先日、連邦政府の職員から電話で連絡があり、私と面接をしたいと言う。私が面倒を見ている人間の一人が米国家のセキュリティ・クリアランスを申し込んでおり、その人間について少し話を聞きたいとのことだった。

私はその人間が米軍のトップシークレットに応募していることは、本人から予め話を聞いていた。そのような人間に一言評価を与えることは日本人には頻繁にはない機会だが、学問や政府職の業界にいる人にとっては知っておくべきことである。理由は、我々の同僚や大学院時代からの友人、担当している学生などで重要な政府職に応募する人が多いからである。

私の場合は安全保障を専門としていることもあり、空軍時代から何度もこの種の面接を依頼されている。空軍時代の同僚のクリアランスの更新のため、その周りの人間数名に面接が行われるためである。聞かれる質問は毎回ほぼ同じである。初めての方にとって重要だと思われる点が幾つかあるので、以下に述べようと思う。

1.政府職員から連絡がある前に、理想的にはそのクリアランスに応募する人間から直接打診され、その旨の説明を予め受けてある状態が望ましい。

2.仮に打診を予め受けてなく、突然面接の依頼が来ても、まずは驚かない。冷静に相手の要望を聞き、その対象になる人間について十分知っており、誠実に話をすることができると思うのであれば承諾する。

3.都合の良い場所と日にち、時間を相手に伝える。スケジュールに関してはこちらの要望に向こうを合わせるべき。私は特別な理由がない限り、職場(大学)で行う。

4.待ち合わせの場所で会ったらまず最初に身分証明をさせる。少なくとも2つのIDを提出させる。こちらの自己紹介は特にしなくて良い。もう既に向こうは知っているからである。私の場合などは米政府に勤務していたこともあり、既に調査で洗われているため、話は早い。

5.20個ほどの質問があるが、一つ一つ正直に話す。嘘がばれるとあなた個人だけでなく、話の対象になっている人間にとっても良くない結果を招きかねない。

6.最後に、リラックスして面接を行うべき。相手は政府の人間だが、所詮人間である。今回の私の場合は、その面接官が話好きで、過去の武勇伝を長々と話していた。キッシンジャーと出張に同行したことから中央情報局のいわゆる the farm での事など、中々他では聞けない話もしていた。あまりにも話が長いので、こちらから遮ったほどだった。

初めての場合は、多少のイメージトレーニングをしておくことも良いかも知れない。いずれにせよ特に構える必要はなく、意外に簡単に事は進んでゆく。これに関して何か質問がある方は、お気軽に御連絡下さい。