Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

国際関係学のススメ

ノリッチ大学での発表会@バーモント州

バーモント州にあるノリッチ大学(Norwich University)から仕事と出張の依頼が来た。アメリカで最古の私立軍事大学である。

大学の研究所が新しく始める専門誌の初号に私の論文を掲載し、今年後半に開く予定のワークショップでその論文を発表して欲しいという。トピックは北朝鮮と日本。

その大学に知っている人はいないため、わざわざ私のことを探して連絡を取ってきてくれたのだろう。アメリカ流とも言えようか、このようないきなりのアプローチは大歓迎である。研究所の所員は誰も知っている人がいないが、新しい仕事仲間を作ることができそうで今から楽しみだ。

バーモント州を最後に訪れたのは2011年。ジョンズ・ホプキンス大学が主催するワークショップで一週間ほど過ごした。日本ではカレーで知られる場所だが、こちらで言えば紅葉とジャムで有名な場所である。

バノンの背信

今日報道された、トランプの元補佐官のスティーブ・バノンの「背信」は特に驚くべきことではない。トランプ政権の重要人物の多くは前政権と比べても自分のための擦り寄りに過ぎないからである。どんなに問題を抱えた政権でさえも一年ほど閣僚として仕事をすれば、多くの場合はワシントンでのシンクタンクやロビーグループでの「クッシー」な仕事が待っている。トランプへのアクセスをネタに政権内部の「今後」をテレビや新聞で話せば、数ヶ月の間は飯が食えるわけである。

バノンが東京を訪れた先月、日本人政治家の数人が彼と会いツーショットの写真をブログやニュースレターで流しているが、もう少し気をつけるべきだと感じる。トランプに「直通する」人物との写真はそれ自体価値があるのは理解できるし、一時的な喜びを感じるのも理解はできる(私もこのブログで政治家との写真を掲載している)。マイケル・フリンとのツーショットを掲載している方もおられるが、正直言うと、物事が静かなうちにその写真も取り下げたほうがいい。

もっと気をつけて相手を選ぶべきである。バノンやフリンのような人物を知らないのなら、その人が書いた本や政策を読み勉強し、アメリカの新聞やメディアからどう評価されているのか、その人が本当に日本のためになるのか、今後どの方向に向かうのか、などを考えてから行動に移るべきである。

今回のバノンの行為はそれ自体想像できたことであり、他の政権幹部も追随する可能性が高い。最近政権を去った幹部はもちろんのこと、最終的には婿のクシュナーのような人物でさえも、数年後に暴露本を書くことになるかもしれない。トランプ政権を相手にする日本政府や企業の方々には言動に十分注意して欲しい。

キリル文字の入ったフィッシングのメール

米企業のアップルを装った人間からのスパム・フィッシングのメールが、今朝届いた。

Fοuг уοuг ѕаfеtу, уοuг Αррlе ID hаѕ Ьееn lοсκеd Ьесаuѕе wе fοund ѕοmе ѕuѕрісіοuѕ асtіνіtу οn уοuг ассοunt. Ѕοmеοnе ассеѕѕіng уοuг ассοunt аnd mаκе ѕοmе сhаngе οn уοuг ассοunt іnfοгmаtіοn. This the details :

ロシア語を学んだ人間としては突っ込まずにはいられない、黒く下線した部分は英語のアルファベットではなく、キリル文字でタイプした文字である。

この手のサイバー攻撃にはもちろん引っかからないが、やるほうももう少し学ぶか、そのビジネスから手を引くことを考えたほうがよいと思う。

今学期の授業が終了

今学期の授業が終わった。今秋は週一のスケジュールで14週こなし、アメリカ外交政策を学生15名にゼミ形式で教えた。手ごたえはある。元々優秀な生徒の能力を更に伸ばすことができたと確信している。

期末の提出物は15ページほどの研究論文で、今週はそれを採点してから最終的な成績をつける。それが終われば冬休み。一ヶ月以上大学に行く必要はないので職場に送られてくる郵便物や手紙は読むことができない。

拙稿「なぜトランプはここまで北朝鮮を挑発し続けるのか?」が出版されました@治安フォーラム

連載させて頂いている治安フォーラムにて、拙稿「なぜトランプはここまで北朝鮮を挑発し続けるのか?」が掲載されました。

本稿ではトランプ政権の北朝鮮政策の根本的な要素について考察しました。特に、トランプ本人によるオバマ政策への不満と、トランプ本人の個性と性格がどのように交錯し、なぜここまで攻撃的な政策を作り上げているのか、について書きました。そして最後に、これからの北朝鮮情勢が日本に何を意味するのか、について言及しています。

興味のある方は是非どうぞ。
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