Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

教育・TA・学部

大学新聞からのインタビュー

先月受けたインタビューが大学新聞に掲載されたようだ。

今回話したのは、過去に本を出版した教員として他のどの図書を夏休みの課題として薦めるか、ということだった。私が選んだのはカート・キャンベルが去年出版したアメリカのアジア政策のもの。私はピボットを政策としては特に高く評価しないが、重要な政策だったのは間違いなく、その中心人物が描く政策像の過去と将来を理解することが大切だと思うため、この一冊を選んだ。

添付した写真は去年ミャンマーで行った陸軍との会談の直前に会議室で撮影したもの。この会議室が位置する陸軍基地の情報はネット上でも極めて少なく、珍しい一枚だと思うためこれを選んだ。

米外交政策の教科書

9780393919431_300秋学期のアメリカ外交政策のゼミで使う教科書が決まった。幾つもの業者から何冊も取り寄せて時間をかけてきめたのが、ジェントルソンの American Foreign Policy

決めた理由はいくつかある。著者はアメリカ国内政治の専門家であるぶん、外交政策の国内基盤の話が富んでいる。私の得意分野でない所が補える。安保、経済、その他の国際問題も幅広く網羅されており授業が構成しやすい。また、短いながらも他の専門家の著名な論文も添付されており、宿題としてもだしやすい。

先日には気合いの入った生徒から夏休みの宿題を示唆してくれと頼まれた。この意気が学期末まで続くよう祈っている。

サイバー安全保障の文献

Adam Segal の The Hacked World Order を読んでいる。来学期のアメリカ外交政策の授業で使おうと考えているからである。

数年前の空軍戦争大学でもそうだったが、アメリカの大学ではサイバー安全保障やサイバー戦争に関する政治学の教育がいまひとつ遅れており、私の周りでもそうである。それを打破するためにも、普段から必要な文献を読んで準備をしている。卒業してゆく大学生もサイバー安全保障のことは知らなくてはならない。

まだ途中だが、この本は Richard Clarke and Robert Knake の Cyber War に似ている部分がある。後者はサイバー戦争の部分を強調したメッセージ力の強い一冊である。他にもスノーデンのことなどに関しては Glenn Greenwald の No Place to HideSnowden File からも多くを学ぶことができる。

Singer and Friedman の Cybersecurity and Cyberwar も良いが、あまり上手く構成されていないため大切な部分が上手く強調されておらず、入門書としてはいまひとつ使いにくい。

大学新聞からのインタビュー

私の大学の新聞記者から連絡があり、来月上旬にインタビューを受けることになった。トピックは私が薦める本で、この夏どの本を読んでなぜそれを読者に薦めるのか、という他のメディアも行っているものである。例えばNPRの What we're reading を参考にしているという。

大学新聞には去年の夏もインタビューされた。その時の記事はここから。別の大学新聞の記事はここ

アメリカ政治学会の予定@サンフランシスコ

8月下旬に開かれるアメリカ政治学会年次会のプログラムが完成したようだ。私のパネルの情報も公開されている。発表する論文のタイトルは 「A Critical Assessment of the ISIS War: The US, Syria, and Jabhat Fatah al-Sham」 である。

後輩のバーバラとは同じパネルにあたり、久しぶりに顔を合わせることになる。パネル議長のブリジットとは2011年に参加した、ジョンズホプキンズ大学主催の夏季ワークショップ@バーモント州で知り合った。こういう学者同士のネットワークは大切にしたい。
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