Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

セントルイス大学政治学部教授。国際関係学科主任。元米空軍教員。

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2022年05月

IPEFへの注目度と日本の経済指導力

日本の主要新聞によるIPEFへの注目度は適度なもので、今後の報道も大切なものになる。

キャサリン・タイ通商代表の考えでは、CPTTPは終わりのようだ。日本にとってはアジアでの経済指導力を再発揮する大きなチャンスだったが、それはアメリカが脱退した2017年以降の自民党政権の方向性とは合致しなかったようだ。

岸田首相はバイデン大統領に米国の再参加を持ちかけたようだが、それが失敗したのは日本の経済指導力の欠如を裏付けている。IPEFは更に、抜本的な市場開放へ踏み込まないため、日本にはバイデンがIPEF案を温めていたここ数か月でさえもチャンスはあったはずだ。にも関わらず、参加国はCPTTPに一定の身限りを付け、先に進もうとしている。

中国による米サイバー攻撃の暴露

アメリカが行ったとされるサイバー攻撃の暴露を中国政府が強化しているようだ。



中国からしてみれば筋の通ったやり方だと感じる。一般的にアメリカ人は自国が他国に対してサイバー攻撃を行っているという知識が根付いていない。私の授業でそう教えると、驚く生徒が多い。他方、ヨーロッパではその事実は結構広まっており、それが対米感情を形成する。一方、日本を含む親米国ではその事実は意外に知られていない。

この記事では中国が言及するアメリカの攻撃は「古い」ものであるため、「意味はない」と示唆しているが、実際はそんなことはない。「新しい」情報を公開する過程では中国の能力を明らかにしてしまう可能性を含むため、極めて危険な行為である。従って、少し古い情報を復唱する形で世界に報道する戦略は間違ってはいないのだ。

日経「「脆弱性」対策で世界を駆ける女性ホワイトハッカー」

私は一般的に、サイバーの世界での技術系専門家の顔出し論文はあまり良案だとは思わない。これはホワイトハット、ブラックハット、グレーハット全てに当てはまる。



が、文中にもあるように、次世代の専門家形成の観点からは多少理解できる。また、彼女のようにパブリックなフィギュアになる場合も例外的には可能なのかもしれない。

どうでもよいが、題名にある「ホワイトハッカー」だと白人のハッカーの意味になってしまう。正確にはホワイトハット・ハッカー。間違いやすいのは理解できる。

大西洋間を飛行機で移動するとき気付くこと

今回、アメリカとドイツを移動して気付いたことを幾つか。

1.アメリカ発・アメリカ着の飛行機ではマスク着用はオプション化されていた。着用していたのは私を含めた旅客の10%ほど。FAももちろん着用しない。これは飛行機がアメリカの会社のものだったからかもしれないが、仮にルフトハンザだったとしても正直あまり期待はできない。恐らくだが、アメリカと関わる限りマスク着用の義務は無くなっているのではないかと推測する。

2.ドイツ入国は簡単だ。ドイツ含めた欧州連合国家に行く際は、ワクチン3回接種していればコロナ・テストの必要はない。しかも、ワクチンの記録を見せたのはアメリカの空港のチェックイン・カウンターで切符を発券してもらう際のみで、ドイツ入国の際には記録の提示を求められることさえもなかった。

3.ドイツでは屋内のマスク着用は未だ残っている。特に、路面電車や地下鉄、長距離鉄道など公共交通機関ではマスク着用が徹底されており、乗客のほぼ100%がマスクを着用する。アメリカとは大違いだ。ただ、屋外ではほとんどの人がマスクを外している。

4.ドイツからアメリカに向かう場合、コロナ・テストが必要だ。これは飛行機出発の24時間前ではなく、前日に受けていれば大丈夫だった。例えば、飛行機が土曜日の午後9時だったら、前日金曜日の午前1時にテストを受けても、それを採用してくれる。

5.アメリカ入国の際に必要なテストだが、PCRテストもあるが、より簡単なアンティジェン(antigen rapid test)で構わない。これは文字通り15分後に結果を教えてくれる。つまり、午後の便の場合などは、午前中にテストを受けることもできる。とても便利だ。

6.そしてそのテストの陰性結果を提示するのは、空港のチェックイン・カウンターのみで、そのまま搭乗することになる。アメリカ入国審査の場合は提示は求められなかった。更に、ワクチンの記録さえも求められることはなかった。

シュタージ博物館を訪れた@ベルリン

ベルリンでは、会合の合間の時間を使い、シュタージ博物館を訪れた。時間がなかったので文字通り30分ほどで回らざるを得なかった。素晴らしい博物館で、次回行くときはゆっくり回りたい。

最寄りの地下鉄を降りるとここに出る。

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元々ソ連時代からの建築物が多く残っている東ベルリンで、歩くたびに興奮でゾクゾクするが、この場所に来ると特にその名残を感じる。

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このような集合住宅がスパイ活動に使われていた。

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この展示場所を越えると博物館の入り口がある。

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入館し、2階から入口を見る。

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博物館の中は面白いネタが多く秘蔵されている。重要人物の撮影に成功した瞬間。

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高性能カメラ

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幹部会議室

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現在博物館になっている場所の近郊。

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レーニンの像をここでも見つけた。ウラジオストクでも数年前に見た。

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最近の成果

最近の成果。複雑性が増し、レベルが上がってきた。

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産経新聞「中露朝の挑発エスカレート 新「悪の枢軸」日本警戒」

興味深い見解だが、明らかに不必要かつ早急な考え方だ。



そもそもブッシュ時代の「悪の枢軸」含めた外交政策への評価は低く、そのまま他国の政策に当てはめるべきものではないはず。

駐露朝3国の間に共通点らしきものはありそうだが、違いの方が大きい。軍事的にも中露の距離は残っている。経済的にはそもそも日本にとって中国は大切な貿易相手ではないか。

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本稿では、コロナ禍においてサイバー空間がどう変化し、安全保障上どのような含蓄を引き出せるかについて論じました。

国際関係学会に属するこの専門誌は、比較的新しく、斬新なスピリットを持った二人の優秀な編集長により運営されています。彼らとは一緒に仕事をしますが、前向きで、責任感の強い人間で、今回の出版に当たっても非常に懇親的にプロセスを進めていました。素晴らしい専門誌で、投稿を強くお薦めします。また、ここの編集員も務めておりますので、何か質問がある場合はお気軽にご連絡下さい。

新書買う際に留意すべき点

読みたい和書は沢山あるが時間の関係で中々読めないため、様々な方法を駆使して良い本を選ぼうとしている。これが中々難しい。その中で遅ればせながら気付いたのは、新書の帯の部分で「x氏推薦」という本は避けるべきということ。同時に、x氏による「シリーズ」物もあまり期待できない。

一方で選ぶべきなのは、出版されてから数か月後・数年後に何らかの賞を取った本。受賞するには時間がかかるため、この論理で言うと一般的に新書自体を避けなくてはならないという結論になるのだが、これは仕方がない。ここ数年日本から多くの本を取り寄せて読んでいるが、誰かに推薦されている本を読んで落胆することが予想以上にあったため。

更に、増刷続ける本も良い傾向が強い。

ライン川のほとりを歩く

短い間だったが、ライン川のほとりを歩くことができた。

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快晴で多くの人が外に出ていた。ここは数年前から何度も訪れている場所で、フランクフルトで最も好きな場所の一つである。

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およそ10年前にもこの辺りを歩いていたようだ。当時は秋だった。


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