Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

セントルイス大学政治学部教授。国際関係学科主任。元米空軍教員。

経歴・学術論文等はこちら:https://researchmap.jp/katagirinoriyuki

ブルースカイはこちら @norikatagiri.bsky.social。

執筆、講演等の仕事の依頼は nori.katagiri@slu.edu までお願いします。

研究者の方々へ、Global Studies Quarterly (https://academic.oup.com/isagsq) への寄稿を是非ご考慮下さい。副編集長として編集作業に携わっております。お気軽にお問い合わせください。日本の多くの大学がそうであるように、JUSTICE (https://contents.nii.ac.jp/justice) 所属大学の方々はオープンアクセス出版料金が免除されます。

2019年05月

「治安フォーラム」に拙稿を提出

04190921_5cb9149d0a917連載させて頂いている「治安フォーラム」に最新の論文を提出した。内容はパトリック・シャナハン国防長官代行に関する米政権の人事に関するもので、校訂を経て数ヵ月後に出版される見通しだ。

ちなみに、最新号である「治安フォーラム」の6月号では、「ロバート・ムラー捜査報告書は日米関係に何を意味するか」と題した論文を発表した。

オリンピック・パラリンピック申し込み

オリンピック・パラリンピックの申し込みは締め切り前に無事完了。日本時間の深夜近くで数十分待ったが、開会式と閉会式をしっかり希望しておいた。あとは待つのみ!

シックス・フラッグス訪問

セントルイスにあるシックス・フラッグス遊園地の年パスを家族単位で購入したのは数ヶ月前。乗り物乗り放題、昼食、おやつ(巨大アイスクリームなど)の含まれた年パスで、遊園地も遠くないため、期間を通して何度でも行くことができる。

なので昨日、今年5度目となる訪問を行った。平日だったので家族連れが少なく、遊園地は空いていると思いきや、夏休みに入った高校生の大群が押し寄せていた。夏休み用の黄色いスクールバス何台も使って来ていたので、こちらが昼食を買うのも大行列。普段使っているハンバーガーや中華を諦めた。しかし無事BBQタコスと巨大ホットドッグにありつき昼食は取れた。

また、うちが普段よく使うメリーゴーランドは、高校生にとってもう楽しくないのだろう、我々がメリーゴーランドに乗ったときはガラガラ状態で、うちの子が一番好きな席が空いていたので、3連続で乗って楽しんだ。

Critical analysis of the ISIS war: The US, ISIS, and Jabhat Fatah al-Sham

8月下旬に開かれるアメリカ政治学会年次会議のプログラムが発表された。そこで発表予定の論文のまとめを添付する。

論文の内容は、イスラム国が2013年からの5年間でどのように発展し、現在の状況に至ったのか、そしてアメリカや他のライバル・グループとどう対立してきたのか、などについて論じる。11月下旬にドイツで発表予定の論文とも関連している。

Critical analysis of the ISIS war: The US, ISIS, and Jabhat Fatah al-Sham

I assess how successful ISIS was in achieving its goal from the time of its separation from the Islamic State in Iraq (ISI) in 2013 to 2018. I explore what ISIS did and did not do in its effort to prevail in military, fiscal, cyber, and political aspects of war. I make two arguments. First, ISIS failed to emerge as a clear-cut winner in 2019 but did so along with all its competitors, including the United States, because all parties fought multi-front wars that diminished the chance of outright victory while pursuing blurred and uncoordinated objectives. None of them was continuously decisive enough in the battlefield, cyber sphere, and international political arena to avoid a collective stalemate. For ISIS, the main challenge was to gain political traction for its objectives while fighting many enemies, which proved to be too hard to make drastic progress on the war. On the other hand, the US-led multilateral coalition failed to deliver on its stated interest in defeating ISIS, which was shared by President Bashir Assad of Syria and al-Nusra Front. The second argument I make is that the errors ISIS made during the five years turned out grave enough for its opponents to exploit. Over time ISIS is more likely to lose than win the war. It has no stable sources of self-sustenance at its disposal, with few political supporters outside the battle zone and financial sources constantly curtailed, and it remains militarily inferior to most of its main opponents. ISIS does not explore alliances with Russia, Iran, and major non-state actors to its advantage; even if it did, it is doubtful that ISIS would be able to mobilize them all effectively to defeat its opponents.

The paper is organized in three sections. The first section is “competing perceptions of victory” where I discuss how participants in the war defined their primary objectives and perceived what a victory would look like when achieved. The second section is “ISIS strategy” where I investigate how ISIS’s strategies in military, economic, and cyber spheres have fared against coalition members. The final section is “policy implications” where I offer policy prescriptions to the US policymakers and strategists of the war, before I conclude.

「Shinzo Abe's Indo-Pacific Strategy: Japan's Recent Achievement and Future Direction」が出版されました

拙稿「Shinzo Abe's Indo-Pacific Strategy: Japan's Recent Achievement and Future Direction」が Asian Security 誌にて出版されました。先日書いていた論文です。興味のある方はどうぞ。PDF版も喜んでお送りしますのでお気軽にメール下さい。

この論文を出版するにあたり多くの方に協力して頂き、感謝がしきれません。特にここ数年お世話になっている同僚の政治学者の方々や、論文をチェックしてくれた友人、ここではもちろん名前は出しませんが、航空自衛隊、海上自衛隊、国家安全保障会議の方々には多くの時間を割いて頂きました。彼らの協力を今後も生かすよう、これからも頑張ります。

研究助手二人を採用

短期だが学生二人を研究助手に採用した。過去に私から学び成績優秀である。学外の学会やシンポジウムにも積極的に参加させた精鋭である。

仕事の内容はサイバー安保に関する論文の校正だ。徹底的に問題点を洗い出し修復することを期待している。論文は来月オックスフォードの学会で発表する。

卒業する生徒からの手紙

大学を3年で卒業し、今後3年間の奨学金(授業料・健康保険等全額無償プラス給与付き)を勝ち取って夢のロースクールへと羽ばたく今年のゼミ生からの手紙。学生の思い出は一人一人違うが、こういうのはいつもらっても嬉しい。

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論文の最終チェック

数週間後に Asian Security 誌で出版される予定のこの論文、最後の内容チェックの依頼がいつも通り、突然来た。そして与えられる期間はわずか3日。事実内容から表現、引用、中身のチェックには膨大なエネルギーが必要になる。

3日はとても短い期間だが、ある意味ありがたい。出版側はどうやら、この論文を早いスピードでオンラインにて出版し、その後プリント版でも出したいようだ。論文の内容は2012年から2017年までの安倍政権下による日本の外交政策であるので、現在の2019年よりも遅くは出版したくない、という時間的要素が働いているのかもしれない。

論文を読んでいて気付く点は、最後に提出し出版に合格したバージョンには編集者の方で校正されているため、今回のように最終チェックのために送られてくるバージョンとは異なる部分があることで、それをこちらで探し出し、最終的に満足のいく形に再び直さなくてはならない点である。これは大変な作業で、数時間を要するが、出版のためには必要な過程でもある。


「官邸ポリス 総理を支配する闇の集団」を読了

9784065136317_w政治家の知人が巷で噂にしていた「官邸ポリス 総理を支配する闇の集団」を読了。興味深い暴露本で、わざわざ日本から取り寄せた。

私は基本的に暴露本の価値は見出すし、この本に書かれている内容の「92%は真実だ」とも書かれている。ただその92%が具体的に誰を示し、どの場所で、何が行われたのかを正確に検証できない限り、書かれている内容の信憑性には常に疑問が伴う。私が普段からお世話になっている方も言及されており、読み終えるのと同時に複雑な気分になった。

私の知り合いの政治家は、この本の詳細の部分を評価していたが、普段から海外のスパイによる経験談や告発本を読んでいる私には物足りない。政治小説っぽく書くよりも逆に自分の名前を正々堂々と出し、問題点を具体的に提示するほうが読者のためにもなると感じる。

また、著者が読者に伝えたいことは何か? プロローグにその答えはあるが、だからと言ってそれが今後の日本にどう役立つのかについては、不明な点が多い。
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