先週末、セントルイス近郊にあるクレイトン高校で講演した。今回は同僚で学部長のエレンに加え、アメリカ外交政策を専門にする近郊の大学の教授と、元アイルランド大使と一緒のパネルで行った。私の仕事は東アジアにおけるアメリカ外交政策を語ることで、特に中国と北朝鮮に焦点を置いた。

講演が始まる前に少しだけ時間があったので高校の中を見て回った。比較的施設の整っている公立高校である。

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私は2番目の講演者で、持ち時間は15分。まずは簡単に東アジアの重要性を述べたあと、中国と北朝鮮の話題に移った。最初からジョークを飛ばしリアクションもいい感じだったのが手伝ってか、話もスムーズに進んだ。話の内容は、米中の「貿易戦争」は今のところはそれほど圧迫感あるものではないこと、中国の軍事力増加やサイバー活動には注目すべきこと、北朝鮮の核開発再開の可能性、今後の米朝交渉の方向性などについてである。

質疑応答の時間には何人から中国に関する質問が来た。他にもアメリカの外交政策全般に関する質問を振られたので答えたりした。その中でアメリカの現在の外交力については「降下気味」と答えたのに対し、元アイルランド大使は「アメリカはいつも世界のリーダーだ」との精神論的な意見を吐いていたのは興味深かった。ちなみに「降下気味」の外交力と「リーダー」であるアメリカは必ずしも相反はしない。下降気味のリーダーは存在し、それが今のアメリカに近いものだからである。また、その元大使が6月のシンガポール・サミットは米朝両方とも、「全くの準備をせずに行った(ため、注目する必要がない)」と言っていたのが残念だったが、彼はそもそもオバマ政権に仕えた民主党員ということもあり、また、大使には大使なりの見方もあるのだろう。

今回のように高校で講演を行うのは珍しい。事実、来週は地元のワシントン大学で日本の北朝鮮政策に関する講演を行う。しかしこうやって声をかけて頂くのは非常に名誉なことで、似たような活動を今後も続けていくことができればと思う。