはずである。