Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士課程を卒業し、アメリカ空軍戦争大学で教鞭を取った後、アメリカ中西部のセントルイス大学の政治学部で教えています。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。ここ数年は日本の軍事力と文明間の紛争の研究を進めています。 このブログでの意見と表現はあくまで著者個人のものであり、必ずしも関係機関の政策を反映するものではございません。

政治・政策

米国務省による日米同盟に関する「ファクト・シート」

米国務省が21日に日米同盟に関するファクト・シートを発表した。政治・軍事局が担当したこの書類は中身が薄い。私がいた空軍でもそうだったが、基本的に政府声明の多くは意図的に具体性を制限するものが多く、これも例外ではない。書いてあることは在日米軍の基本的なことから対日武器輸出、国際社会における日本の役割などである。

トランプ政権になり優秀なアジア・日本専門家が不足していることもあり、日米関係にもこれが顕著に現れている。特に日本が懸念しているはずの、そして日米同盟でも重要な部分であるはずの東シナ海情勢に対する政策が欠けている。また、緊張関係が増す対中、対露戦略も言及されていない。事実関係を述べたファクト・シートではあるが、語ってない部分も多いファクト・シートである。

五味洋治氏の「金正恩」は良かった

img_0b0742c3a093e2c449ce5bc6bec96aae876319我が家の書斎が娘のおもちゃで一杯になり、ここ最近は娘の遊び部屋で仕事をさせてもらっているのりっぺです、皆様こんにちは。

最近、娘の絵本と北朝鮮関係の図書を購入した。その中で関心したのが五味洋治氏の「金正恩」。英語の図書では中々知りえない情報が満載で良い意味で驚いた。フランスやスイス、韓国などの海外調査も含めしっかり研究されている。

北朝鮮関係の資料が多く出版されている今日、これほどの価値のある本にめぐり合えたのは幸せ。

治安フォーラム6月号に拙稿が掲載されました

治安フォーラム6月号に拙稿が掲載されました。

今回は「崩壊しつつあるトランプ政権が北朝鮮との交渉に辿り着くまで」という題名で、ホワイトハウス内でどのような意見が出ており、ここ最近の人事の調整(マクマスターの左遷からボルトンのNSA就任など)が今後どのような影響を与えるのか、などについて書いています。

興味のある方は是非ご笑覧下さい。

ノリッチ大学の平和戦争研究センターのプロジェクト

ノリッチ大学の平和戦争研究センターのプロジェクトに参加している。アメリカで教職に就く数人の北朝鮮専門家と一緒に紀要を書くものである。先日そのメンバー5名と初めて電話会議を行い、今後の予定と論文の内容の打ち合わせを行った。

電話会議とは中々面白いものだ。アメリカ国内でも時差があるため、会議開始の時間は各々異なる。ましてや今回はメンバーの一人がドバイにいたため、その人にとっては現地時間の深夜での会議となっていたようだ。

今後はこの論文を7月末までに完成させ、9月に学会を開き、来年前半には紀要として発表される見通しだ。

NPRの1Aから声がかかり

今週に入り突然連絡があり、NPRで毎日放送されている1Aの国際版にゲストとして出演してくれないかとの依頼が来た。残念ながら条件が合わず今回は見送ったが、相手方との話しを通して、アメリカの全国ラジオの世界の一片を少し見ることができて良かった。

ラジオを含むメディアへの出演は、学者としての評価には中々直接つながらないため、私の同僚たちの間でも特に高く評価されることはない。結局はどの研究をどう発表するかによるかである。

ただ、少しずつ時間が取れるようになれば様々な媒体で貢献したいと感じている。政治学や国際関係学の学会での研究発表はもちろんのこと、治安フォーラムでも連載を続けているのはそのためである。
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