Politologue Sans Frontieres 「国境なき政治学者」

セントルイス大学政治学部教授。国際関係学科主任。元米空軍教員。

経歴・学術論文等はこちら:https://researchmap.jp/katagirinoriyuki

ブルースカイはこちら @norikatagiri.bsky.social。

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研究者の方々へ、Global Studies Quarterly (https://academic.oup.com/isagsq) への寄稿を是非ご考慮下さい。副編集長として編集作業に携わっております。お気軽にお問い合わせください。日本の多くの大学がそうであるように、JUSTICE (https://contents.nii.ac.jp/justice) 所属大学の方々はオープンアクセス出版料金が免除されます。

政治・政策

ロンドンの大手シンクタンクの給与

イギリスの学問や政策の世界は給料の安さで知られているが、ロンドンの大手シンクタンクでさえもその傾向が見られる。

修士号を恐らく必要とするだろうこのポストでさえも最高年収が3万8千ポンド。日本円で8百万円ほど。

私の分野を含めて、国際政治系のシンクタンクの研究員はロンドンではこの程度で、生活は厳しい。

一方で、給与をこう提示してくれるのはありがたい。オファーを出すまで見せない所がほとんどだから。

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アメリカの軍事大学でシビリアンの教員からテニュアを奪う動き

私の業界で少し問題視されている動きがある。



アメリカの軍事大学でシビリアンの教員から終身雇用を奪おうとする動きで、今後真剣に議論が行われるかもしれない。こちらのサービス・スクール(ウエストポイント、海軍兵学校@アナポリス、など)やシニアの戦争大学(ペンシルベニア州カーライル、など)などに影響する。

私のいた空軍戦争大学では数年おきの(ほぼ保証された)契約更新だったため関係ないが、シビリアンの同僚は常日頃からテニュア制度の導入を要望していた。そして空軍側は毎回それを無視していたw。読者の方はご存じであるように、私は5年で空軍を去った。

記事で指摘されている通り、軍事大学でのテニュア無効化はリクルートの面で大きな影響がある。だが同時に、教員の生産性は向上されるだろうし、良い意味で予算のバランスを可能にする。これは中に入らないと分からないかもしれないが、米軍含め政府機関のあらゆるところでは資源の無駄遣いが凄まじい。

週刊現代「政治家でも企業でもない「日本人の給料が上がらない」真犯人は誰なのか…実は“働く人”そのものに原因が」

良い対談だと思う。ここにある要点に近い考えを私は持っている。曰く、「私は労働者側に「責任」があると考えています。」とのことだ。



労働者が上に立ち向かい賃金上昇を要求しなければ生活が向上するわけがない。だが企業側も、長時間の残業で疲れさせ上司との飲み会を徹底し、同調圧力を植え付け、労働者に結束させないようにしてきた。

そして彼らにとって大切な表現方法であるストなどの共同作業も、日本独特の「周りに迷惑をかけてはいけない」という自己犠牲の哲学を強要し、防いできた。

そして戦わずにそれを受け入れてきたのが労働側だ。特に、私の年代を含む氷河期世代がこのイデオロギーを伝統として受け継いできた。これを許した社会構造が大きな問題だ。

一方で、記事には「「島国」だから賃金が上がらなかった」とある。これは同意しない。アジア諸国が発展途上国だったとき、島国の日本はアジアで唯一高度成長を遂げた。歴史を振り返れば地理はそれほど大切ではないし、グローバル化のもと、デジタル社会の今では尚更そうだろう。未だにこんなことを言っていれば日本経済が成長するわけがない。

ブリュッセルのモレンベーク

このインフルエンサーは欧州各地の危険度の高い場所を訪れている。ドイツのフランクフルト中央駅駅の前などが有名でそこも含まれている。以下のはブリュッセルのモレンベークだ。



が、この方の言うような状態はもう何年も続いており新しい話ではない。ここは私も仕事で何度も訪れているため、この通りもどこにあるのかも分かる。行ってみると分かるが、普段は安全で普通に店に入りフランス語で会話や買い物もできるし、アラブ系のレストランに入っても問題ない。インドネシア料理の店もある。地下鉄駅前にはアルディさえ普通にある。

基本的には反移民のメッセージを中心とした内容が多いようだ。

聯合ニュース「韓国外交官全員の情報流出か 最大1万件=教育システムにサイバー攻撃」

韓国外務省での激震。



この種のリークは、いくつかの点で当該国に深刻なダメージを与え得る。

第一に、リストに掲載された外交官については、過去の職歴や経歴が精査され、本人がこれまで公表してきた経歴との整合性が問われる点である。多くの場合、身分や職務を秘匿するために経歴の一部を偽装しているため、リークによってそうした説明との矛盾が露呈する可能性がある。

第二に、リストに掲載されていない外交官の存在が推測されるリスクである。公開された情報を基に欠落部分を逆算することで、これまで秘匿されていた要員の存在や配置が明らかになる可能性がある。

第三に、個々の外交官の実際の職種や専門分野が特定されることで、今後の任務や配置に支障を来す恐れもある。一度身元や役割が露見すれば、将来的な情報収集活動や対外任務に従事することが著しく困難になるからである。

加えて、日本の企業や役所の人たちとの交流もあったため、日本へのダメージを調査する必要も生じる。

以上、一度自分が書いた文章の一部を、人工知能にエディットしてもらい掲載している。

スコット空軍基地での変化

セントルイスから東進し40分ほどの場所にあるスコット空軍基地で、現在のハンガーが拡大改良される可能性が高まった。多額の予算が付いており、うまく行けば来年下旬に工事が始まる。



この基地には過去に何度が行った。私の仕事とは直接関係ないため、最近はご無沙汰だ。

KC135を退役させKC46への移行が、空軍の焦点のようだ。KC135には空軍時代、何度も乗った。横田基地からヒッカムまで、色々な所に飛んだ。良い思い出だ。

ヤフーニュース「なぜ日本はAIで米中に勝てないのか?「世界11位」でも喜べない「教育の致命的欠陥」」

日本のAIの環境を世界の枠組みで捉えた良い記事だ。何より、コメント欄で読める一般人の考えが豊富で示唆に富んでおり、素晴らしい。



指摘されている通り、教育改革が必要なのは理解できる。ただ同時に、改革を経て学生の質が向上しても海外企業に人材が奪われ続ければ問題は残る。最終的には、国内でAI研究開発の環境を整えることが重要になる。世界企業と競争できる力を付けることが大切になる。そのためにはAI専門家の待遇を飛躍的に向上させ職場環境を世界レベルまで上げる必要があるだろう。

ただ、氷河期世代を含んだ労働者の多くはそれを妬み、足の引っ張り合いをするだろう。いつも通り野党が所得格差批判のオンパレードを行い、多くの人がそれに賛同するだろう。

同時に、日本はメディアも政治家も含めてAIに対する政策のスケールが小さすぎると感じる。3年前のこの時期、当時の首相の動向が以下のように報道されたが、そもそも日本の大学一つを訪問して海外企業との競争を理解することはできない。加えて、このラボの成果をみれば、世界に太刀打ちできていないことは明確だ。メディアがこれらの国内ラボに盲目的に注目していたこの数年間、世界では多くのベンチャー企業が資金を大量に集め、各々の政府と共同して最新製品を開発していた。この間、日本人は極めて多くの時間と機会を失っていたことに気付くべきだ。



そして最近はと言うと、フィジカルAIの話。世界のトレンドに逆行していると感じざるを得ない。


「スパイ天国」の日本@ニューヨークタイムズ

ニューヨークタイムズのオンライン版で珍しく大きく取り扱われている、日本を「スパイ天国」と表現する記事。邦訳されていないので読む人はほとんどいないと思う。それもあり、日本国内で物議を醸すことはないだろう。



記事では、「スパイ天国」である日本のスパイ防止対策の欠陥と、ウクライナ戦争を背景とした貿易管理の不十分さを混ぜて指摘している。実際は別管轄の別問題であるため、本来なら各々を掘り下げて分析する必要がある。

が、3人の記者にとっては大きな違いではないのだろう。今年上旬に虎ノ門のアエロフロート事務所や日本人が経営する貿易会社を訪れてから記事を書いているようだが、取材としては相当甘いはず。もしくは限定されたスペースの中に全て書ききれなかったかのどうちらかだろう。

ABEMA「「テレビ離れ」全世代で加速「世代間の共通記憶がなくなる」懸念も ひろゆき氏「高齢者向けばかりではコンテンツとして未来がない」」

この記事で指摘されている、日本社会におけるテレビ離れは正しい方向で、大手メディアはこの種の反応を真剣に取り改革に乗り出すべきだ。



記事内にあるパックン氏と門ひろ子氏の意見は各々の利益が相関しているため参考にならない。普段から地上波に出ている人間はそこから利益を得ているわけだから、彼らがそれを守ろうとするのは当然だろう。記事でもそれを指摘するべきだ。

日本人がSNSを含んだオルタナティブのメディアを使うことはそれ自体で良い事だ。もちろん、フェイクニュース等に気を付け常日頃からの社会情報リタラシーの向上に努めることが条件となる。

ヴァンス副大統領と Common Access Card (CAC)

ヴァンス副大統領が他の米職員の Common Access Card (CAC) を使い仕事をし、それを非政府職員にSNSに流すことを許した、として批判されている。海外の人がそのほとんどだが、日本人もSNSで指摘しているようだ。

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米空軍勤務中にCACを使っていた経験を元に書くと、米政府の仕事でこれはよく見られる光景である。

イラン側との交渉内容を書類に書く際に、最も直前にログインした役人のCACを使い、関連国と確認しながら作業しているだけのことである。

マルチの戦争ゲームの際などでも頻繁に起きることで、米政府で働いていれば普通に目にする。

ちなみにCACを使うのは国防総省に属する人のみで、この写真からは、この役人は国防の人間であり、国務省その他の機関ではないことが伺える。
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