Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

セントルイス大学政治学部教授。国際関係学科主任。元米空軍教員。

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2021年05月

査読の仕事

今週末は少し溜まっていた、専門誌の査読の仕事をこなした。

ここ最近はサイバー関係の論文も任されるようになったのと、アメリカの軍事大学からの依頼も来ていた。

数時間かけて論文を注意深く読み、長めのコメントを用意し、エディターに結論を伝えておいた。

(週刊文春)オリンピックに向けての発言

この文春の記事、多くの問題を提起する。



今回日本社会で大きな物議を醸している、

「仮に菅首相が『中止』を求めたとしても、それはあくまで個人的な意見に過ぎない。大会は開催される」

という発言だが、これに対して日本政府と政治家はしっかり反論すべきだ。国際社会はあくまで国家の主権を中心に回っており、日本の主権を守るため国の代表が立ち上がらなければならない。国が決めたことは国際機関にも守らせるべきだ。普通ならどの国でもそうする、基本的なことだ。

更に、ただ単に反論するのではなく、現在IOCの政策とやり方を正しい方向に向けるべく、改革の必要性を説き、具体案を提案し今後の議論を構築するようプロアクティブに動くべきだ。

それさえ出来ない日本の政治家は、学校で一体何を学んできたのか。国際政治の何も分からない人間にどうやって国を代表することができるのか。

セントルイス郊外の公園

夏休みが始まった今週は、少し遠出をしてセントルイス郊外の公園に遊びに行った。コロナもあって家族連れの数は少なく、我々が着いたときはご覧の通り貸しきり状態。

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財政難に苦しむイギリスの大学機構

イギリスの大学教育の今度についての記事。コロナ期の財政難にあたり悲観的な内容だ。



政府からの支援を含めた予算の減少が主な懸念材料で、大学教育機関の運営に支障を起こすだろうとのことである。心配事ではあるが、私はその見方に多少なりとも懐疑的だ。

Brexit のインパクトは別として、コロナ期でも例えばアメリカの大学の多くは上手くやっている。トップの大学はもちろんのこと、その他の機関でも受験者数は大幅に伸びた。コロナが収まっていないのにも関わらず、一律の昇給だけでなく、教員含めたスタッフに臨時ボーナスを出す大学もあるほどである。



私から見れば、イギリスの大学の問題は中短期的な衝撃を起こしたコロナではなく、長期的なインパクトを持つ Brexit が引き起こす構造的な変化の必要性である。躍進を遂げるアジアの大学だけでなく、今後も伸び続けるであろうスイスやドイツの大学と、EUからの脱退により競争関係が深まる。留学生を含む学生の確保こそ根本的な財政問題になるのではないか。

国内及び海外出張が解禁

私の大学では今週から、国内及び海外出張が解禁となった。ワクチン接種率が高まり、国としても徐々に変化しているからである。

目的地のコロナ状態により入国の可能性などは変化するが、相手先が大丈夫なら大学としても大丈夫だとのことである。それもあり、うちの学部ではすでに海外出張を計画している人がいるようだ。

屋内マスク不要から1週間

屋内マスクの必要がなくなって一週間、今日買い物に行ってみると、8割ほどの人たちが屋内でもマスクをしていた。

昼食で入ったファスト・フードのレストランでは、屋内にも関わらずマスク必須のサインが置いてあった。私のように入って行く客は全員マスクを着用していた。

この8割という数字も徐々に下がっていくだろう。一方で日本は…。マスク着用の文化はこのような危機に役立つが、なにせ政治がダメなのでワクチンが欠陥し、マスクを外すという段階に至るには相当の時間がかかるだろう。

期末論文の採点が終了

期末試験に使った論文の採点が終了した。

今学期の授業は完全にオンラインだったため、私の授業を履修した60名以上の生徒とは一度も顔を合わせることもなく、毎週3回、淡々と国際関係学とアジアの政治学を教えた。

採点はいつも通り大変な作業で、正確に、そしてフェアに採点するために2週間近くを費やした。履修した生徒は、ズームでの授業という大変な環境の中、今回も例年通りの平均点を維持していた。

テロに関する論文が出版予定

ドイツで発表したテロに関する論文が、イギリスの出版会によって出版されるようだ。この論文は、2年ほど前にハラのマックス・プランク研究所で発表したもので、とても良い思い出を持っている。





その会議の主催者がコロナの中、頑張ってくれているようだ。有難い。

ちなみにこのハラから南西に行ったあたりのチューリンゲンに強い興味を覚える。今読んでいる「フラウの戦争論」の舞台がまさにここだからである。

今年の卒業式

大学の卒業式は金曜日。今年はコロナの影響で、大学全体と学群(カレッジ・レベル)のセレモニーはスケールダウンされた形で開かれるが、毎年恒例だった学部レベルでのセレモニーは今年も開かれない。つまり、卒業生や家族の前で優秀生を表彰することも、国際関係学の専攻者に対する私からのスピーチもないのである。

卒業式当日、学部としては小さなイベントを開いて卒業生を招待しようとしたようだが、イベント会場なども問題もあり、カレッジ・レベルから許可が下りなかったようだ。

なので学部としては、学部の卒業生一人一人に対して教員からのメッセージを贈ることになった。これもオンラインで手書きではなく、情緒というものがあまりないので少し残念な形になったが、できることをやる、という方針のようだ。

今年の卒業生の多くは私の授業を履修していたので、彼らに贈る多くのメッセージが必要になりそうだ。

博士課程に進学する生徒へのアドバイス

セントルイス大学の今学期は残り一週間になった。来週のこの日には卒業生が既に羽ばたいている。

それもあり、この4年間面倒を見た卒業生で、今秋より博士課程に進学する生徒に時間をかけてアドバイスをした。先日書いた、この生徒である。



博士課程において留意する点、すべきこととすべきではないこと、どうやったら精神的な安定を保ちながら卒業できるか、などについて細かく説明した。

この生徒も幾つか質問があったようで、多少なりとも不安だった点などを安心させることができたと思う。頑張って欲しい。
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