Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

ペンシルベニア大学政治学部博士号取得→アメリカ空軍戦争大学勤務→現在はセントルイス大学の政治学部で教えています。政治学部准教授、国際関係学科主任、そしてアジア学科主任。国際関係学、安全保障、東アジアの政治学を担当しています。

書籍

スパイ小説 Damascus Cover

スパイ小説 Damascus Cover を読んでいる。



1977年に出版されたこの本は面白い。主人公はモサドのエリート・スパイなのだが、これが敵国の女性スパイに騙されたり、空港で自分の目の前で子供に大切な荷物を盗まれたりと、中々シブいミスの連発をしてくれる。

同時に、マルチ・リンガルの主人公が各国語を話しながら世界各国を回るため、読者の冒険心をくすぐる面も持ち合わせている。

舞台の多くがキプロス、イスラエル、シリアを含む中東であるため、この本では主人公がモスクに入ったりバザールで情報交換する場面がある。私も色々思い出した。

数年前、インドネシアのバタム島ではモスクに入り色々見させてもらった。イマムとも話をした。来日経験あるインドネシア人で、話が面白かった。





シリアの首都ダマスカスではバザールも出てくる。欧州では私も一人でアラブ人居住区のバザールに行くことがある。このブログでも書くように、ブリュッセルなどにも幾つかあり、普通に入って地元の人たちに囲まれながら食事をすることもある。

ル・カレの A delicate truth

ル・カレの A delicate truth を読んでいる。



背景は今のところ、ロンドンとジブラルタルにある。このブログにも登場する他のスパイ小説と比べて、この本は詳細に富んでいる印象を持つ。登場人物の人柄や人相、動きなどできるだけ鮮明に書いている。

今後どう展開するのか楽しみだ。

Bus Snodgrass の Holding the Line 読了

先日紹介した、Bus Snodgrass の Holding the Line を読了。



雑感だが、良い点を挙げるのであれば、至る所で正直に著者の気持ちが書かれていることだろう。本人のキャリアを進めていく過程で、辛いときの感情などもそのまま書かれているため、読者として感銘を受ける部分はある。

が、本として読む価値のある詳細は少ない。マティスに関しても、国防総省に関しても、この本から学ぶことは少ない。理由はというと、基本的に書かれていることは著者がペンタゴン入りし、クビになるまでの1年半のいきさつを、マティスの長官時代のネタと絡めて書いているだけであるからである。

著者は海軍航空部隊のパイロットが本業であるため、そもそもワシントンの「住人」ではない。従ってワシントンの政治力学の理解に乏しい。また、スピーチライターとしての仕事が忙しく、ほぼ毎日ペンタゴンの小さな部屋で過ごしているため、ペンタゴンの「他の」部署とのやりとりや、ワシントン全体の人間関係などの面白い叙述が少ない。

この本に関する噂話や出版に至るまでの過程はネットで色々書かれているため特記しない。マティスに関しては他の図書をあたったほうが良いというのが全体的な感想である。

マティス元国防長官に関する本

マティス元国防長官(発音は「マ」の部分にストレスを置く)に関する本を読んでいる。著者は国防長官時代の彼のスピーチを担当した元海軍将校。在日米軍基地でも任務に就いていたこの幹部は既に米軍を去っている。



出版に際して国防総省ともめたことや、マティス本人もこの本を認めていない点など、問題点は多いようだ。だが読んでいる間はそれらの背景は特に考えず著者の主張を聞きたい。そしてその主張を踏まえてから、より広義の政治の視点から本書を分析したい。

「野村證券第2事業法人部」を読んで

横尾氏の「野村證券第2事業法人部」を読んだ。



本書は著者駆け出しの頃の話がある前半が特に面白かった。相当の努力家であることが伺われる。

読者としては高度な技術な話が出てくるため、私のような一般の人には中々難しい話だが、証券業界とその管轄の人なら読んでいて楽しめるだろう。
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