Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

セントルイス大学政治学部教授。国際関係学科主任。元米空軍教員。

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2023年10月

徳仁親王殿下「 テムズとともに――英国の二年間」読み始め

天皇陛下による「 テムズとともに――英国の二年間」を読み始めた。



3月に訪れた場所ということもあり、読むのをとても楽しみにしている。

高嶋博視氏の「指揮官の条件」読了

高嶋博視氏の「指揮官の条件」を読了した。

この本を読む限り、海上自衛隊将官まで上り詰めた著者は中々自分に厳しい方のようで、それが彼の言う指揮官の条件に表れている。

ただ、指揮官の役割に対する著者の見解は必ずしも一般化できるものではない。世界には軍隊の指揮に関する図書が山のようにあるが、この作品ではそれらに一切言及されておらず、あくまで自分の主張を繰り返す。それはあくまで海上自衛隊と言う世界でも極めて稀な形を持つ軍隊で通用したものであり、それが内外で通用するとは限らない。

また、読みやすく書かれているのだが、矛盾らしき箇所もある。例えば、規則正しい生活を心がけている点を論じる一方で、「マニュアル人間にならないこと」(122ページ)と主張する点だ。加えて、文中には不必要にラフや不可解な表現が幾つかあり、所々で先に進むのを躊躇してしまうことがあった。

東洋経済「 日本人が知るべき「大人が消えている」危機の実態 」

長年感じていたことが上手に表現されている、良い記事だ。



アメリカ生活をしていて日本のことはあまり言えないし、世の中には著者の言う「大人」も結構いるのだが、著者が描く現状に陥った理由は基本的に2つある。

一つは価値観の形成に重点を置いた家庭環境が縮小したことと、のびのびした人間形成の必要性を過小評価し入学試験に重点を置いた教育環境の台頭にあると感じている。そしてそれを変えようとせず、現状維持が好ましいとの空気を吐き続けるマスコミが、世論を形成している点にある。

学問の世界でも、サイバーセキュリティの専門家の世界でも、たまにとんでもない「子供」が有名人として幅を利かせているのを見る。

この記事の3ページ目も良かった。


冬の到来

今秋のセントルイスは平均的に暖かく、普段よりも長い期間で紅葉を楽しむことができたが、今週末から最低気温が0度を割った。
ついに今年も冬がやってきた。

寒いのが2月ごろまで続くと思うと… 

高嶋博視氏の「指揮官の条件」読み始め

高嶋博視氏の「指揮官の条件」を読み始めた。



海上自衛隊元幹部の方の著作で、どのような条件であれ必要な指揮統制能力に関する本だ。最近は学部の採用の仕事や来月完成予定の本の執筆で忙しいが、中身を吟味しながら楽しみたいと思う。

秋の始まり11

いつもの散歩道にて。

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日本の研究の質の低下@ネイチャー

日本の研究の質の低下が叫ばれて数年、今回はネイチャー誌に掲載されたこの記事が物議を醸している。



研究者として私も共感するし、この危機感を強く感じている。が、この記事を含めて、政治を動かすほどのパンチの効いたデータは出ていない。我々研究者は理解できるし、今後の先行きを見守る状態が続くだろうが、文部科学省や政治家を実際に動かすためには日本国民の理解を深める必要がある。そして国民が選挙などの形で政治家にそれをしっかり理解させる必要がある。

そしてそのためには研究者自身がまとまって国民に研究の必要性を訴えなければならない。日本の研究が進まなくなった場合、国民はどのような弊害を受けるのか、逆に研究が進んだ場合、国民はどのような恩恵を受けるのか、そのような質疑応答がこの世の中には必要だと感じる。

そうしないと行政や政治は動かない。この記事はそのための一歩としては重要だと思うが、それ以上にするべきことは多く残っている。

朝日新聞「大阪の極めつきレトロ銭湯に、朝ドラが降ってきた 弁天町・寿温泉」

読んでいて昔を思い出す、良い記事だった。



私は親戚が関西出身だということもあり、青年時代まで多くの時間をその地域で過ごした。戦前に建てられたその家には風呂が付いていなかったので、銭湯に毎晩通っていた。近所には多くの銭湯があり、毎日自転車に乗って色々な銭湯に家族で行っていた。なのでとても懐かしく感じた。

最近入ったのは去年の夏。大阪だった。縮小したが現在もこの大切な文化は続いている。

AERA「地方国公立大、深刻な財政難に直面 教育研究費20年で3分の1になった教授「大学全体にお金がない」」

読んで悲しくなる記事だが、ここで終わりにしてはいけないはずだ。



政府の政策の是非はあろうが、国がこのような方向で動いてきている以上、個々の大学や研究者にはそれ相応の対応が求められる。

今夏話題になった国立科学博物館のクラファンはとても良い構想だと思った。この種の動きは今後日本全体で活発化するのではないか。アメリカの大学などでは学長自ら、寄付金を集めるために出張に出かけスポンサーを見つけてきている。そしてこれは大学トップだけでなく、学群、学部、そして個人の教授レベルでも可能。他にも、使わない図書などを売りに出して研究資金に充てるなど、出来ることは幾つかあるはず。


秋の始まり10

この日は少し遠出をしたら、綺麗な池を見つけた。もう少し経って来ると紅葉が凄いのかもしれない。

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