Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部で教えています。政治学部准教授、国際関係学科主任、そしてアジア学科主任。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。

国際関係学のススメ

時事「弾劾証言の将校が退役 トランプ氏の「いじめ、圧力」批判―米」

この中佐の議会証言はドイツに行く車の中で聴いていた。

米軍内のロシア・ウクライナの専門家として、アメリカの国益のために大切な資源を供給したはず。とても残念なニュース。


サイバー安保の専門誌での査読結果

サイバー安保の専門誌から連絡があり、数週間前に提出していた論文の査読結果が出たようだ。結果はR&R(修正後再投稿)で、査読側は出版を薦めているとのことである。

良いニュースだが、3人の査読者によって多くの問題が浮き彫りにされ、修正するにはしばらくの時間がかかりそうだ。

幸い大学の授業が始まるまで一ヶ月以上あるので、今後は数日の間この論文に取り掛かろうと思う。

スパイ小説 Damascus Cover

スパイ小説 Damascus Cover を読んでいる。



1977年に出版されたこの本は面白い。主人公はモサドのエリート・スパイなのだが、これが敵国の女性スパイに騙されたり、空港で自分の目の前で子供に大切な荷物を盗まれたりと、中々シブいミスの連発をしてくれる。

同時に、マルチ・リンガルの主人公が各国語を話しながら世界各国を回るため、読者の冒険心をくすぐる面も持ち合わせている。

舞台の多くがキプロス、イスラエル、シリアを含む中東であるため、この本では主人公がモスクに入ったりバザールで情報交換する場面がある。私も色々思い出した。

数年前、インドネシアのバタム島ではモスクに入り色々見させてもらった。イマムとも話をした。来日経験あるインドネシア人で、話が面白かった。





シリアの首都ダマスカスではバザールも出てくる。欧州では私も一人でアラブ人居住区のバザールに行くことがある。このブログでも書くように、ブリュッセルなどにも幾つかあり、普通に入って地元の人たちに囲まれながら食事をすることもある。

「暴露本」に関して考えること

トランプ政権が誕生し3年半も経過すると、様々な暴露本が出てくる。ボルトンの新書もその類に属する。



ボルトンのに限らず、このブログでは様々な暴露本を評価してきた。私の場合は授業でも数冊使っている。一般知識として有益な情報を得られる場合もある。

ただ、私がいまひとつ納得できないのが、ボルトンのように、一度情熱を持って政権入りする人間が、政権を離れた直後に暴露本を書き、そこで当時の不満をダラダラ書くことである。自分が選んだ職場やそこの人間をけなすのなら、なぜそもそも最初からその仕事を引き受けたのか、と思うのである。不満があろうがなぜ黙っていられないのだろうか、という点である。

数年前、ある日米の学会に出席した際、知日派アメリカ人が民主党政権をこき下ろすのを目にした。民主党与党時代(2009ー2012年)には政権に寄りすがり、閣僚を至る所で褒め称え、日米関係の絆を謳っていた人間である。そんな彼らも民主党政権が2012年に終われば態度を一変させ、当時は想像もできないほどの批判をするのでる。

ご存知の通り、このブログでは政党に関する意見を書かないし、大々的な評価もしない。それもあり、私は当時の民主党を別に高くも低くも評価するわけでもないが、この種の対応は道徳的にも、政策に関係する人間としても、あまり評価できない。

一度自分がスタンスを確定させるのであれば、それを一環するべきだ。逆も然りで、最初から支持しないのであれば、それを一環すべきである。

連載リスト@治安フォーラム

ここ数年に渡り連載させて頂いている治安フォーラムで、掲載された論文のリストはこちら。



2020年

6月
オランダ国防大学で語られた日本の軍事抑止力

5月
イランのゴドス軍司令官ソレイマニ将軍殺害の軍事的側面

3月
ドイツ東部のシナゴーグ・テロと、マックス・プランク研究所でのテロ研究会

2月
内部告発者の素顔:トランプ大統領の弾劾手続きを考察して

1月
首脳間の電話会議が許可なく公開されるとき

2019年

12月
ボルトン大統領補佐官の突然の失職劇

11月
悪化する米中関係とアメリカ学問の限られた政治影響力

10月
オックスフォード大学で開かれた非公式の「戦争」会議

9月
テロ関連地域から国際安全保障を考える

8月
米国防総省での重要人事が日本に意味すること

7月
自衛隊F35A戦闘機の墜落に世界はどう反応したか

6月
ロバート・ムラー捜査報告書は日米関係に何を意味するか

4月
イランとアメリカの防諜合戦:イランへのスパイ罪で起訴された元米空軍諜報員

3月
「恐怖の男」から読むトランプ政権のアジア政策

2月
横須賀地方総監部を訪問して

1月
アメリカでのプレゼンスを増やす韓国:ノリッチ大学の北朝鮮会議で目にしたこと

2018年

12月
日本のミサイル防衛:パトリオットミサイル部隊訓練を目にして

11月
ロシア軍諜報機関「GRU」がアメリカで大々的に報道された理由

10月
元米軍将官の新駐韓大使は日本の防衛に何を意味するのか

9月
マンスフィールド財団の「日米次世代ネットワーク」はどのようなものか?

8月
ブラックサイトとスパイと日本:世界におけるアメリカの諜報網

7月
Fireeye 社のサイバー報告書から読み取ること

6月
崩壊しつつあるトランプ政権が北朝鮮との交渉に辿り着くまで

5月
トランプ政権の核戦略が日本の防衛に意味すること

4月
日本の北朝鮮政策をアメリカはどう見ているのか?

3月
アメリカ国務省で起きている変化

2月
トランプ政権を脅かす「ロシアゲート」の捜査

1月
なぜトランプはここまで北朝鮮を挑発し続けるのか?

2017年

12月
トランプ政権の今、米軍で何が起きているのか?

11月
自衛隊派遣の際に考える民族・宗教問題 :ミャンマーとフィリピンを事例に

9月
アメリカの「中国の軍事力に関する年次報告書」に載らない重要なこと

8月
トランプのデゥテルテ外交は日本の防衛にどう有利に働くか

7月
アメリカのシリア空爆が日本に意味すること

6月
トランプ政権時における防衛省・自衛隊の更なる飛躍の機会

5月
「アメリカ第一主義」に対する日本の政策

4月
対イスラム国作戦が日本に意味すること

3月
トランプ政権の誕生が意味すること~アメリカの国内問題、アジア政策、そして日本の防衛政策

2016年

12月
中国による領海侵犯への対策

11月
誰がなぜトランプ候補に投票するのか?

9月
オバマ大統領訪日に見る日本へのメッセージ

8月
慎重論はびこる環境でドローンをどう考えるべきか?

7月
アメリカ大統領選挙と対日政策の行方

6月
アメリカでは安全保障の授業はどのように教えられているのか?

5月
テロに対する見方と日本の安全保障

4月
今年注目すべき3つの安全保障問題

2015年

12月
アメリカから見る日本の防衛と政策

4月
中国の軍事情勢と日本の対応

2014年

9月
中国軍機の異常接近は何を意味するのか?

8月
アメリカ空軍から見た日本の状況
月別アーカイブ